http://tokaiama.minim.ne.jp/genpatu/gensatu44.html

 

 

[柏崎原発からの放射能による影響]

 

 中部地方の核施設は、世界最大といわれる東京電力、柏崎刈羽原発、そして、ほぼ同規模の中部電力、浜岡原発、能登半島の北陸電力、志賀原発である。

 

 柏崎刈羽原発の規模は、7基の沸騰水型原子炉で総出力821万2千Kw

 1993年から営業運転開始、2011年のフクイチ事故を受けて稼働を停止しているが、18年間の間、通常運転による放射能放出が続いた。

 

 この間、2007年7月16日の中越地震により、原子炉建屋での火災を含む大規模な損傷と放射能放出があったと考えられている。

 

 このとき当時の安倍首相が現地に入ったが、その後、体調を崩して首相を辞任したことが記憶に残っていて、危険な短寿命核種による被曝(腸上皮障害)を受けたのだと噂されていた。

 

 柏崎原発に100m以上と思われる排気煙突があり、放射能の影響は相当遠方に達すると思われるので、200K圏を調べる必要がある。

 

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柏崎刈羽原発の放出放射能の影響を調べてゆくと、173Km離れた志賀原発からの影響と重なっていることがわかる。

 とりわけ海上の場合は障壁がないため、放出気団は遠方に伝播し、他原発からの気団と融合すると思われる。

 

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 能登半島先端の異常値は、おそらく志賀原発と柏崎刈羽原発の両方の放射能から影響を受けていると思われる。

 足下の柏崎市では煙突が高いせいか影響が少ない。しかし、海岸線をダクト伝播したと思われる放射能によって、出雲崎で心筋梗塞が249%、燕市で160%、内陸の小千谷市でも165%(心不全)、只見町では184%という危険なデータが出ている。

 

 柏崎原発周辺では、女性の白血病発症率が全国平均の2倍に達している。

 

  https://blogs.yahoo.co.jp/ht_sue/30484823.html

 

柏崎原発の中越地震による放射能放出被害

 

   http://d.hatena.ne.jp/Takaon/20150519/1432027391

 

  

 [志賀原発からの放射能による影響]

 

 能登半島には二カ所(初期段階では四カ所)で原発建設が計画されたが、珠洲原発は実現せず、志賀原発だけが建設された。

 

 志賀原発は、北陸電力が建設し、1993年7月に運転を開始した。

原子炉は二基あって、いずれも沸騰水型、54万キロと 136万キロである。1993年から東日本大震災の2011年3月まで18年間稼働し、再稼働ではプルサーマルを目指すと公言している。

 

 志賀原発にも100m級の高い煙突が二本設置されていて、放出放射能の影響は遠方に伝播すると考えられる。

 

 志賀原発からの放射能による影響も、地元よりも少し離れた能登半島先端や、中能登町、氷見市・立山町などなど富山県内で出ている。

 

 とりわけ能登半島先端、輪島市で心筋梗塞190%、珠洲市で185%(心不全)能登町で208%で、深刻な汚染を示しているが、柏崎原発からの放射能の相乗効果も考える必要があるだろう。

 

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これらの心筋梗塞死因データには連続性があり、平常値にも大きな連続性があるので、偶然ではありえない。

もし偶然だったなら、相互に関連性のない支離滅裂でランダムな結果が出るだろう。このように連続性が確認できる場合は、共通の因果関係=原因があることを意味していて、それは原発通常運転による放射能の影響しか考えられない。

 

 また、志賀原発は2011年に運転を休止していても、核燃料は装填されたままで、わずかずつ放射能を出し続けているし、原子炉の改良工事などを行えば大量に出てくる可能性もあり、能登半島先端では、ときどき異常な放射線が検出されることがある。

 

 ただし、ここの異常値は、志賀原発以外に、柏崎刈羽原発や、韓国の古里原発、島根原発など核施設からの影響も考える必要がある。

 

   http://inventsolitude.sblo.jp/article/176238318.html

 

  

[浜岡原発からの放射能による影響]

 

 浜岡原発は南海トラフの巨大地震である東海地震の震源地の真上に作られた超恐ろしい核施設である。

 300〜400年に一度は南海トラフ地震に伴って震度7が予想されていて、津波高も最大11mと考えられているが、当初の予測は5mにすぎず、フクイチ同様に安全対策をケチった原発であった。

 311後、再稼働のために津波対策が強化されたが、やはり費用をケチったペラペラの擁壁で、強度に大きな疑念が持たれている。

 世界最大最強の釜石堤防を完全破壊したエネルギーを考えれば中電の擁壁は稼働の言い訳としてのアリバイ証明にすぎず、M9クラス巨大地震には、とうてい耐えられないであろう。

 

 1976年3月に運転を開始し、2011年、3月民主党政権の要請により稼働を停止している。1号機54万Kw・2号機84万Kwは2009年1月に廃止しているが廃炉には手がつけられていない。

 3号機110万Kw・4号機114万Kw・5号機138万Kwも稼働停止していて6号機138万Kwは計画段階で頓挫中。

 稼働は35年間であって、それらの放射能放出の結果は地域差が明瞭で深刻な事態になっている。

 

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浜岡原発周辺の心筋梗塞分布を見てゆくと、高い煙突のおかげか足下の御前崎や牧之原市などでは異常は少ないが、沿岸部をダクト伝播したと思われる東風に吹かれた地域、西方面の浜松から渥美半島・知多半島先端部、さらには伊勢湾を越えて、紀伊半島の鳥羽・伊勢方面にも明らかな影響が現れている。

 

 具体的には、西側の沿岸部である磐田市で心筋梗塞162%、湖西市で171%(心不全)、渥美半島の田原市で141%、知多半島の南知多町で158%(心不全)、放射能気団は伊勢湾を飛び越えて、伊勢市146%、鳥羽市153%、多気町178%と続いている。

 これらは、浜岡原発から一直線の連続性のある地域であって、偶然性はなく、放射能排気の影響と容易に想像できる。

 この流れから外れれば、まったく影響を受けていない平常値の地域が連続している。

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このピンクの矢印は、北西の季節風が若狭湾に上陸したとき、琵琶湖と関ヶ原を経由して木曽三川ダクトに入り込む風の通路を示したものである。

 

 

[八百津町の心筋梗塞異常値の解析]

 

まったく原発放射能と関係なさそうな八百津町周辺で心筋梗塞が異常値を示していて、これを見て「心筋梗塞は原発放射能と無関係」と大喜びで私の主張を嘲笑する馬鹿なネトウヨがいるが、残念ながら、詳しく調べると、これも若狭湾の原発と関連がある可能性が強まっている。

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 八百津町周辺の心筋梗塞の異常値は、八百津町380%、御嵩町229%(心不全)、川辺町168%、七宗町229%、美濃加茂市172%、美濃市193%(心不全)と、結構な広い範囲にまたがっている。

 

 この原因について、最初はまったく理由が分からず、地域的な高放射能地帯かと疑ったが、周辺を、詳しく調べてゆくと、だんだん浮かび上がってきた関係があった。

 

 それは、ここには特異な季節風の通路が昔から知られていることであった。

 それは「伊吹おろし」と呼ばれている。

 若狭湾に上陸した北西の季節風が、琵琶湖を経由して関ヶ原ダクトに抜け、さらに大垣付近で二つに分かれて、一つは木曽三川ダクトを下降して伊勢湾に抜ける有名な風の通路。

 

 私も名古屋で少年時代を過ごしたので、伊吹おろしの寒気には、さんざん悩まされたものだ。体感温度は釧路と同じとさえ言われた。

 この風は小浜・高浜付近に上陸した西北西の強い季節風が、琵琶湖から伊吹山を越えて、ボラー現象といわれる寒気団の吹き下ろし風を尾張平野にもたらすのである。

 

 もう一つは、木曽川を上流に向かう、いわゆる「木曽川ダクト」を遡行して八百津に向かう風の通路である。

 これは若狭湾の北風が南下し、伊吹山を越えて関ヶ原の隘路(養老山地と伊吹山地に挟まれた国道8号のダクト)に入り込み、8号から21号とまっすぐ東のダクトを経由して、大垣で木曽川ダクトに入り込み、八百津に向かう通路が存在するのである。

 

 これを前提に調べてみると、やはり関ヶ原で心不全163%、養老町214%と高いデータが八百津方面の異常データにつながっていた。

 

 この説明は、まだ証明されたものでなく、これから検証を経なければならないが、私としては強い確信を抱いている。

 心筋梗塞の異常値が、放射能汚染と無関係に独立して広い範囲に現れることは考えにくい。このように連続した異常データは、必ず地域的、地理的な理由があると考える必要があり、もし放射能汚染以外の原因を言いたければ。条件を満たす説明をしなければならない。

 

 八百津町の心筋梗塞データの全国平均からの乖離は380%であるが、泊村の440%、平田村の427%よりは少ない。大間町の360%と同レベルだが、いずれも周辺から突出しているものの、特別に違和感のある大きさではなく、この程度のばらつきは決して不自然ではない。