[やりすぎ破綻]
中華統一を果たした始皇帝、秦国の崩壊は、「やりすぎ破綻」である。
BC221年に史上初の中国統一を成し遂げるとBC210年に49歳で死去するまで、わずか10年に満たないのに人類史上最大級の仕事をなした。
中央集権を行い、貨幣や計量単位の統一、交通規則の制定、車幅の統一、馳道と直道建設など、国家としての基礎を固める仕事を史上初めて行った。
そのあたりで、やめておけばよいのに、万里の長城、秦始皇帝陵の建設、人類史にも他に例が見当たらないほど凄まじい大仕事を民衆に強要した。
逆らう者への刑罰、弾圧も半端ではない。
民衆には怨嗟の声が満ち、始皇帝の通った後には、民の屍が累々と倒れていた。
一人の人間が、命令して実現させた仕事としては、有史以来、現代に至るまでの人類に右に出る者はないであろう。おかげで、中国の民は休むことさえ許されず、疲弊し次々と立ち枯れていった。
また、始皇帝は自分自身にも休息を与えず、馬車に乗って、全中国を行脚している最中に過労死してしまった。
BC221年に即位し、BC210年に死亡したわけだから、皇帝としての在位は、10年に満たず、死後2年ほどで秦国も崩壊して消えてしまい、漢の時代に変わった。
「もう御免だ!誰か助けて」と国中に悲鳴が満ちていて、秦の崩壊を目にした国民は心の底から安堵したことだろう。
[現代の馳道]
「秦の馳道」というのは、始皇帝が命令した皇帝専用道路で、高度な土木技術が駆使され、山を崩し、谷を埋めて70mもの幅をもった巨大な道路を6000キロも作られた。
表層が槌で強く叩き締められているので泥濘路にもならず、馬車が通るのに極めて合理的な舗装になっている。草木もほとんど生えてこない。
これだけでも、万里の長城に匹敵する、国力の疲弊をもたらすような巨大工事であった。
勝手な私見だが、おそらく表層に石膏を散布してからタコで叩き締め、圧力と経年変化によって一種のセメント舗装状態になっているように思われる。
2200年を経た今でも、森林に覆われた場所は少なく、大半が道路や広場として使える状態になっているが、秦の首都である咸陽・西安という辺鄙な内陸部に作られたためか、これだけの巨大インフラ工事でありながら、万里の長城と同じく、始皇帝後の歴史上に中国の産業=生産力、国家防衛の安全に寄与したという記述はない。
これが北京・上海間なら、もの凄い効果が生まれていたはずだが。
馳道がない場合と比較すると、目的地への時間は五倍以上も短縮されたともいわれるが、一般民衆は立ち入り禁止であった。
馳道建設の理由は、始皇帝の全国巡幸に使われたとともに、地方の反乱に備えての軍事治安用道路であったともいわれる。
これから書くJR東海のリニア中央新幹線は、私からは「現代の馳道」というにふさわしい、金と労力をドブに捨てるような、無駄無益な妄想の象徴に見えるのである。
[JR東海の皇帝、葛西敬之]
1963年東大を卒業して国鉄に入社した葛西敬之の仕事は、国鉄労組を潰すことだった。井手正敬、松田昌士らとともに、策謀を巡らして国労を弱体化させ、民営化に突き進んだ。
国労を破壊し、国鉄も破壊して民営化させ、JR東海を支配するようになってからも、御嶽山チャオリゾートなどの多角化事業をぶち上げて推進し、ついには、秦の直道・馳道を思わせる空想的なリニア新幹線事業の強引な事業を実現した。
ただし、葛西の牽引した、チャオリゾートは、すでにスキーブームの衰退しはじめた1998年に開始され、見通しの甘さから収益力が見込めず、2013年には、JR東海は事業主体から撤退している。
残されたのは、見事という他はなかった国立公園相当の大自然、御岳8合目までの原生林を皆伐破壊した巨大な自然破壊の爪痕だけだった。
御嶽山が北アルプス国立公園に含まれなかったのは、名鉄グループが利権を確保するため政治力を使ったからだと言われている。葛西は、名鉄グループの政治的利権の尻馬に乗せられた形だった。
[リニア中央新幹線計画]
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%A4%AE%E6%96%B0%E5%B9%B9%E7%B7%9A
最高設計速度505km/hの超電導磁気浮上式リニアモーターカー。
2011年5月26日に整備計画が決定され、2014年12月17日に起工式が行われた。完成後は東京(品川駅)・ 名古屋駅間を最速で40分で結ぶ予定。
だが、地下百メートルの大深度に建設されるリニア新幹線駅は、地上に出るのに十数分はかかると予想されており、新幹線「のぞみ」が1時間40分で東京・名古屋間を結ぶ時間と比較すると、リニアは、6駅停車として走行実時間72分、品川駅乗り換え時間20分、名古屋駅、地上までの脱出時間が十数分で、結局、同じ出発時間なら、「のぞみ」の方が、早く名古屋駅前に立てるという滑稽な試算になっている。
また、新幹線では、すでに東北や米原などで一部320K以上の速度で運行を行っているので、新たなインフラ投資を必要としない従来線のなかでリニア新幹線の64%の速度を実現している。
これで数十兆円という莫大な投資を行うリニアが、投資に見合う成果を得られることは絶望的である。
まあ、完成すれば、観光目的で日本を訪れる外国人は、遊園地のジェットコースターに乗るような満足感を得られるかもしれないが、数年もすれば飽きてしまうだろうし、リニア新幹線全線開通予定の2030年代には、日本人口が現在の半分以下になると見積もられているので、今の新幹線でさえニーズを失いガラガラになってしまうだろう。
このあたり、スキーブームが去った後に葛西敬之によって企画建設された御岳チャオリゾートの運命とよく似ている。
[最悪の電力ドブ捨て機関]
1座席(=1乗客)が1km移動するのに必要な電気エネルギーの比較をいえば、リニアは従来新幹線の3倍を必要とする。
リニアが100Kw/Km であるのに対し、従来新幹線は29Kw/Kmである。
電気自動車の場合、1Kwあたり10Km前後走るので、1Km移動するのに必要な電気は0.1Kw程度ということになる。
リニア新幹線は、電気自動車の1000倍のエネルギーを食うわけである。
なぜ、この省エネの時代に、馬鹿馬鹿しい電気の大食い交通システムを、大自然の巨大破壊と、恐ろしい水脈破壊のリスクを冒してまで、無理矢理作らなければならないのか?
それは、おそらく政府と産業界が、原子力発電を正当化するためという理由以外、考えられないのである。
2007年にJR東海は東京~名古屋間の用地買収を含む建設費を6兆円と試算した。1km当たりの建設費は平均すると150億から200億円と試算しており、これは東京 - 名古屋間を最短距離である280kmで結ぶことを前提としている。
すでにテスト区間として使われている、上野原市から笛吹市までの43Kmは、未来の南アルプス横断トンネル路線の一部になることを見越して建設されたものである。
2017年段階で、リニア新幹線、名古屋~品川間の建設費用は10兆円前後と想定されているが、建設関係者に、この金額ですむと考えている者は皆無であろう。
あらゆる公共工事の見積もりの法則どおり、最低でも当初の見積もりの数倍になることが常識だからである。
当初、葛西は「JR東海の自家資金だけで建設する」と大法螺を吹いたが、もちろん誰も信用しなかった。
工事も本格化した2016年になって、以下のように話が変わってきた。
そもそも、葛西は、安倍晋三の応援団として著名であり、最初から安倍政権を利用して国家支援に切り替えさせる狙いを持っていたことが明白である。
https://mainichi.jp/articles/20160725/ddm/005/070/073000c
南アルプスリニアトンネル工事は、世界に例のない空前絶後の難工事が予想されていて、この実現を確信する関係者も、ほとんどいないのではないだろうか?
ほとんどの工事関係者が、実は工事貫徹に自信を持っていない。だから、2017年段階で、工事が進んでも、駅舎の建設される予定の飯田市や中津川市の土地が、ほとんど上がらないのである。
[世界的にも超危険なスーパー断層を二つも抱えたリニア用トンネル]
3000m峰を抱える南アルプスの核心部を、世界最大級の3本のトンネルで貫通するわけだが、南アルプスは、その成因でもある、日本最大のスーパー断層を抱えている。
中央構造線とフォッサマグナ(富士川・糸魚川線)である。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%A4%AE%E6%A7%8B%E9%80%A0%E7%B7%9A
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%83%E3%82%B5%E3%83%9E%E3%82%B0%E3%83%8A

リニア新幹線のトンネルを二つの巨大断層が完全に横断している。
とりわけ大鹿村のトンネル予定地は、有名な日本最大の破砕帯を突っ切ることになり、いずれ必ず起きる中央構造線の巨大活動で、トンネルが瞬時に大規模な横ずれを起こして塞がってしまう可能性が強い。
地蔵峠・青崩峠を越える予定の国道152号線は、日本土木の粋を集めての工事でも開通させることができなかった。あまりにも脆い地盤のため、掘っても、次々に崩落し、大きな地震が起きれば完全に埋まってしまう可能性が高いため、トンネルさえ、いくつものルートで中止に追い込まれた。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9D%92%E5%B4%A9%E5%B3%A0
今でも、門桁から春野町に向かう町道を通ると、通過するだけでも、切り通しが次々に崩落する恐怖の道路となっている。こんなところにトンネルを掘っても、歴史的な中央構造線の地殻変動の繰り返しによって、中央構造線の通過する南アルプス西側全体が破砕帯になっていて。とうてい人智の及ばない自然の要衝となっている。
ここにリニアトンネルが掘られても、破砕帯を固定できる技術的な目処があるはずがないと私は思う。
トンネルの上に覆い被さる巨大な山体の圧力によって起きる「岩跳ね」現象が知られているが、これまで、もっともひどかったといわれる関越三国トンネルでも、覆われた圧力は1000m程度だったが、南アルプスの場合は、2000mを大きく超えるので、これまでのトンネル工事とは比較にならないほど危険である。
これが巨大破砕帯の中で起きるのだから、どうやって防止したらよいのか見当もつかない。おそらくゼネコンといえども、2000mの積層圧力への対策は一度も経験がないだろう。本当に対策が可能かどうかも非常に疑問だ。
あわよくば開削に成功して、リニア新幹線が通行したとしても、中央構造線で大地震のため、突然横ずれが起きれば、時速500Kで走る新幹線のトンネルが突然塞がれることになり、何が起きるか考えたくもない。
それは日航123便の御巣鷹山墜落よりも残酷な光景になるだろう。
破砕帯のトンネルが意味することは、水源地の水流の著しい変化である。
リニアトンネル工事がもたらすものは、南アルプス北部全体の水資源の巨大な枯渇であろう。
これに関しても、ゼネコンは、過去の経験だけで対応できないほどの深刻な事態に見舞われることになる。
http://www.aqua-sphere.net/literacy/j/j05.html
場合によっては、大井川水系でさえ、枯渇する恐れが考えられるが、JR東海も国も、これに対する補償は想定していない。
http://sekaitabi.com/linearmaglev.html
このPDFは、リニア新幹線全体の問題を、分かりやすく解説しているので、ぜひ読んでいただきたい。
http://www.jnep.jp/c-undo/linia/jsa-linia/naramoto.pdf
これを読めば、リニア新幹線が秦の馳道にも匹敵するような世界的な暴挙であり、自然破壊の極致である事実がはっきりと分かるであろう。
安倍晋三応援団長ともいわれるJR葛西敬之は、リニア建設に至る前も、最初に述べた通り、御嶽山の素晴らしい原生林を自社利益のために皆伐破壊し、チャオを建設したが、周囲が予想したとおり大失敗してJR東海は逃げ出したもの、今ではチャオは営業さえ危ぶまれている。
この男は、巨大な自然破壊を行うのが趣味のようだが、それがもたらす被害は半端なものではない。 とりわけ、南アルプス東側の水源は、取り返しのつかない破壊を受けるのは確実である。
私は、リニア新幹線が事業として成功する可能性など万が一にもないと確信している。
そもそも、南アルプスの豊かな自然を愛する者なら、誰でも、その恐ろしい傲慢さに驚愕し、葛西という人物が「悪魔の申し子」であると直感することだろう。
まず、あの国内最大の巨大破砕帯を通過するトンネルの掘削は、世界最先端の土木技術をもっても不可能であると私は思う。
もし可能だったなら、半世紀も前に計画された国道152号、青崩峠トンネルが難工事を理由に放棄されるはずがない。代替ルートでさえ放棄され、未だに兵越という大型車が通行困難な迂回ルートを使うしかない状態なのだ。
仮に、ウルトラCを駆使して開通できたとしても、今度は千年に一度巨大活動をする疑いのある中央構造線とフォッサマグナの巨大地殻変動が待っている。
千名を超す乗客を乗せたリニア新幹線が、500kを超えるスピードでトンネルを通過している最中に、突然、トンネルがずれて消えてしまう可能性だってある。
今や、中央構造線は、熊本大地震を嚆矢に、四国、紀州、三河を経て、トンネル工事現場である大鹿村に向けて進軍している最中である。
水窪から高遠に向かう国道152号こそ、中央構造線そのものである。
実は、私の住んでいる中津川市にはリニア新幹線の駅ができるという。我が家から一本道で8K徒歩二時間の距離である。 バスなら美乃坂本駅まで15分もかからない。
それなのに、極端に安い我が家の土地は、一向に上昇する気配がない。
結局、工事予定地を知る者なら、誰もが建設が成功すると思えないのである。
20兆円といわれる超巨額の税金を投入してみても、成功を危ぶまれている恐ろしい難工事。
私が、これこそ「現代の馳道」であると断言する意味をご理解いただけるであろうか? 何もかもうまくいって営業を開始できたとしても、私には、無数の恐怖だけが見えていて、バラ色の未来は見えないのである。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/242464
追記、国道152号線 青崩峠は、中央構造線上ですがリニアのルートではなく、地蔵峠が予定地です
私も、勝手な思い込みで取り違えていたのでお詫びして訂正します
地蔵峠は、有名なゼロ磁場である分杭峠を南下した破砕帯の難所です
なお、トンネルの土被りの厚さは、2000m以上と予想してたが、1100mとの記述を見つけた
2500mの稜線の真下を通過するのだから、どうも、この記述は信じられない。
中華統一を果たした始皇帝、秦国の崩壊は、「やりすぎ破綻」である。
BC221年に史上初の中国統一を成し遂げるとBC210年に49歳で死去するまで、わずか10年に満たないのに人類史上最大級の仕事をなした。
中央集権を行い、貨幣や計量単位の統一、交通規則の制定、車幅の統一、馳道と直道建設など、国家としての基礎を固める仕事を史上初めて行った。
そのあたりで、やめておけばよいのに、万里の長城、秦始皇帝陵の建設、人類史にも他に例が見当たらないほど凄まじい大仕事を民衆に強要した。
逆らう者への刑罰、弾圧も半端ではない。
民衆には怨嗟の声が満ち、始皇帝の通った後には、民の屍が累々と倒れていた。
一人の人間が、命令して実現させた仕事としては、有史以来、現代に至るまでの人類に右に出る者はないであろう。おかげで、中国の民は休むことさえ許されず、疲弊し次々と立ち枯れていった。
また、始皇帝は自分自身にも休息を与えず、馬車に乗って、全中国を行脚している最中に過労死してしまった。
BC221年に即位し、BC210年に死亡したわけだから、皇帝としての在位は、10年に満たず、死後2年ほどで秦国も崩壊して消えてしまい、漢の時代に変わった。
「もう御免だ!誰か助けて」と国中に悲鳴が満ちていて、秦の崩壊を目にした国民は心の底から安堵したことだろう。
[現代の馳道]
「秦の馳道」というのは、始皇帝が命令した皇帝専用道路で、高度な土木技術が駆使され、山を崩し、谷を埋めて70mもの幅をもった巨大な道路を6000キロも作られた。
表層が槌で強く叩き締められているので泥濘路にもならず、馬車が通るのに極めて合理的な舗装になっている。草木もほとんど生えてこない。
これだけでも、万里の長城に匹敵する、国力の疲弊をもたらすような巨大工事であった。
勝手な私見だが、おそらく表層に石膏を散布してからタコで叩き締め、圧力と経年変化によって一種のセメント舗装状態になっているように思われる。
2200年を経た今でも、森林に覆われた場所は少なく、大半が道路や広場として使える状態になっているが、秦の首都である咸陽・西安という辺鄙な内陸部に作られたためか、これだけの巨大インフラ工事でありながら、万里の長城と同じく、始皇帝後の歴史上に中国の産業=生産力、国家防衛の安全に寄与したという記述はない。
これが北京・上海間なら、もの凄い効果が生まれていたはずだが。
馳道がない場合と比較すると、目的地への時間は五倍以上も短縮されたともいわれるが、一般民衆は立ち入り禁止であった。
馳道建設の理由は、始皇帝の全国巡幸に使われたとともに、地方の反乱に備えての軍事治安用道路であったともいわれる。
これから書くJR東海のリニア中央新幹線は、私からは「現代の馳道」というにふさわしい、金と労力をドブに捨てるような、無駄無益な妄想の象徴に見えるのである。
[JR東海の皇帝、葛西敬之]
1963年東大を卒業して国鉄に入社した葛西敬之の仕事は、国鉄労組を潰すことだった。井手正敬、松田昌士らとともに、策謀を巡らして国労を弱体化させ、民営化に突き進んだ。
国労を破壊し、国鉄も破壊して民営化させ、JR東海を支配するようになってからも、御嶽山チャオリゾートなどの多角化事業をぶち上げて推進し、ついには、秦の直道・馳道を思わせる空想的なリニア新幹線事業の強引な事業を実現した。
ただし、葛西の牽引した、チャオリゾートは、すでにスキーブームの衰退しはじめた1998年に開始され、見通しの甘さから収益力が見込めず、2013年には、JR東海は事業主体から撤退している。
残されたのは、見事という他はなかった国立公園相当の大自然、御岳8合目までの原生林を皆伐破壊した巨大な自然破壊の爪痕だけだった。
御嶽山が北アルプス国立公園に含まれなかったのは、名鉄グループが利権を確保するため政治力を使ったからだと言われている。葛西は、名鉄グループの政治的利権の尻馬に乗せられた形だった。
[リニア中央新幹線計画]
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%A4%AE%E6%96%B0%E5%B9%B9%E7%B7%9A
最高設計速度505km/hの超電導磁気浮上式リニアモーターカー。
2011年5月26日に整備計画が決定され、2014年12月17日に起工式が行われた。完成後は東京(品川駅)・ 名古屋駅間を最速で40分で結ぶ予定。
だが、地下百メートルの大深度に建設されるリニア新幹線駅は、地上に出るのに十数分はかかると予想されており、新幹線「のぞみ」が1時間40分で東京・名古屋間を結ぶ時間と比較すると、リニアは、6駅停車として走行実時間72分、品川駅乗り換え時間20分、名古屋駅、地上までの脱出時間が十数分で、結局、同じ出発時間なら、「のぞみ」の方が、早く名古屋駅前に立てるという滑稽な試算になっている。
また、新幹線では、すでに東北や米原などで一部320K以上の速度で運行を行っているので、新たなインフラ投資を必要としない従来線のなかでリニア新幹線の64%の速度を実現している。
これで数十兆円という莫大な投資を行うリニアが、投資に見合う成果を得られることは絶望的である。
まあ、完成すれば、観光目的で日本を訪れる外国人は、遊園地のジェットコースターに乗るような満足感を得られるかもしれないが、数年もすれば飽きてしまうだろうし、リニア新幹線全線開通予定の2030年代には、日本人口が現在の半分以下になると見積もられているので、今の新幹線でさえニーズを失いガラガラになってしまうだろう。
このあたり、スキーブームが去った後に葛西敬之によって企画建設された御岳チャオリゾートの運命とよく似ている。
[最悪の電力ドブ捨て機関]
1座席(=1乗客)が1km移動するのに必要な電気エネルギーの比較をいえば、リニアは従来新幹線の3倍を必要とする。
リニアが100Kw/Km であるのに対し、従来新幹線は29Kw/Kmである。
電気自動車の場合、1Kwあたり10Km前後走るので、1Km移動するのに必要な電気は0.1Kw程度ということになる。
リニア新幹線は、電気自動車の1000倍のエネルギーを食うわけである。
なぜ、この省エネの時代に、馬鹿馬鹿しい電気の大食い交通システムを、大自然の巨大破壊と、恐ろしい水脈破壊のリスクを冒してまで、無理矢理作らなければならないのか?
それは、おそらく政府と産業界が、原子力発電を正当化するためという理由以外、考えられないのである。
2007年にJR東海は東京~名古屋間の用地買収を含む建設費を6兆円と試算した。1km当たりの建設費は平均すると150億から200億円と試算しており、これは東京 - 名古屋間を最短距離である280kmで結ぶことを前提としている。
すでにテスト区間として使われている、上野原市から笛吹市までの43Kmは、未来の南アルプス横断トンネル路線の一部になることを見越して建設されたものである。
2017年段階で、リニア新幹線、名古屋~品川間の建設費用は10兆円前後と想定されているが、建設関係者に、この金額ですむと考えている者は皆無であろう。
あらゆる公共工事の見積もりの法則どおり、最低でも当初の見積もりの数倍になることが常識だからである。
当初、葛西は「JR東海の自家資金だけで建設する」と大法螺を吹いたが、もちろん誰も信用しなかった。
工事も本格化した2016年になって、以下のように話が変わってきた。
そもそも、葛西は、安倍晋三の応援団として著名であり、最初から安倍政権を利用して国家支援に切り替えさせる狙いを持っていたことが明白である。
https://mainichi.jp/articles/20160725/ddm/005/070/073000c
南アルプスリニアトンネル工事は、世界に例のない空前絶後の難工事が予想されていて、この実現を確信する関係者も、ほとんどいないのではないだろうか?
ほとんどの工事関係者が、実は工事貫徹に自信を持っていない。だから、2017年段階で、工事が進んでも、駅舎の建設される予定の飯田市や中津川市の土地が、ほとんど上がらないのである。
[世界的にも超危険なスーパー断層を二つも抱えたリニア用トンネル]
3000m峰を抱える南アルプスの核心部を、世界最大級の3本のトンネルで貫通するわけだが、南アルプスは、その成因でもある、日本最大のスーパー断層を抱えている。
中央構造線とフォッサマグナ(富士川・糸魚川線)である。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%A4%AE%E6%A7%8B%E9%80%A0%E7%B7%9A
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%83%E3%82%B5%E3%83%9E%E3%82%B0%E3%83%8A

リニア新幹線のトンネルを二つの巨大断層が完全に横断している。
とりわけ大鹿村のトンネル予定地は、有名な日本最大の破砕帯を突っ切ることになり、いずれ必ず起きる中央構造線の巨大活動で、トンネルが瞬時に大規模な横ずれを起こして塞がってしまう可能性が強い。
地蔵峠・青崩峠を越える予定の国道152号線は、日本土木の粋を集めての工事でも開通させることができなかった。あまりにも脆い地盤のため、掘っても、次々に崩落し、大きな地震が起きれば完全に埋まってしまう可能性が高いため、トンネルさえ、いくつものルートで中止に追い込まれた。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9D%92%E5%B4%A9%E5%B3%A0
今でも、門桁から春野町に向かう町道を通ると、通過するだけでも、切り通しが次々に崩落する恐怖の道路となっている。こんなところにトンネルを掘っても、歴史的な中央構造線の地殻変動の繰り返しによって、中央構造線の通過する南アルプス西側全体が破砕帯になっていて。とうてい人智の及ばない自然の要衝となっている。
ここにリニアトンネルが掘られても、破砕帯を固定できる技術的な目処があるはずがないと私は思う。
トンネルの上に覆い被さる巨大な山体の圧力によって起きる「岩跳ね」現象が知られているが、これまで、もっともひどかったといわれる関越三国トンネルでも、覆われた圧力は1000m程度だったが、南アルプスの場合は、2000mを大きく超えるので、これまでのトンネル工事とは比較にならないほど危険である。
これが巨大破砕帯の中で起きるのだから、どうやって防止したらよいのか見当もつかない。おそらくゼネコンといえども、2000mの積層圧力への対策は一度も経験がないだろう。本当に対策が可能かどうかも非常に疑問だ。
あわよくば開削に成功して、リニア新幹線が通行したとしても、中央構造線で大地震のため、突然横ずれが起きれば、時速500Kで走る新幹線のトンネルが突然塞がれることになり、何が起きるか考えたくもない。
それは日航123便の御巣鷹山墜落よりも残酷な光景になるだろう。
破砕帯のトンネルが意味することは、水源地の水流の著しい変化である。
リニアトンネル工事がもたらすものは、南アルプス北部全体の水資源の巨大な枯渇であろう。
これに関しても、ゼネコンは、過去の経験だけで対応できないほどの深刻な事態に見舞われることになる。
http://www.aqua-sphere.net/literacy/j/j05.html
場合によっては、大井川水系でさえ、枯渇する恐れが考えられるが、JR東海も国も、これに対する補償は想定していない。
http://sekaitabi.com/linearmaglev.html
このPDFは、リニア新幹線全体の問題を、分かりやすく解説しているので、ぜひ読んでいただきたい。
http://www.jnep.jp/c-undo/linia/jsa-linia/naramoto.pdf
これを読めば、リニア新幹線が秦の馳道にも匹敵するような世界的な暴挙であり、自然破壊の極致である事実がはっきりと分かるであろう。
安倍晋三応援団長ともいわれるJR葛西敬之は、リニア建設に至る前も、最初に述べた通り、御嶽山の素晴らしい原生林を自社利益のために皆伐破壊し、チャオを建設したが、周囲が予想したとおり大失敗してJR東海は逃げ出したもの、今ではチャオは営業さえ危ぶまれている。
この男は、巨大な自然破壊を行うのが趣味のようだが、それがもたらす被害は半端なものではない。 とりわけ、南アルプス東側の水源は、取り返しのつかない破壊を受けるのは確実である。
私は、リニア新幹線が事業として成功する可能性など万が一にもないと確信している。
そもそも、南アルプスの豊かな自然を愛する者なら、誰でも、その恐ろしい傲慢さに驚愕し、葛西という人物が「悪魔の申し子」であると直感することだろう。
まず、あの国内最大の巨大破砕帯を通過するトンネルの掘削は、世界最先端の土木技術をもっても不可能であると私は思う。
もし可能だったなら、半世紀も前に計画された国道152号、青崩峠トンネルが難工事を理由に放棄されるはずがない。代替ルートでさえ放棄され、未だに兵越という大型車が通行困難な迂回ルートを使うしかない状態なのだ。
仮に、ウルトラCを駆使して開通できたとしても、今度は千年に一度巨大活動をする疑いのある中央構造線とフォッサマグナの巨大地殻変動が待っている。
千名を超す乗客を乗せたリニア新幹線が、500kを超えるスピードでトンネルを通過している最中に、突然、トンネルがずれて消えてしまう可能性だってある。
今や、中央構造線は、熊本大地震を嚆矢に、四国、紀州、三河を経て、トンネル工事現場である大鹿村に向けて進軍している最中である。
水窪から高遠に向かう国道152号こそ、中央構造線そのものである。
実は、私の住んでいる中津川市にはリニア新幹線の駅ができるという。我が家から一本道で8K徒歩二時間の距離である。 バスなら美乃坂本駅まで15分もかからない。
それなのに、極端に安い我が家の土地は、一向に上昇する気配がない。
結局、工事予定地を知る者なら、誰もが建設が成功すると思えないのである。
20兆円といわれる超巨額の税金を投入してみても、成功を危ぶまれている恐ろしい難工事。
私が、これこそ「現代の馳道」であると断言する意味をご理解いただけるであろうか? 何もかもうまくいって営業を開始できたとしても、私には、無数の恐怖だけが見えていて、バラ色の未来は見えないのである。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/242464
追記、国道152号線 青崩峠は、中央構造線上ですがリニアのルートではなく、地蔵峠が予定地です
私も、勝手な思い込みで取り違えていたのでお詫びして訂正します
地蔵峠は、有名なゼロ磁場である分杭峠を南下した破砕帯の難所です
なお、トンネルの土被りの厚さは、2000m以上と予想してたが、1100mとの記述を見つけた
2500mの稜線の真下を通過するのだから、どうも、この記述は信じられない。

コメント
地下100mから、地上1400mにまで、時速500kmでぐっと上って、また下がると言うのは、もの凄く怖い感じがします。
曲がるのも、上下動もリニアには、不向きだったはずですね。
JR東海が、嘘を言っている可能性がありますね。
神戸製鋼とか、データーのねつ造をしていたのですから、ここでもウソを言ってる可能性は否定しきれません。
連休中の5月5日、東海道の在来線に乗りました。
菊川と金谷の間で架線にビニールが付着したとかで、全然場所が違うのに、静岡熱海間の電車が、4時間も経っているのに、めちゃくちゃでした。
架線に何かが引っかかると言う、ありがちなトラブルで、かなり離れた地区の電車の運行が乱れに乱れ、電光掲示板も表示されないという、驚きの無能さを見てしましました。
そんなJR東海が運航するリニア新幹線は、一乗客として乗るのがためらわれます。
ハシヤマレイジロウさんは「リニア新幹線 巨大プロジェクトの真実」集英社新書で、アメリカを含めリニアを受け入れる国・需要はないと判断されている。
ドイツのリニアの計画も、中止したと。
リニアに、国費を突っ込んでも、先がなくて、無駄にしかならないのが、はっきりしています。
兆のお金を費やすのなら、自動運転空飛ぶ自動車とか、開発してほしい。
ドローンと電波誘導と自動運転を組み合わせれば良いのだから。
まあ、道路やトンネルを作る既存の利益団体に配慮をしているのかもしれない。が、自然を痛めつける量が少なく、未来への夢があるそういうものへ、向かっていってほしい。
その話を聞いて、思わずリニア新幹線の事を考えた。
トンネル工事で、ヒ素が出てくる可能性は大いにある。
水脈を断ち切って川は水枯れするが、トンネルに湧水が出る。
その水を、川に一部戻すから、平気とJR東海は言っているらしいが・・・・。
ヒ素に触れた水を、うっかり川に戻したら、川の水全部が、毒の水に成ってしまうのではないか!
水枯れ問題だけでなく、毒の水(阿賀野川のイタイイタイ病・谷中川の鉱毒・・・・)
恐ろしいことだ。
東京から名古屋までの太平洋側のあちこちが、毒の水が流れる土地に成ってしまうのだろうか?
考えれば考えるほど、恐ろしくてたまらないです。
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