超低賃金(日当2000円程度)で、旋盤や土木機械オペの技術教育実習生として受け入れているベトナムの若者たちを、一切の被曝防止教育も線量管理もさせずに、半強制的に、フクイチ原発除染作業で働かせている実態が明らかにされている。





※ 福島第1原発で外国人技能実習 東電「ルール逸脱」



法務省入国管理局の担当者は「ただちに違法とは言えないが、具体的な作業内容など実習計画との食い違いの有無を見ていく」と



https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3001575001052018000000/



※ 外国人実習生に除染作業=盛岡の会社、受け入れ停止―法務省



https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180713-00000030-jij-pol



※ 技能実習生  除染作業に従事 ベトナム人男性が証言 日当2000円



https://mainichi.jp/articles/20180315/k00/00m/040/082000c



※ ベトナム人技能実習生、福島第1原発事故の除染作業に従事−移住連などが問題提起 (東京、3月14日)

「説明を受けなかった」−実習生



https://www.hurights.or.jp/archives/newsinbrief-ja/section4/2018/03/1-314.html



※ 福島第一に外国人実習生 東電、就労ルール逸脱



http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201805/CK2018050102000216.html



※ 福島で放射能の除染作業に従事、ベトナム人男性が告発

月給は日本人の3分の1 3000万ドン=14万円

http://wkvetter.com/trendwatch/%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E3%81%A7%E6%94%BE%E5%B0%84%E8%83%BD%E3%81%AE%E9%99%A4%E6%9F%93%E4%BD%9C%E6%A5%AD%E3%81%AB%E5%BE%93%E4%BA%8B%E3%80%81%E3%83%99%E3%83%88%E3%83%8A%E3%83%A0%E4%BA%BA%E7%94%B7%E6%80%A7/





 自民党安倍政権は、今年、ベトナムやインドネシアなど東南アジアから日本への移民政策を強力に進めると公表している。

 ロシア・ウクライナ・ベラルーシでは、チェルノブイリ事故から8年後、平均寿命が7歳低下し、新生児の出生も激減し、人口が大幅に減った。

 このとき、各国は、人口減少を隠すため大規模な移民政策を進めたといわれる。



 さて、フクイチ放射能事故から7年、日本でも人口が激減している。



※ 出生数、初の100万人割れ 出生率低下1.44  昨年、少子化に拍車 2017/6/3付



https://www.nikkei.com/article/DGXKZO17267750T00C17A6MM8000/



※ 人口、最大の37万人減 生産年齢人口は6割切る 2018/7/11 17:15 (2018/7/11)



https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32867410R10C18A7MM8000/



 自民党による「移民1000万人計画」



https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A7%BB%E6%B0%911000%E4%B8%87%E4%BA%BA%E8%A8%88%E7%94%BB



「50年来のタブーを破って」自民党が移民政策検討へ!アベノミクス低迷で経団連と米国の言いなりか? 〜過労死・ブラック企業・ヘイトスピーチが蔓延する日本で移民受け入れは現代の奴隷制拡大か!?(2016/3)



https://iwj.co.jp/wj/open/archives/291251



政府は外国人労働力活用にかじ、労働力不足で政策転換(2016/4)



https://jp.reuters.com/article/foreign-worker-shortage-idJPKCN0XN06F



 ここで、冒頭の、ベトナム人実習生が、福島第一事故現場の除染を強要されているとの記事を思い出していただきたい。

 ベトナムやインドネシアから日本に大規模な移民が計画されている。ところが、彼らの行く先はどこか? という問題である。



 ベトナム実習生たちは、大半が建設機械のオペ技術習得だったり、旋盤フライスなど機械加工の技術習得を名目に、日本人の3分の1以下の超低賃金で日本に連れてこられている。

 そうして、本人も知らぬ間に、土木作業の名目で福島に連れてこられ、原発事故の危険な後始末作業を強要されているのである。



 現在のフクイチ構内の外部線量は、どれくらいあるのだろう?



※ 事故から7年、依然高い放射線量 福島第一ルポ 東京新聞2018/2



 http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201802/CK2018021702000154.html



 この記事によれば、原子炉近傍の線量は毎時250マイクロシーベルトで、4時間で年間被曝限度に達する。



 この記事では毎時換算で15マイクロシーベルトということになる。

 https://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2018-02-01/2018020115_01_1.html



 ベトナム人実習生たちは、誰一人、放射能事故現場で作業することを知らされていなかった。いきなり、フクイチの高線量現場に説明もなく連れてこられて除染作業を強要されていた。

 もちろん、誰一人、法令上の管理区域(毎時0.6マイクロシーベルト以上)作業における、被曝管理講習を受けていないし、線量計などの監視機器もなかった。管理手帳さえ交付されていない。



 日本における放射線環境作業については、放射線障害防止法による厳格な規制がある。

 毎時0.6μSv以上の作業環境にあっては、労働者は、5年間で100ミリシーベルト、1年で最大50ミリシーベルトを超えてはならない。

 女性については三ヶ月で5ミリシーベルトを超えてはならない。

 一週間について最大1ミリシーベルトを超えてはならない。

 これらは、外部線量と内部被曝の合計である。



https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/anzen/dl/130417-5.pdf



 こうした法的規制を完全に無視して、東京電力は実習目的の超低賃金ベトナム人実習生を、いきなり被曝現場に連れ出して作業をさせているのである。

 東京電力は、「下請けが勝手にやったこと」と言い逃れているが、放射線規制諸法では、こうした違法行為はすべて東京電力の放射線取扱主任者の責任である。(主任者=放管は社長以上の責任を負う)



 フクイチ現場では、外部線量が下がったといっても、大半の場所で毎時数マイクロある。もちろん管理区域なんて、どこ吹く風の完全無視である。

 しかし、ここでは、セシウムボールと呼ばれる、セシウム・ストロンチウム・プルトニウム・ウランが混合溶融してセラミック化した超微細な粉末放射能が飛び交っていて、これが呼吸から体内に入ると、数年、数十年してから循環器障害や、癌などの被曝障害が現れるのである。



 日本政府は、こうした違法行為を、完全に黙認し、東京電力に責任をとらせようとしない。それどころか、移民の促進政策で、むしろ意図的にベトナム人の若者たちを被曝現場に送り込んでいるようにしか見えない。

 移民の職務が何になるか? といえば、現在は「専門職」限定になっているが、欧州やアメリカの実態を考えれば、なし崩しに、いわゆる3K労働者に貶められるのが確実である。



 彼らは、日本人の代わりに、被曝危険労働に就くのである。他にも3K職場に次々に送り込まれ、女性たちは、暴力団の餌食になって、性風俗産業に放り込まれることになるだろう。



 これで、日本人の不満を抑える目的で、移民に社会の矛盾を肩代わりさせようというのが自民党の政策である。