ロシアによるウクライナ侵攻で、これから何が起きる?

 ロシアの銀行決済が封鎖された。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB264SI0W2A220C2000000/



 日本国内のロシア人は大慌てだろう。国際為替が不可能になったわけだから本国の銀行と取引のある在日ロシア人は、金庫や財布を失うことになる。

 世界中の在外ロシア人が窮地に追い込まれる。認知症のプーチンは、たぶん在外ロシア人の動向を予測していないだろう。在外ロシア人には強い経済力・政治力を持った人たちが少なくないから影響は大きい。



 ロシアは今後、外国製品を輸入できない。自動車、家電など、生活必需品が滞るが、食料だけは、世界最大の小麦生産国なので、主食に事欠くことはない。しかし、ロシア国内で生産できない医薬品や特殊工業品、修理技術などが手に入らなくなる。



 同盟国を使った為替決済の迂回ルートもあるが、中国やベラルーシなど世界から嫌われている独裁国家は信用力が低く、スムーズに物資が転送できるとは思えないし、足下を見透かされた取引になる。

 だが、ロシアと直接取引のあった日本企業の多くが倒産することになる。ロシアと関係の深い、あらゆる事業が停滞し廃止に追い込まれる。



 ロシア産天然ガスも日本に入らなくなる。日本やドイツが輸入したくとも、アメリカが妨害するだろう。だから、天然ガスの主な需要である、火力発電燃料が暴騰し、電気代が高騰する。これは世界的な事情なので、世界の物価を押し上げる。

 釣られて石油価格も暴騰してゆく。ガソリン代は、軽くリットル200円を突破するだろう。これで、都会の人々が遠方に出かけることを躊躇するようになり、地方経済がますます窮地に追い込まれる。

 

 石油が暴騰することは、実は、食料価格の暴騰にも直結している。現在、この季節の国内農業はハウス栽培に依存していて、燃料が石油だからだ。

 5月にならないと屋外栽培は困難だ。だから野菜類が高騰することになる。

 世界一位・二位の小麦産出国が戦争をしているのだから、小麦価格ももちろん高騰するだろう。パンや麺類は大幅に値上げされる。派生する、あらゆる食品価格が高騰する。

 エンゲル係数も急上昇し、貧しい人々の生活は極限にまで追い込まれる可能性が強い。



 戦争が早期終結する道程が見えない。むしろ泥沼化し、かつてのベトナムや朝鮮半島のような事態になりかねない。プーチンはウクライナ東部二州に固執していて、この領有を放棄することは考えられないからだ。

 だが、東部二州のロシア人は、わずか60万人しかおらず、独立の根拠は極めて薄弱であって、国際社会は容認しない。また、在ウクライナロシア人が、プーチン政権への従属を求めているという情報もない。



こうなれば、貧乏人は団結して集団で共同体を結成して生き抜くしかない。

 私は、20年以上前から、こうなるだろうとの予感があって、共同体社会のビジョンを考えていた。

 これは日本だけではない。世界的に孤立した家族単位でのライフスタイルでは生きてゆけなくなるので、共同体社会が一斉に芽生えると予想している。

 こんな事情は、第二次世界大戦後にもあって、ソ連ではコルホーズ、中国では人民公社、イスラエルではキブツ、日本でもヤマギシ会や新しき村などが誕生した。



 家族単位のライフスタイルに比べて、数十名程度の共同体システムでは、家電利用、食事、介護などを共同で行うので、極めて生活効率が良くなり、不足に困ることが少なくなる。

 移動と暖房費用が高騰するので、共同利用だけが、問題を解決できる。

 反面、プライバシーが侵害されやすくなるので、これを配慮する仕組みが必要になる。

 また「同調圧力」による集団行動が多くなり、個性が圧殺される傾向にある。



 欠点として、例えばキブツは、農業共同体として出発したが、あまりにも成功しすぎて、現在では軍需企業化してしまっていて、イスラエルが世界最高のワクチン接種率であることが示すように、社会全体の同調圧力が極めて激しい。

 集団強要としての徴兵制も容易に実現することになる。だから、私は同調圧力(ミニファッシズム)が起きないような共同体ライフスタイルのビジョンが必要と考える。



 ロシアの侵攻に戻るが、現代は、ネットによる情報網が1980年代以前とは比較にならないくらい進んでいるので、ネット大衆、一人一人が非常に多くの情報に接していて、善悪の判断力、真偽の判別力も非常に増している。

 プーチンが、「ウクライナ政府によるロシア人のジェノサイドを止めるために侵攻した」と弁明してみても、それが嘘か本当かは、少し調べれば誰にでも理解できる。



 ただし、ネットでは、例えばヤフコメあたりに自民党青年部の世論工作部隊(日本会議)がいて、青少年を極右側(自民党支持)に誘導するような仕組みが成立している。代表が、麻生太郎に関係したドワンゴなどネットオタク文化だ。

 これは世界的な傾向で、真実を追究するより、新自由主義の利己主義、強欲に憧れる青少年層を生み出している。

 ロシアでも、そうした国粋主義青少年オタク層が、プーチンを支持しているようだ。



 だから、ネットで右(体制派)からの情報操作に対抗して、私が主張してきたような「民主主義と人間解放」の価値観を共有する人々が連帯して、目指すべき人間社会のビジョンを大きくプロパガンダしてゆく運動が必要になる。

 これはファッシズムとの戦いでもある。



 私は、ロシアでも、ネットによる自由と人権尊重の声が津波のように大きくなって、プーチン政権が崩壊すると考えている。

 それはロシアで,ウクライナ戦争による戦死者が大量に帰還するところからプーチンへの怨嗟世論が爆発するのではないかと予想している。

 この「人権尊重」世論が国際化して、日本でも、かつてのベトナム反戦運動のような大規模な市民運動へとつながるような期待を持っている。



 今回のロシア侵攻で、日本に住む我々が一番恐れる必要があるのが、アメリカ不在、国際世論の空隙を狙った中国共産党による日本侵攻である。

 それは最初に尖閣諸島侵攻から始まり、台湾でも大規模な戦争になるだろう。このとき、世界は、ウクライナを侵略したロシアとともに、中国が第三次世界大戦を引き起こす姿を目撃するだろう。



 これはエスカレートして、核戦争に発展すると予想している。世界の核保有国は、人類を数千回以上も抹殺できるだけの核兵器を保有しているのだ。それが使われないわけがない。

 東京のような巨大都市や、米軍基地は壊滅的打撃を受ける。世界戦争では、もう救援も来ない。だから、ますます過疎の山村で共同体を作って生き延びるしかないのだ。



 以下に、今回の戦争が、中東に与える影響について書かれた文章があるので一部、紹介する。これは、これから世界的な食糧危機に至る必然性を理解する上で重要だ。



 ウクライナの危機は中東の食料危機?

 https://news.yahoo.co.jp/byline/takaokayutaka/20220217-00282543



 https://news.yahoo.co.jp/byline/takaokayutaka/20220227-00284190



 。2022年2月14日付のレバノンのナハール紙(キリスト教徒資本)によると、ウクライナは中東諸国にとって最重要の穀物輸入元である。

 この報道では、中東諸国が輸入する小麦やトウモロコシの4割がウクライナからの輸入である。世界的にみると、ウクライナの市場占有率はトウモロコシの16%、大麦の18%、ヒマワリの種の50%などの高率を占めている。



 中東諸国もウクライナからの小麦輸入に頼る国が多く、国内需要に占めるウクライナ小麦への依存度はリビアが43%、イエメンが22%、エジプトが14%、そしてレバノンが50%となっている。

 なお、レバノンのその他の小麦の輸入元は、ルーマニア、ロシアである。現在のウクライナ危機において、紛争の舞台になる可能性が高いウクライナ東部が中東などへの穀物を産出する農業地帯であることが、問題を深刻化させている。

 ロシアがこの地域を制圧するようなことになれば、住民の逃亡や社会基盤の破壊により小麦の生産が減少する可能性がある。



 さらに問題となるのは、中東でウクライナからの小麦への依存度が高い諸国は、レバノン、リビア、イエメンなど紛争や経済危機に苦しむ諸国だということだ。

 レバノンに隣接するシリアにとっても、今般の危機の当事国であるロシアやウクライナは伝統的に重要な輸入相手国であり、こちらも事態の展開によってはただでさえ著しく低下しているシリア人民の生活水準に一層の悪影響が出ることだろう。

 シリアだけでなくイエメンについても、これまでに何度も「最悪の人道危機」と称される危機に直面しており、ウクライナからの穀物供給の減少やそれにともなう世界的な穀物価格の上昇で、人道危機が最悪中の最悪へと悪化することも考えられる。



 中東諸国は、おしなべて食糧自給率が低い。その理由は、各国の多くが乾燥地帯に位置して農耕に適した土地やそのための水資源が不足がちだということだ。それに加えて、多くの国が人口爆発状態にあり、単独の国毎に開発を進めていてはとても賄いきれない状態にあること、多くの国で基礎的なパンや食用油のような基礎的食品に配給制・補助金制がとられ、安価な供給の下で「食べ物を大切にする」という意識や習慣が浸透していないことも考慮すべき要因である。

 また、紛争勃発前は小麦の一種については輸出国だったシリアも、紛争の被害によって今や燃料や食糧の調達にも事欠くありさまだ。



 シリアについては、穀倉地帯であるユーフラテス川東岸の地域がアメリカ軍とその配下のクルド民族主義勢力に占拠され、その地域で産出される食糧が国内で供給される見込みが薄いこと、シリア全体が過去2年にわたって深刻な干ばつに見舞われているため今期も農業不振が確実であることなど、不安材料に事欠かない。

 当然のことながら、チグリス川、ユーフラテス川でシリアの下流にあたるイラクではもっとひどいことになる可能性も見込まれる。アラブ諸国の中でも人口大国であるエジプトも、食糧備蓄と国内に貯蔵してある小麦の総量は9カ月分であると発表した上で、ウクライナに代わる調達先として複数の国と交渉中であると表明し、供給不安を打ち消そうとしている。



 世界最大規模の小麦輸入国であるアルジェリアは、今般の戦争によって自国の小麦輸入に支障は生じないと発表した。アルジェリアについては、輸出量のほぼすべてが石油・天然ガスなので、戦争に伴う燃料価格の上昇によって食糧輸入の経費が増加するのを帳消しにする以上の影響があることも考えておきたい。



 厳しい状況にあるのは、年来の政治・経済・社会危機にさらされているレバノンと、長期化する紛争で「最大の人道危機」との枕詞を付されるようになって久しいイエメンであろう。

 レバノンでは、2020年のベイルート港での爆発事件によりベイルート港の穀物サイロが吹っ飛んでしまい食糧備蓄は極めて悲観的な状態にあるが、今般の危機に際しレバノン政府が発表したところによると、小麦の備蓄は「多くても」1カ月分に過ぎない。



 レバノン政府もアメリカ、インド、カナダなどからの調達を交渉中との由だが、戦争によってレバノンを支援する国として期待されるフランスやペルシャ湾岸の産油国の余力も殺がれる可能性もあることから、レバノンの国家や社会に食糧を調達する余力がどの程度あるのかも考えなくてはならない。

 イエメンの状況は一層深刻で、WFPによるとイエメン支援のための拠出が十分集まっていないため、今後1300万人が飢餓に瀕すると見込まれている。

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 一部引用以上



 上に紹介したのは、今回のウクライナ戦争が地球規模での食料不足を加速する必然性を示しているからだ。日本では、温暖化予測と逆行した寒冷化が起きていて、すでに食料品、農産品の暴騰が起きているにもかかわらず、日本人の平均給与は、自民党の消費罰金税という愚かな暴政のせいで、30年以上前の1990年から、ほとんど上昇がないどころか、逆に下がっているほどだ。



 だが、生活費用は際限なく高騰していて、この寒さに暖房も利用できずに、衣類にくるまって凌いでいる人たちも少なくない。

 野菜が高くなりすぎて、逆に肉類の方が買いやすいほどだ。安いパン食や、1玉20円のうどんに頼って生きてきた人たちも、その値段では買えなくなるはずだ。

 電気代は、2ヶ月後に、確実に二倍以上になる。

 すでに、スーパーの閉店間際の値引きに年金生活者、生活困窮者が殺到し、以前のような買い物もできなくなっている。



 こうした情勢のなかで、生活を合理化し、経費を節減して生き抜くために、共同体生活を模索するしかない環境がますます高まっている。

 交通費と暖房費を共有すれば、生活が相当に楽になるからだ。