1ミリ以下での学校教育を求めた裁判〜仙台高裁が棄却

 https://www.ourplanet-tv.org/46256/



 福島県在住の子どもが、放射線量の低い安全な環境で教育を受ける権利を求めて、国や福島県、市町村を訴えていた裁判(子ども脱被曝裁判)の控訴審判決で、仙台高裁(石栗正子裁判長)は1日、中学生2人の控訴を棄却した。既に卒業している2人の請求は却下した。



 裁判所は「人の健康の維持に悪影響を及ぼす程度の放射線に被ばくする具体的な危険が存在するとは認められない」などとして、「安全配慮義務に直ちに反するものとはいえない」と判断した。



 判決後の記者会見で、井戸謙一弁護団長は、放射性物質は環境基本法の規制物質になった現在も、基準が出さめられず、ベンゼンなどの化学物質と比べ、7000倍の違いがあると主張してきたが、裁判所に逃げられてしまったと述べた。



 また同じく弁護団長の光前幸一弁護士は、「20ミリシーベルトを上回らなければ、裁判上、具体的な危険は認められないということ。他の公害物質と大幅に違うことには踏み込まなかった」と悔しさをにじませた。



 2014年の提訴から8年半。当時小学校1年生だった子どもは中学校を卒業するため、最高裁への上告はできない。2011年6月に郡山の子どもが、安全な学校での教育を求めて仮処分の申し立てを行った「集団疎開裁判」からは12年が経過する中、原発事故による被ばくを免れるために、学校単位での集団避難を求めて提起された裁判が終わりを迎えた。



 福島県内に住んでいた親子160人が、事故後の被ばく対策が不十分だったことにより、精神的苦痛を受けたとして国と県に損害賠償を求めた裁判、昨年9月に分離された。3月27日に次回期日が開かれる。

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 引用以上



 統一教会の代理人だった安倍晋三が政権を得ていたとき、官邸は人事権を行使して行政府の官僚を支配しようとした。

 その対象は、内閣行政に留まらず、三権分立を無視して、裁判所の人事にまで至った。



 安倍・菅両政権の官僚支配 「任免協議」という拒否権が招いた 幹部人事の「ブラックボックス」化=岡田彰・元拓殖大学大学院教授 2022年3月15日

 https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20220315/se1/00m/020/066000d



 http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5827932.html



 安倍政権が最高裁人事に干渉するようになって、司法の独立は侵され、革新的思想の裁判官は追放され、右翼、保守、新自由主義思想の裁判官だけが任官された結果、原発や人権問題は、ことごとく後退をはじめた。



 小児甲状腺がん 2023/01/23 福島市の1歳児で少なくとも60ミリ〜甲状腺がん裁判意見書 https://www.ourplanet-tv.org/46222/



 福島第一原発事故 2023/01/18  原発事故の刑事責任、二審も無罪〜東京高裁

 https://www.ourplanet-tv.org/46192/



 福島第一原発事故 2022/12/21原発賠償9年ぶりに見直し〜確定判決受け増額

 https://www.ourplanet-tv.org/46124/



 小児甲状腺がん 2022/11/09  原告「被曝が原因」9割以上と主張〜甲状腺がん裁判

 https://www.ourplanet-tv.org/45931/



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 裁判所は、安倍晋三政権が定めた、年間20ミリシーベルトの被曝量を超えない限り、児童の健康被害を認定しないと宣言した。

 これは恐ろしいことだ。無知を通り越して、司法が被曝ジェノサイドを容認したことであり、今後、どれほど凄まじい被曝死者が出るか、想像さえできない。



 ここでICRPによる被曝許容量の勧告を紹介するが、そもそもICRPとは、「人の被曝による健康被害」を守るための国際組織と勘違いしている人が多いが、まったく違う。

 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E6%94%BE%E5%B0%84%E7%B7%9A%E9%98%B2%E8%AD%B7%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A



 それは国際原子力産業の利権を守るための国際組織である。

 核開発、原発運営を行えば、必ず環境に放射能汚染を引き起こす。それは一定の確率で人々を殺害するのである。

 被曝被害をゼロにするためには核開発、原発をやめるしかない。それでは利権が失われるので、民衆の「被曝我慢量」を定めるために設置されたのがICRPである。



 ICRPの発想は、原発運営によって人々は電気という利益を享受する。しかし被曝という被害が生じる、これをどれほど許容するか?

 おおむね、「自動車の利用と事故被害を参考にして我慢量を定めよう」というものだ。

 例えば、1億人の国で、自動車を利用することで年間1万人の事故死者が出るとして、同じ程度の被害を許容すると定めたものが「ICRP被曝量勧告」である。

 これは民衆のための基準ではない。原子力産業を守るための基準である。



 日本では、仮に1ミリシーベルトを1.2億人の国民全体が被曝すると、年間8000〜16000名の被曝を原因とする癌・心筋梗塞重度・障害などによる死者が出る。

 この死と引き換えに原発電気を享受するという発想だ。

 以下に、京大原子炉研のPDFを紹介する。



 1ミリシーベルトの被曝リスク

今中哲二 京都大学原子炉実験所 第56回 日弁連人権擁護大会シンポジウム2013年10月3日 広島国際会議場

 http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/etc/13-10-3Nitiben.pdf



 以下抜粋

公衆の線量限度:年間1ミリシーベルト ICRP2007年勧告

 『約100ミリシーベルトを下回る低線量域では、がん又は遺伝性の影響の発生率が等価線量の増加に比例して増加するであろうと仮定するのが科学的にもっともらしい、という見解を支持する。しかし...低線量における健康影響が不確実であることから、非常に長期間にわたり多数の人にとが受けたごく小さい線量に関係するかも知れないがん又は遺伝性疾患について仮想的な症例数を計算することは適切でない。』

年1ミリシーベルトという被曝にともなうリスクの評価を放棄。(というか逃げた。)



日本国民全員(1億3000万人)が毎年1ミリシーベルトの被曝を受けたら2007年勧告のガン死リスク係数は、1ミリシーベルト当り5.5×10-5なので、 1(ミリシーベルト/年)×5.5・10-5(ガン死/ミリシーベルト)×1.3・108(人)=7150(ガン死/年)

 ICRPが導入しているDDRF(低線量・低線量率低減係数)=2を無視したら1万4300(ガン死/年)となる

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引用以上



 2007年勧告は1990年勧告(1990年勧告のガン死リスク係数は、1ミリシーベルト当り5×10-5)よりも後退させられた。これはICRP委員にアレバ社などの原発運営側や伴信彦のような原子力産業御用学者が委員に就任したことによる。

 何よりも、「低線量閾値仮説」が導入され、低線量での被曝被害を小さく見積もるようになり、どんな線量であっても、相応の被害が生じるという、それまでの知見が歪曲された。



 被曝量と被害の関係を直線対応で考えるなら、全国民1ミリシーベルトの被曝により、日本では14300人の癌死者と約2000名の重度致死的障害死者が出ることになる。

 これが20ミリシーベルトなら、年間32万人の被曝死者が出る。

 だから、私は、無知の代名詞ともいえる安倍晋三が導入した20ミリシーベルト許容量は、「民族ジェノサイド」だと指摘してきた。



 しかも問題なのは、ICRPは原子力産業の圧力を受けて、被曝想定をガンマ線による外部被曝のみと定め、ベータ線、アルファ線による飲食呼吸からの内部被曝を完全に無視している。

 もしも、内部被曝のリスクを含めれば、現在の許容量は600倍〜1000倍高すぎると、アーネストスタングラス、ECRR、矢ヶ崎克馬教授らが強く指摘している。



 「放射線と健康」アーネスト・スターングラス博士

 https://fujiwaratoshikazu.com/2011disaster/index.html



  アーネスト・スターングラス博士 2021年01月05日

 http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5827385.html



 たね蒔きジャーナル 内部被曝の恐怖(3) 矢ヶ崎克馬先生のお話

 http://civilesociety.jugem.jp/?eid=9850



 ちなみに、ICRP勧告が原子力産業の利権を守るために定めた許容量なら、ECRRは、民衆の健康を守るために定めた許容量である。



 ECRRとは?

 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AC%A7%E5%B7%9E%E6%94%BE%E5%B0%84%E7%B7%9A%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%82%AF%E5%A7%94%E5%93%A1%E4%BC%9A



 <参考資料>ECRR勧告:欧州放射線リスク委員会 第9章 低線量被曝時の健康影響の確立:リスク がんに集中するICRPと幅広い健康損傷に注目するECRR

 http://www.inaco.co.jp/isaac/shiryo/hiroshima_nagasaki/fukushima/ECRR_sankou_10.html



 上は、被曝に関する真実の情報を提供してくれている、もっとも詳細なサイトです。

 ぜひ、みなさんに広めてください。一番下にあるページ移動をすれば全体を見ることができます。ちょっと詳しすぎて疲れるのが難点ですが……。

 

 ECRR被曝許容量勧告は、おおむねICRP勧告の10分の1以下である。具体的にまとめたページを発見できなかったが、被曝の危険性は、ICRP勧告の数十倍、数百倍あるという隠されているリスクを暴いている。



 安倍官邸が最高裁人事部を掌握し、原子力産業の守護神裁判官だけを司法に降臨させた結果、原子力産業のやりたい放題社会がやってきた。

 しかし、それが生み出す結果は、日本人ジェノサイドであり、子供たちの未来を絶望に塗り込めるものである。

 「核開発あるかぎり人類の未来は存在しない」という真実を理解していただきたい。



 もし人類が持続可能な社会を生み出そうとすれば、それは地球生物との共生であり、自然の循環(炭素循環)サイクルのなかに、謙虚に生きる道しかない。

 ちょうど江戸時代の生活スタイルに戻ることが、唯一の生存の道である。