筆者は少し皮膚病に悩んでいて、治療のために温泉に行くことが多くなった。健康保険がないので医者で実費を払うとバカにならず、いっそ、温泉湯治の方が安く上がると思って友人とともに、比較的近い御岳や乗鞍高原温泉などに行くことが多い。
毎月の生活費が3万円程度の筆者だから、高価な温泉宿は泊まれず、せいぜい1万円どまりの安宿だが、有名温泉地の近くに埋もれた穴場温泉を発掘して行くのだ。乗鞍高原温泉は若い頃から乗鞍山スキーに行っていたから知っていたが、リピーターになったのは、この数年で、奥飛騨温泉郷・白骨温泉などの影に隠れた硫黄の名湯である。
泊まる宿は、サウスコルや牧水苑というところで、温泉が実に素晴らしい。源泉掛け流しで24時間入浴できて、サウスコルは41度くらい、牧水苑は40度以下、露天風呂に数時間も寝ながら入っていられて、深夜、たった一人で満天の銀河を眺めてぼーっとしているのが人生最高の快楽だ。これが熱いと、長湯できないので好きではない。宿泊料金も1万円に満たず、食事も素晴らしく、とてもリーズナブルだ。比較的空いていて、いつでも予約しやすい。
問題は、トイレが共同で洗浄式でないことだが、これは電気機械式洗浄装置が硫黄ガスに弱く、すぐにダメになってしまうかららしい。テレビも2年持たないという。金属部品は、どれも真っ黒になっている。だから皮膚病にも強烈に効いてくれると思っている。たぶん草津温泉よりも硫黄濃度が高いような気がする。
こうして温泉湯治に馴染んでみると、これが実は人生最高の快楽の一つだと思うようになり、我々日本人にとっては珍しくもなく、有り難みも薄いが、世界の人たちが、この快楽を知ったなら、おそらく日本の湯治文化は世界的な支持を受けて、むしろ美食会食よりも上位に位置づけられると確信するのである。
当分の間、世界は鎖国化に向かう流れができて、人的交流も弱まるはずだが、やがて、国際貿易や人的交流が再開されるなら、国家権力が弱体化する分だけ、世界中の人々が地球の上を自由に行き来する時代がやってくるにちがいない。
そうなれば、わが日本の湯治文化は、世界に誇れる素晴らしいカルチャーとして世界中の人々を魅了するにちがいない。だから、この数年、中国本土の実業家が中国人成金向けの温泉湯治を企画し、地方のつぶれかけた温泉宿を買収するブームが起きていたと聞いた。しかし、この経済危機で、それもブレーキがかかっているわけだが、もし再開されたなら、やはり凄い湯治ブームがやってくると筆者は確信する。
日本の温泉湯治は、世界に誇る素晴らしい文化だ。温泉と食事が世界一素晴らしいと思う。この大恐慌が一段落ついたなら、日本は観光立国として、温泉湯治文化で世界の人々に素晴らしい体感を提供すべきだろう。それまでに先見の明のある中国人に買収されてしまわないように、もし可能なら、乗鞍高原温泉のような穴場の権利を確保しておくのも賢明かもしれない。もちろん、当分の間、闇が続くことを覚悟の上で。闇はいつか明ける。その先には温泉観光文化の爆発が待っている。
なお注文をつけると、筆者は腎臓障害があり、タンパク質制限のため肉食ができない。ところが、それに対応した病人食を用意してくれる宿は、ほとんどない。それで困っていて、上に紹介した宿もダメで、無理に肉食をすると翌日から腎臓が腫れ上がって腰が回らなくなり、腎臓寿命が近くなってしまうため、どうにも困っている。
しかし、これほど成人病、糖尿病や腎障害・痛風・心臓病患者が増えると、それに対応した食事も考えないと、新たなニーズを開拓するのが難しい。もし温泉宿経営者が見ていただいているなら、是非とも病人食対応の研究をお願いしたい。栃尾又温泉では、なんとか対応してくれているようだ。
追記 筆者の悩んでいるのは白癬菌障害で、水虫の仲間、タムシである。
筆者宅の井戸から数メートル離れたところに隣家のくみ取り式屎尿貯槽があり、数年前から亀裂があって漏洩していたらしい。それで、じわじわと土中を屎尿が浸透し、井戸水に混じってしまったようだ。
どうも、この風呂に長期間入浴していたことが原因で、二の腕、脇腹、背中などにタムシが広がったようだ。いろいろ試してみたが、市販の水虫治療薬は、確かに良く効くが非常に高価で、筆者のように拡大した水虫を完治させようとすると、結構大変な量の薬を使用することになり、値段がバカにならない。
そこで、水虫タムシによく効く薬を調査し、いろいろ実験したところ、ムトーハップという入浴剤に顕著な効果があった。これは草津や乗鞍高原などと同じ、単純硫黄泉を家庭で作るものだ。
金属部品を腐食するため一般家庭では敬遠されるが、拡大した水虫タムシには著効がある。
ところが、ところが、数年前からネットを通じて拡大した硫化水素自殺の処方が、このムトーハップとサンポール(トイレ用塩酸剤)ということで、類似品も含めて日本中、どこを探しても入手不可能になり、とうとう大正時代から続いたムトーハップ製造元・武藤製薬は廃業してしまったのだ。
困ったのは筆者で、水虫タムシはしつこいので、いつ再発するか分からない。どうしたものかと調べた結果、光明を見いだした。
これは自殺志願者には読ませたくない。(また発売禁止になったらタムシの天下になる)
ムトーハップは元々500CCm700円程度の安い医薬品だが、実は、ほぼ同じ成分の農薬を発見した。それは石灰硫黄合剤で、日本中どこにもでも売られている古い農薬で、安全性の高いものだ。
これは500cc200円以下で、うんと安く、しかも治療効果も非常に強い。
自殺志願の読者は絶対に使わないでくれ。オイラのタムシが治らなくなる。
拡大した水虫タムシには、これを10倍程度に薄めてハケで塗る。患部がビリビリと痛むが、高価は抜群、数日で完治する。副作用の不明な農薬なので、死んでも筆者は責任をとらないので念のため。
<span itemprop="headline">2009年1月12日 ● 温泉湯治</span>
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