ネットでは、田中宇も桜井春彦も、副島隆彦も、ウクライナ戦争開始以来、ロシアの肩をもって、ゼレンスキーをネオナチの虐殺政権と決めつけて、あたかもロシア侵攻が正義の戦争であるかのような解説を行ってきた。

 とりわけ「ずくなしの冷や水」管理人のロシア擁護発言には、がっかりを通り越して絶望的な不快感があった。



 これに対して、最初からプーチンの正体を見抜いて、ウクライナ現地に飛んで報道してきたのが、唯一、もっとも信用できるジャーナリスト田中龍作だ。

 私も、ゼレンスキー政権がネオナチの傀儡であるかのように書いている、副島や桜井に対して強烈な憤りを抱いてきた。

 しかし、日本の評論家で、ウクライナ政権を正しく理解していると思える人は非常に少ない。とりわけ市民運動活動家に騙されている人が多い。



 私のブログに対するコメントも、プーチンや習近平を正義の味方であるかのように勘違いした、あまりにオツムの足りなさすぎる軽薄書き込みがたくさん寄せられてきたので、何回か、「ロシアに騙されるなよ」と書いた。



プーチン・ロシアのフェイクプロパガンダに容易に騙される日本の市民活動家 2022年05月28日

 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1873.html



 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1822.html



 ウクライナの戦場に単身赴き、現地の真実を報道し続けている田中龍作も、現地に出向くこともなく、ロシア側の一方的な情報操作に騙され続ける評論家にうんざりして、訣別したと書いている。



 【ウクライナ報告】現場を見ずに陰謀論を垂れ流すメディアのお粗末 2022年6月3日

 https://tanakaryusaku.jp/2022/06/00027237



ロシア軍によるウクライナ侵攻がきっかけで、平和と反権力で志を同じくしてきた友人たちと袂を分かつことになった。もちろん本意ではない。あまりに残念である。

 「ネオナチ説」「自作自演説」に染まり、親プーチンに転じた友人たちにしてみれば、ロシア軍の蛮行を告発する田中に反感を抱くのは当然である。



 ロシアの軍事会社ワグネルのドキュメンタリー番組を制作した仏TV局の調査によると、ロシアには陰謀論専門のサイトが147もある。 

 アメリカに不信感を抱く層ほど陰謀論に はまり やすい。利にさといメディアは陰謀論サイトを日本語に翻訳して反米意識の強い読者を惹きつけてきた。



 ところがネタ元があまりにお粗末なのだ。一例を挙げると―

 4月中旬にウクライナに着いたフランス人のアドリアン・ボケ氏がブチャを訪れウクライナ軍による自作自演を見た、というのだ。荒唐無稽である。



 4月1日にはロシア軍が撤退、間もなく世界中のメディアがブチャに入り、虐殺の跡を確認しているのだ。私は6日にマスグレイブを自らの手で堀った神父に話を聞いた。神父の説明は詳細にわたり住民たちの話と符合する。その後も続々と各国からジャーナリストたちが訪れた。



 13日にはICC(国際刑事裁判所)の捜査チームがマスグレイブを視察した。

 世界中のジャーナリストとICCが監視する中、どうやったらウクライナ軍がマスグレイブを創作できるのだろうか。ボケ氏の説は幻想としか言いようがない。



 現場を一ミリでも見ていれば、ボケ氏のサイトを翻訳したりしないはずだ。「ネオナチ説」「ウクライナの自作自演」を流す人、信じる人に共通するのは、現場に一度たりとも足を踏み入れていないことだ。

 しっかりした戦争報道が日本に確立されていれば、こんなことにはならなかった。自責の念に駆られて仕方がない。



 ウクライナ軍兵士と談笑する住民。マスグレイブがウクライナ軍の自作自演であればこうした光景は見られないはずだ。=4月13日、ブチャ 撮影:田中龍作=終わり〜

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 引用以上

 つい「ボケー!」と怒鳴りたくなるが、日本の非現地主義評論家たちも似たり寄ったりの軽薄な陰謀論を垂れ流し続けている。

 

2022.06.01ナチスのシンボルを使わなくても歴史を見ればウクライナの親衛隊はネオ・ナチ 桜井ジャーナル

  https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202206010000/



  ネオナチのアゾフ連隊が、ロシア兵捕虜を射殺、虐殺する動画が世界に波紋を広げている。ウク戦争9本目。副島隆彦

 http://snsi.jp/bbs/page/1/view/6540



  ウクライナ戦争で最も悪いのは米英 2022年4月29日 田中宇

 https://tanakanews.com/220429baud.htm



 私は、これらの論評を見て、ゼレンスキー政権をネオナチと決めつけている彼らを二度と信用しないことにした。本当に信用できるのは、ウクライナの戦場に行って、地元の住民たちをインタビューし、具体的な情報だけを前提にして書いている田中龍作だけなのだ。

 その田中龍作は以下のように書いている。



【ウクライナ報告】「アゾフ大隊=ネオナチ」説の荒唐無稽 2022年6月5日

 https://tanakaryusaku.jp/2022/06/00027248



 田中の通訳をしてくれていた地元ジャーナリストのチェルネンコ氏(仮名)は2015年にアゾフ大隊の一員としてドンバスの前線にいた。氏の話に基づき記事を構成する。

 結論から言うと「アゾフ=ネオナチ」は97%ロシアのプロパガンダである。

 残る3%の意味はこうだ―



 フーリガンのようなタトゥーをした連中がアゾフにいた。俗説としてフーリガンにはネオナチがいる。そこをプロパガンダに利用されたようだ。

 アゾフ大隊にはロシアの旧帝都であるサンクトペテルスブルグ(プーチンの生まれ故郷)の出身者もいた。(ここら辺はロシアが巧妙に仕込んだ感がある)



 第2次世界大戦中、ウクライナの女性はナチスドイツにより大量にベルリンに連れて行かれセックススレイブに従事させられた。(田中は生き残りの老婆から取材)

 民族主義者の集まりであるアゾフがネオナチを受け入れるはずがない。プロパガンダとはいえ荒唐無稽である。



 アゾフによる虐殺説も言いがかりに過ぎない。ドンバス(ドネツク州、ルハンスク州)内で戦闘が繰り広げられているのだから、民間人の犠牲者は当然出る。そのなかにロシア語話者がいたりする。

 そこを「ロシア系住民の虐殺」とつけ込まれたようだ。



 怪しげな陰謀論サイトを翻訳して垂れ流すメディアは、現地に入って実情を取材した方がよいのではないだろうか。

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 引用以上



 何度も、アゾフ大隊ネオナチ説を否定しなければならないほど、プーチンのでっちあげたアゾフ大隊=ネオナチ=ロシア系住民大虐殺の虚像に騙されている人は多い。

 2014年フリーガン問題のころから報道されてきた、アゾフ連隊=ネオナチ説は散発的に見えてはいたが、プーチンの言うような組織的なロシア系住民大虐殺に関しては一切、証拠も報道もない。

 ウクライナは、ロシアのような報道統制国ではないので、報道がないならば事実ではない。それはロシア側の虚偽の宣伝工作なのだ。



 アゾフ大隊の一部が民族主義者であることは間違いなさそうだが、ナチスホローコストのような殺戮を行ったかのような宣伝は、完全な虚偽である。

 もし事実なら、たくさんいる西側ジャーナリストのアンテナに触れないことはありえない。

 田中龍作は、アゾフ大隊の関係者に直接インタビューして、真偽を判別しているが、大半の評論家は、自宅のこたつから動かずに、勝手に陰謀論を真に受けているだけだ。



 しかし、ウクライナには、チェルノブイリやサボリージャのような原発が稼働していることから、原子力利用に幻想を持つ特権大好きの人々がいたことは事実であるものの、それは、ゼレンスキーの前の、ヤヌコービチ政権のような親ロ派政権が作ったものである。

 現在のゼレンスキー政権に、親ロ派のような独裁愛好臭はない。



 ウクライナやロシアにはハザール国由来のアシュケナージ・ユダヤ人が多く、彼らがタルムード由来の優越主義者であることは事実のようだ。ゼレンスキーもユダヤ人である。ただし、そうしたユダヤ人は、ロシア(白ロシア)の方がはるかに多い。プーチンもユダヤ人だ。



今回のウクライナ侵攻の背後には、世界統一政府を目指すグローバリストの陰謀がある。「本当の悪者はアメリカだ」という類いの論調も多く見かける。

 https://news.yahoo.co.jp/articles/f5e5bd981e2093264c36026a70b6d6ba1238d7ac



 「この戦争は、世界統一政府を作り出すための地ならし」

 との主張も少なくない。

https://www.youtube.com/watch?v=Pxqk80onq6I



 もちろん、私自身も、アメリカという国を動かしているディープステート(闇の政府)については、何度も書いている。

 世界の資産の9割を保有するユダヤ金融資本の存在は事実であり、第一次世界大戦も第二次世界大戦も、背後には彼らの利権があり、人口削減の陰謀があるのは、陰謀論妄想ではなく事実だと認識している。



 それらは、ユダヤ教タルムードの、優越主義→、ユダヤ人は神に選ばれた選民であり、他のすべての人々はゴイム(家畜)にすぎないという綱領的な大前提から、ユダヤ選民のための「グレーターイスラエル」を構築する目的で、彼らは凄まじい規模の陰謀を仕掛け続けてきた。



 その視点からは、今回のウクライナ戦争も、ユダヤ国家であるアメリカ、ユダヤ人プーチンの対立であるかのように見せかけて、実は、戦争に名を借りた有史以来の巨大な食料危機を通じて、全人類の人口を劇的に削減する陰謀が隠されている可能性を見るのは当然のことだ。



 これを「陰謀論」と決めつけるなら、人類史と世界について、どれほど無知なのかと言うしかない。

 世界史における戦争というのは、いつでも、世界を動かす一握りのディープステートたちの利権によって行われるものである。

 ウクライナ戦争も、それによって誰が利益を得るのか、消費される武器で儲けるのは誰なのか?

 という視点がないとすれば、愚かというしかない。



 こうした巨視的な視野での理解がなければ、ウクライナ戦争を正しく知ることなど絶対にできない。

 だが、それでも、ディープステートの陰謀よりも、我々にとっては、一人一人のウクライナ市民の命と人生に寄り添う視点の方が、はるかに大切であり、アメリカやロシアのせいにしていれば良いわけではない。



 この戦争の原点は、ロシアの歴史的な領土拡張主義であり、ねじ曲がったナショナリズムから起きている究極の人権侵害である。

 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1786.html

 ディープステートを持ち出すはるか前に、中国共産党と同様の、この人権侵害を糾弾しなければならない。



 そして、その本当の原因が、「優越主義=優れたものを求める価値観」にあることを理解しないと、こんな愚かな戦争……人間を大切にしない思想が地上から消えることはない。

 我々が求めているのは、ロシアやアメリカ、ディープステートの打倒ではなく、「一人一人の人間解放」なのだ。