私が、中津川市の近隣の山々を散歩し始めたのは、かれこれ40年くらい前からなのだが、2003年に旧蛭川村(現中津川市)に移住してから、本格的に、少ないときでも週に一回は市内の山々を歩くようになった。

 現在は、健康上の特別な事情で、短時間ではあるが、ほぼ毎日歩いている。



 現在、歩いているのは、あまりガソリン代のかからない、近所の笠置山(1128m)とか、高峰山(945m)とか、附随する高塚山(487m)とかで、せいぜい2時間に満たない標高差200m以下のコースだ。



 この何十年かの山散歩の印象を言えば、夏場の毒虫が極端に増えたことを一番感じている。

 具体的に言えば、普通に歩いていて、人を刺し、回復に長い時間のかかる毒性の強い虫で、アブ・ブヨ・毒蛾・蜂・それに迷惑害虫の代表格、ヤブ蚊、山蛭などだ。



 ヤブ蚊は刺されても数時間で回復するが、アブとブヨは、ひとたび刺されたなら、適切な治療をしない限り、回復には半月以上もかかることが多い。

 刺された直後に、ポイズンリムーバを使って毒液を吸い取れば、軽く済むが、それでも十日程度は傷が残る。

 しかし、ポイズンリムーバが使えない箇所を刺された場合は、患部が大きく腫れ上がり激しい痛みを伴って、ステロイド(ムヒアルファ)を塗っても、一ヶ月程度は影響が残る。



 もう数え切れないほど刺されて、さまざまな対策を試し見て、現在のところは、ハッカ油スプレーや、アース・サラテクトなどを使っているが、それでもジークフリートの木葉のように塗り残した場所を刺されることがある。

 

 山に入る前に、全身にハッカ油(アルコールで溶いた、かなり濃いもの)をスプレーし、露出部の腕周りなどには、サラテクトスプレーをかけておく。

 蛭が這い上るのを防ぐために、靴にも念入りにかけておく。またハッカ油の効果が1時間程度しかもたないので、1時間おきにスプレーし直す。

 こうして、ようやく害虫の襲撃に遭わずにすむのだが、もし忘れると、ほぼ100%の確率で刺されてしまう。



 腕に、ハエを小さくしたような黒い羽虫がついているのを見つけたら、もう遅い。

 叩き潰しても、じわじわ痛みと腫れが広がり、指先を刺されても肩まで腫れ上がることがあり、完治までは半月でもすまないことがある。

 ブヨは毒の量はわずかなものだが、その激しさは、あるいはマムシ以上かもしれない。アブは体が大きいので、毒の量が多くなる。毒を注入してから、表皮を噛みちぎって浸出体液をなめ取る習性があるので、皮膚の損傷が激しくなり、いつまでも化膿して治癒しない。



 こうした毒虫は昔からいたのかといえば、いたにはいたのだが、こんなに確実に被害に遭うようになったのは、この10年くらいのことではないかと思う。

 私は16歳の頃から、山登りに魅了され半世紀の間、数千回、山を歩いてきたのだが、若い頃は毒虫の対策をしたことなど皆無だ。それでも刺された記憶は少ない。

 唯一、20年ほど前、8月の白山山系の大笠山で、アブにボコボコにされたことがある。



 10年ほど前から、ハッカ油をスプレーしなければ、早朝であっても夏の山を歩けないほど害虫被害が増えた。今では、ハッカ油もあまり効かなくなり、最近では、ディートという成分を含んだ虫除けスプレーでなければ防げないほどになった。

 ただし、農薬に近い成分なので、酢とか何か、安全で効果的な虫除け成分を探している。木酢液は有効だが、おそらく皮膚にも影響が残るだろう。



 毒虫が劇的に増えてきた原因を考えると、おそらく地球温暖化だろうと思う。

 虫だけでなく、雑草の伸長も凄まじいものになっていて、外国由来の侵略植物が激増している。今は、強烈なひっつき虫のアレリヌスビトハギに頭を痛めている。

 2003年に当地に移住してきた頃のことを思うと、雲泥の差がある。



 実は、温暖化に伴って激増したのは毒虫だけではない。猪や熊やアライグマ、ハクビシンなども、驚くほど増えている。

 理由は、冬場、マイナス10度以下になる当地では、猪や鹿の子供が凍死してしまうのだが、近年は、マイナス5度くらいまでしか下がらなくなったので、越冬できる確率が大幅に増し、結果として繁殖率が劇的に増えた。



 虫も同じで、カメムシが越冬できる確率が大きくなったので、山野はカメムシの天下となった。移住当初は、カメムシがいた記憶がないのだ。

 ブヨが増えたのは、山中に人が入らず、清浄な水場が増えたことが原因ではないかと思う。やはり、気温上昇によって、あらゆる生物の越冬機会が増していることが大きい。



 こうした意味で、温暖化は、害虫、害獣対策に奔走を強いている。

 昨日、天竜で41.1度が出たが、たぶん時間の問題で、45度とか50度とかまで行ってしまうのだろう。歯止めをかける対策が放棄されているからだ。

 猛暑が、すでに人の命を大量に奪うレベルに達しているのだが、これからは、猛暑地域の放棄にまで進む可能性もあり、人類は、次々に、気温の低い高所、例えば、海抜700m以上に住むことになるかもしれない。



 なんで温暖化が起きているのか? については、新自由主義の金儲け思想を正当化する目的で、ひどい情報統制・隠蔽が行われている。

 温暖化は、企業の金儲け主義と密接に関連していて、温暖化を防いで、人類の健全な未来を確保するためには、新自由主義的な独占企業による金儲け一辺倒の経営を排除し追放してゆかねばならない。



 ところが、企業側は、自分たちの金儲けを正当化し、守りたい一心で、自分たちの経営が地球温暖化を招いているなど絶対に認めないし、そんな研究報告を影に回って叩き潰している。

 しかし、我々は温暖化による人類滅亡、未来の消滅を目前に控えているので、なぜこうなってしまったのか? 今のうちに、草の根を分けてでも追求しなければならない。



 だが、ほぼすべてのメディアは、真実を報道すれば、巨大企業の利権を守るシステム=電通に経営の息の根を止められると恐怖して、自ら忖度して真実に背を向けている。

 温暖化の原因について、不要無用のエネルギー浪費にあることが鮮明なのに、これを報道すれば、大企業の金儲けを糾弾することになるため、一切報道しないのだ。



 私は、温暖化問題について、たくさんのブログを書いてきた。



 異常気象の原因 2018年08月02日

 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-433.html



 地球温暖化 2020年03月11日

 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1057.html



 私自身の温暖化問題の結論は、地球気象のクッションの役割を担ってきた巨大森林帯を皆伐して農地に変えてしまったことが、最大の原因であり、地球気象は森林による緩衝作用を失った結果、極端から極端に移行するような現象が起きている。

 もう一つ、原子力発電所と火力発電の温排水問題である。



 これは面倒くさい計算が必要だが、基本は、100万キロワット級原子炉、ただ一基が、海洋に放出する温排水は、毎秒70トンであり、海水温より7度高い。

 これが、フクイチ事故前は、50基以上が稼働していて、毎秒3500トンの温排水が海洋に吐き出されてきた。

 世界全体では、毎秒40000トンであり、毎時で240万トン、毎日、5700万トン、年間では210億トンの7度高い温排水が地球海洋に放出されてきた。



 海水の総量は、14億キロ立法メートルで、毎年その7万分の1の水量の温度が7度高くなってきた。数字だけみれば、微々たる量に見えるだろうが、ところが、海水の比熱は空気の1000倍あるので、海水温に対する原発+火力温排水の貢献は想像をはるかに超える規模であり、地球温暖化に対する貢献も、我々の予測を大きく超えるレベルと認識する必要がある。

 海水が1度上昇すれば、大気温度は1000度上昇するだけのメカニズムがあるのだ。

https://www.windfarm.co.jp/blog/blog_kaze/post-15842



 こうした原発温排水問題を告発してみても、メディアはほぼ取り上げない。理由は、原子力産業が「デマ」として弾圧拒絶するからだ。

 原子力発電は、地球温暖化とは無関係であると強弁し、逆に、地球温暖化を止めるために原発電気が必要だと、正反対の詭弁を弄している。

 ビルゲイツや、アルゴアら、地球温暖化反対勢力は、みな原発推進派である。

 その理由は、彼らが原発に巨大な利権を持っているからだ。

 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1213.html



 現在、ネットで、地球温暖化を検索しても、出てくるサイトの大半が、このドロドロに腐った原発推進派の屁理屈を、そのまま引用している。

 以下のサイトは、きれい事を並べているが、その正体は環境省であり、原発推進派の一味である。

 https://www.wwf.or.jp/activities/basicinfo/1028.html



 つまり、環境省も、ビルゲイツらのイルミナティも、原発を推進し、ますます温暖化に拍車をかける金儲けに邁進しているのであって、本気で地球温暖化を止めようとする意思は皆無である。

 グレタの地球環境悪化に対する抗議も、背後にはアルゴアらの原発組が控えている。国連での発言を行わせたのはビルゲイツと暴露されている。

 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1001.html



 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-892.html



 現在の、日本の政治家で、地球温暖化問題に取り組めるのは、原発と完全に無関係な山本太郎くらいだろう。

 自民党・維新はもとより、枝野立民党も原子力村からの資金で動いている。共産党も原発推進だ。でなければエートスを推進するはずがない。



 したがって、世界全体を見渡しても、原発温排水や森林伐採を止める勢力がほとんど見当たらないので、もう時間の問題で、日本の気温は、夏場45度とか50度になって、膨大な熱死者を出さざるをえないのだ。



 新型コロナ禍のおかげで、世界の金儲け産業に大きなダメージが加わった。

 これを反省し総括してゆくなかで、地球温暖化が、ちょうどサハラ砂漠や中東が、今から3000年前まで豊かな大森林地帯だったことが知られ、世界はサハラに向かうのか、それとも森を取り返すのか? を、初めて真正面から議論できるチャンスが訪れたのではないだろうか?



 人類が未来を守ろうとするなら、それは森と海を守ることなのだ。

 今すぐボルサリーノを追放し、アマゾンを守らなければならない。今すぐ、全世界の原発を廃止し、温排水の放出をやめさせなければならない。

 狂気のように原発を作り、森を皆伐して回る、中国を滅ぼさねばならない。三峡ダムの崩壊を願うしかないのだ。