「トイレなきマンション」と原発の本質を指摘されて、すでに半世紀。
原発事業者は、「未来の科学技術が、核廃棄物問題の安全性を解決してくれるにちがいない」(1980年代の中部電力関係者)
と決めつけて、核廃棄物処理問題の解決の目処が立たないまま見切り発車して、どんどん原発を拡大していった。
当時の企業関係者も政治家も、「人々の生活は限りなく合理的になり、産業は限りなく発展し、科学技術も限りなく進化し、人口は限りなく増え、未来は限りなく豊かになる」という宗教的ともいえる発展拡大信仰に囚われていた。
「未来に任せれば、すべて解決する」
という「未来教」ともいうべき宗教の狂信的信者ばかりだった。
だから、未来信仰から生まれたのが科学技術教であり、凄まじい学歴競争社会である。
私は準団塊世代だったから、幼稚園時代から競争選抜主義に叩きこまれた世代だ。
お絵かきでも、運動会でも、テストでも序列第一、必ず点数や順位をつけられて評価されたので、「序列」に過敏なコンプレックスの塊のような人間ばかりを量産した。それは今でも、団塊世代の心に受け継がれている。
日本社会の「発展」というのは、団塊世代の競争心から生まれた側面も確実にある。
我々は、「他人から評価されること」だけが、人生の価値であるかのような勘違いのなかで一生を過ごさねばならなかったのだ。
こんな価値観のなかで育つと、「他より秀でる」ことが、あらゆる行動のモチベーションになってしまい。「よりよいもの」への憧れが人生を束縛してしまうことになる。
道で誰かと出会うと、最初に考えるのが、「相手は自分より上か下か」という身構えた選別だ。友人、仲間内でも、そんな序列意識に束縛される。
これは儒教思想の伝統から来ているのだが、今でも儒教が大手を振っている韓国朝鮮では、そんな格式、差別競争意識が激烈に生きている。
私達の世代は、生まれてから死ぬまで序列と競争の価値観に洗脳されて、「他人より秀でる、強い、頭がいい、金持ちだ、美しい」という優生保護的な価値観に囚われている者ばかりなのだ。
「未来の科学技術の進化」が、あたかも約束されているかのように、解決の目処もないまま超危険な原発稼働に踏み出した政府や電力企業の人たちの心の根底にも、
「原子力によってもたらされる永遠の優越感」への憧れ、そして自分たちの企業人としての優越的地位への過大評価が間違いなくあった。
美化された原子力の裏側に、どれほど恐ろしいデメリットがあるのか、目をそむけるばかりで、問題を直視できる者は、ほとんどいなかった。「自分たちは優れているから正しい」という優越感が、デメリットを直視できる視野を塞いでいたのである。
当時、今年2023年に明らかになった年間7%もの出生率減少によって、「日本人の滅亡」が視野に入ることなど誰が予想しただろう。
「人口が減る」ということは、「国が滅びる」ということをダイレクトに意味している。
未来への「永遠の発展」の幻想、妄想が、今、人口減少という現実の前に、もろくも崩壊していることに誰が気づいているだろう。
だが、日本には、すでに、処理不可能(安全処理の見通しの立たない)高レベル核廃棄物が、容積にして4500㎥も蓄積されている。全世界では、この数十倍の高レベル核廃棄物が蓄積されている。
450万リットルの高レベル核廃棄物は、地球上の全生物を数万回も絶滅できるほどの量である。
https://www.jaero.or.jp/sogo/detail/cat-02-10.html#:~:text=2-,%E9%AB%98%E3%83%AC%E3%83%99%E3%83%AB%E6%94%BE%E5%B0%84%E6%80%A7%E5%BB%83%E6%A3%84%E7%89%A9%E3%81%AE%E7%AE%A1%E7%90%86%E7%8A%B6%E6%B3%81,%E5%9B%BA%E5%8C%96%E4%BD%932%2C880%E6%9C%AC%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82
2021年3月までに発生している原子力発電の使用済燃料をガラス固化体に換算すると約2万6,000本相当となります。
1995年に事業を開始した日本原燃(株)(JNFL)の高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター(青森県六ヶ所村)の貯蔵容量は、ガラス固化体2,880本です。
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上は原子力財団の説明で、「ガラス固化体」になっているかのような説明だが、真っ赤なウソだ。ガラス固化貯蔵構想が発表されてから半世紀だが、未だに、ガラス固化など成功していない。放射線と崩壊熱によって粉末になってしまうので、溶融させて厚いステンレスキャスクに入れて冷却しているのが現状だ。
この高レベル核廃棄物は、通常のウラン燃料の場合、原子炉から取り出してから50年前後、MOX燃料の場合は500年前後、地上冷却してから数十万年感もの地層処分ということになっているが、地殻変動の見本市のような日本列島に数十万年もの間、安全な安定地層は皆無であり、500年間安定した政権など人類史上皆無である。
この人口減少傾向は、これから日本国家が滅びることを意味しているが、滅びゆく国家が、500年間安定した政権を維持できるとも思っているのか?
かのローマ千年王国でさえ、最長安定政権は徳川時代にも劣る。
もしも、政権が革命的に変わるなら、それまでの政権による、あらゆる事業が見直され、また忘れ去られることになる。
超超危険な500年間の強制冷却を必要とするMOX高レベル核廃棄物の冷却が維持される保証は絶望的である。
「500年冷却なって嘘だ!」と思っている人はいるだろうか?
http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5827227.html
【玄海3号機で発生する使用済MOX燃料については、当面の間、発電所で貯蔵、管理し、国の定める方針に沿って処理することを検討していきますが、その期間が500年、永久と言うことはありません。】
https://www.kyuden.co.jp/nuclear_pluthermal_answer_12.html
ほとんどの政府、電力企業がMOX使用済み核燃料保管期間について口を閉ざしていたものが、九州電力だけ、うっかり口をすべらしてしまった。
プルトニウムMOX廃棄燃料は、通常のウラン燃料の10倍近い崩壊熱を持っているので、地下深く埋設すると崩壊熱が累積して容器を崩壊させてしまうので、100度以下の冷却水沸点以下の温度になるまで、地上で冷却を500年間続けなければならないのである。
地上なら、冷却トラブルにも空冷や雨水などで対応がしやすいからだ。プールさえ壊れなければ、雨水がプールに入るようにすればよい。
地上でも、強制冷却電源が必要であり、もしも冷却不能になれば、わずか数十日で、キャスク容器が劣化して、大量の放射性希ガスが飛び出し、続いてセシウムX、ストロンチウムX、アクチノイドXが飛び出して環境を激しく汚染し、周辺に凄まじい被曝悪影響をもたらす。
500年後に、地層処分できたとしても、アクチノイド(超ウラン元素)アイソトープの管理には、一般には10万年程度の保管といわれているが、アメリカの訴訟で、100万年の保管が必要という判決も出ている。
https://mainichi.jp/articles/20191030/k00/00m/030/322000c
現在の環境汚染では、人類が、生存できる期間は、たぶん10万年もないと考える人が多いので、これは人類滅亡後にも、生物に悪影響を与える。
「立つ鳥、跡を濁す」わけだ。
これほど絶望的に愚かな原発核廃棄物を、どんどん増やすことを表明しているのが、今の自民党政権であり、核開発にしがみついているアカデミー、研究者たちであり、目先の株価に一喜一憂するだけの「金儲けゾンビ、企業群」である。
彼らにとっては、子どもたちの未来など何一つ関心はない。目先の金儲け、戦争に勝つこと、「強い国日本」の幻想に酔いしれたいという妄想しかなく、中国が核開発して地球を汚染しているのだから、日本だけ我慢することは馬鹿げている(市田孝之)という信じられないほど愚かな価値観に動かされている。
だから、トイレのないマンションを建設して、人々を住まわせるのだ。
この放射性廃棄物というウンコは、やがて、地球上の全生物を滅ぼしてしまう可能性がある。
その処理方法が存在しないことが分かっていても、核爆弾を保有するという陶酔を求めて、未来を保全するという人間としての義務を完全に見失っているのが今の、権力者たちだ。
だから、私は、もう目前に迫っていると思われる「ロシアのサルマト水爆ミサイル」が原発推進諸国に向かって発射される事態も、因果応報のカルマだと思うしかない。

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