日本では、電力=原子力産業や、核兵器開発と武器輸出を推進したい日本政府=自民党政権の意向で、2011年に起きた福島第一原発事故による放射能汚染の実害実態が徹底的に隠蔽されてきた。

 https://news.yahoo.co.jp/articles/a37f49c5e1cd9b89e9c9375bd8be647f10fabb61



 あたかも放射能も、その被害も存在しないかのように宣伝され、メディアも被害を報じれば広告収入による経営基盤を崩壊させられることから、政府への忖度一色に染まり、何が起きているのか真実を報道する機関は極度に少ない。

 私のように、政府や原子力産業による支配を受けない部外者が、細々とブログなどで書き続けるしかなかったが、権威信仰の世の中で、耳を傾けてくれる人々は少ない。

 ほとんどの人々が、放射能汚染のリスクについて無知なまま置かれている。



 チェルノブイリ事故に関しては、IAEA(国際原子力機関)が、包括的な事故影響調査報告書を明らかにしている。

 しかしIAEAは、実は、原子力利用規制機関ではなく、逆に推進機関であって、核兵器の保有国独占を担保するために設置された国連機関である。

 https://www.asiapress.org/apn/2015/04/japan/iaea_3/



 したがって、チェルノブイリ事故による影響報告も、原子力推進を前提としたものであり、人類の未来に対する本質的なリスクにも触れないように編集されていて、危険性は隠蔽されているといってよい。

 人々の健康に関する、一番肝心な問題点を回避する記述しか書かれていないのだ。



 チェルノブイリ原発事故による 環境への影響とその修復: 20年の経験

 https://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/kiroku/3-250325-1-mn.pdf



  第3章 環境の放射能汚染

 https://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/kiroku/3-250325-2-mn.pdf



 私は、若い頃から放射能について学んできたので、多少、汚染について詳しいと自負しているが、フクイチ事故による巨大な放射能環境汚染を受けて、もっとも恐ろしい事態と予想したのが、マイナー・メジャーアクチノイドによる数十年後の発癌リスクの劇的増大と、ストロンチウム90による地下水汚染の進行だった。

 http://hirukawamura.livedoor.blog/article/493726783.html

 以下、上のリンクより引用(我田引水)



 福島第一原発のメルトダウン事故で、環境に放出された放射能は、セシウム・ストロンチウム・ヨウ素・テルル・ウラン・プルトニウムなど多彩で、厳密に区分すれば数千種類の核種が環境を汚染した。



 このうち、人間生活に長期的に関与するのは、いわゆる「長寿命核種」で、セシウム137・ストロンチウム90が、もっとも量が多く、半減期が30年ながら、ほぼ消える(千分の一減期)のに300年を要する。



 これまでは、セシウム137が最大の問題であり、事故から10年後の現在量は当初の80%存在している。(2023年現在は75%)

 これは土壌の泥質に取り込まれる性質があり、泥質は遮蔽能力が大きいため、取り込まれたセシウム137は、見かけ上、放射線量が大幅に減って見えることになる。



 しかし、実際には放射能はそのままで存在していて、地表から深さ20センチ程度にとどまっていて、ちょうど作物の根に相当する深さにあるため、イモ類など移行係数の高い作物がカリウム代替として吸収して、作物自体が汚染される。



 セシウムは、土壌中の泥質・ゼオライトに吸着されたなら、それ以上(20センチ程度)、深くは沈降しないが、例外的に、砂礫質、砂質では、浸透性が高く、深くまで汚染される。



 ところが、カルシウムと同じ二価の化学的性質を持つストロンチウム90の場合は、セシウムとは様相が異なる。

 カルシウムの性質で特徴的なものは「水に溶ける」ということだ。つまり、ストロンチウムの場合は、雨水に溶け出して、地下深くまで浸透してゆく。

 

 ストロンチウム90は、雨水や河川水に溶けて海洋にまで向かうものと、地下水脈に達するものとがある。

 海洋に向かった場合、海水に含まれて、カルシウムを多量に摂取する甲殻類や貝類が選択的に摂取する。そして、それを生態系の上位捕食者が食べて、どんどん濃縮されてゆく。

 http://nucleus.asablo.jp/blog/cat/kaiyou/

 これまでの調査では、100万倍にまで濃縮されることが分かっている。

 だから、絶対に東京電力の汚染水海洋投棄を許してはならない。東電や政府は、汚染水のなかのトリチウムだけを問題にして、目くらましに使っているが、実は、汚染水の本当の主役は、ストロンチウム90なのだ。

 https://www.asahi.com/articles/ASL9X6HQ3L9XULBJ014.html



 東電も政府も「薄めれば問題ない」と吹聴しているが、実際には百万倍の生物濃縮が起きて、上位捕食者に深刻な致死的ダメージを与えることが分かっている。

 http://www.asyura2.com/17/genpatu48/msg/452.html



 もし、東電が本当にフクイチ汚染水を海洋放出すれば、何が起きるのか?

 http://www.asyura2.com/19/genpatu52/msg/765.html



 それは、太平洋漁業の死滅である。もう人類は、数百年にわたって太平洋の魚介類を口にすることができなくなるかもしれない。

 https://www.greenpeace.org/japan/sustainable/story/2019/07/23/9618/

 https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39176



 北米では、東電事故以降、海洋生物の極端な減少、死滅が明らかにされていて、東電が汚染水を太平洋に流せば、漁業が死滅すると深刻に危惧している。

 もしやれば、超巨額の損害賠償が提起されるのは確実で、太平洋を取り巻く沿岸漁業各国が一斉に訴訟を提起すれば、おそらく日本政府は数百兆円の賠償を迫られるだろう。

 汚染水海洋投棄を認可するのは日本政府なのだから。



 さて、膨大なストロンチウム90汚染水を海洋投棄したり、地下浸透させたりすれば何が起きるのか?

 すでに莫大な量のストロンチウム90が、東日本一帯の土壌に降り注いでいて、これがカルシウムのように、少しずつ雨水に溶け出して、地下水脈を汚染しているのである。 

 今回、2014年と、少し古いが、地下水脈に関する記事があったので、ここで考察をお願いしたい。



 放射能汚染 東京新聞が東日本の地下水脈を取り上げる!関東の地下水は東京湾に集中!地下水に注意! 赤かぶ 日時 2014 年 9 月 29 日

http://www.asyura2.com/14/genpatu40/msg/500.html

  放射能汚染】東京新聞が東日本の地下水脈を取り上げる!関東の地下水は東京湾に集中!地下水に注意! 真実を探すブログ

http://saigaijyouhou.com/blog-entry-4006.html





Clipboard01

 

 以下引用

 

 東京新聞が2014年9月27日に「地下水流 列島走る血液」という興味深い記事を公開しました。この記事には東北南部から関東地方の地下水脈が記載されており、福島第一原発の表記もあります。地図を見てみると、福島第一原発と関東の地下水脈は繋がっていないようですが、関東圏の水脈が東京湾に集中しているのが分かりました。



 これは東京湾に関東中の放射性物質が流れ込んでいる事を示していると言え、東京湾に放射性物質が蓄積されている可能性が高いと推測されます。

数年前にNHKが特集した番組では、東京湾の一部から福島沖に匹敵するような高線量が検出されていましたが、この地図を見ると納得です。関東中の放射性物質が雨で流されて、東京湾に辿り着いているのでしょう。



 東京湾では子供達が潮干狩りなどをやっているようですが、それも危ないと私は思います。もちろん、福島や茨城、宮城等の沖合も論外です。地上の放射線量が高い場所はその地下も汚染が進行している恐れがあるため、海と合わせて注意してください。

☆東京新聞 地下水流 列島走る血液

URL http://www.tokyo-np.co.jp/feature/visual-ep/20140927.html

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 引用以上



 ストロンチウム90が地下に浸透してゆくには、相当な時間がかかるが、上に紹介した地下水脈の画像を見れば分かるように、江戸時代の利根川(現在の、江戸川・荒川・隅田川を含む)に沿って大量の地下水脈が流れている。

 利根川の上流は群馬県で、フクイチ事故のとき、莫大な放射能汚染を被った地域である。これが、地下水として東京湾に流れ下る。



 途中の自治体は、利根川から直接給水するより、どうしても水質問題から地下水を水道水源として使うことが多い。

 このため、長い時間をかけてストロンチウム90に汚染された地下水が、関東の住民の飲料水として利用されることになり、その濃度は際限なく高まってゆく。



 私は、池江璃花子が白血病に冒された原因として、プールに供給される地下水に含まれたストロンチウム90を強く疑っている。

 地下水脈の説明には出てこないが、地球上には自転に伴う「コリオリの力」があって、北半球では地下水脈には右回りに回転する力が働く。(台風は左回り)

 このため、地下水脈の汚染が、水盆のなかで隣接する水脈に拡大する力が働くので、汚染は、どんどん拡散していってしまう。



 ストロンチウム90汚染が核崩壊して自然消滅するには300年以上かかるので、少なくとも、今後、数十年は深刻な汚染が続くわけだ。

 もう一度、ストロンチウム90の生物毒性を振り返ろう。

 

 ストロンチウム90がやってくる! 2019年11月19日

 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-939.html



 セシウムとストロンチウム 2016年01月04日

 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-107.html

 上のリンク中で説明しているが、ストロンチウムを長期摂取すると、骨部とともに膵臓に選択的に蓄積され、骨癌・白血病・糖尿病・膵臓癌などを引き起こす。

 いずれも、極めて治癒困難といわれる難病ばかりだ。おまけに、ストロンチウム90をい人間がカルシウムと間違えて体内摂取すると、それは骨に沈着した場合、(半分程度が骨に移行する)、ほとんど排泄されず、死ぬまで骨の成分として、骨髄などを被曝させ続ける。



 このため、ストロンチウム90の生物毒性は、セシウム137の300倍と評価されている。

 https://news.livedoor.com/article/detail/5961845/

 

 この恐ろしい猛毒を、政府が海洋投棄すると言っている。

 http://www.asyura2.com/19/genpatu52/msg/765.html

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 引用以上

 

  ALPS処理 汚染水は、2023年3月18日から海洋投棄を開始した !!

 メディアは完全無視している。4月4日現在、報道するマスコミは皆無だ。

 https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000291978.html

 

 ALPS処理水は、目くらましのために、あたかもトリチウム問題ばかりが報道されているが、実は、本当は処理しきれない、基準値の2万倍以上残るストロンチウム90こそが、その正体なのだ。

 https://www.asahi.com/articles/ASL9X6HQ3L9XULBJ014.html



 原発事故で、事故後、最大の問題になるのは、検出しやすいガンマ線核種のセシウムXだが、ベータ核種のストロンチウムXは、測定困難なため、話題に上りにくい。

 だが、その生物学的危険度は、カルシウムに近似したストロンチウムXは、セシウムXの300倍と評価されている。つまり、骨に取り込まれることで、セシウムが数十日で排泄されることと対照的に、50年以上、ほぼ一生涯、β線の内部被曝が続くため、発癌毒性が比べ物にならないほど高いのである。



 しかも、ストロンチウムはカルシウムと同じ挙動であり、数十年かけて地下水に浸透してゆく。だから、本当の恐怖は汚染事故から十数年以上後から始まるのだ。

 冒頭のIAEAレポートでも、ストロンチウムが、淡水の「軟水」で魚類など生物汚染が著しく高まること、超長期的な地下水汚染について触れていて、原発推進目的で、表現が弱くなっているが、実は恐ろしい危険性があることをほのめかしている。



 【淡水に棲む 軟体動物への90Srの濃縮は、魚よりも著しく高い。ドニエプル川では、軟体動物の含まれる90Sr濃度 が、魚肉の10倍ほどあった[3.132]。

 同様に、同じ魚でも、骨や皮膚中への90Sr濃度の生物濃縮は、 魚肉に比べて10倍ほど高い[3.130]。】

 欧州で一般的なカルシウム濃度の高い硬水では、ストロンチウム90の吸収率が低い。しかし、軟水では吸収率が非常に高くなることが、調査によって確認された。

 日本列島の水の大半が軟水であることから、フクイチ事故の場合は、チェルノブイリよりも、ストロンチウム90による内部被曝の影響が10倍以上高くなるおそれがある。

 福島第一原発のメルトダウン核燃料は、現在、地下数十メートル以下にあるが正確な位置は公表されていない。もし数百メートルまで沈降していたなら、関東東北地下水盆に汚染が波及していることになり、それを汲み上げて水道原水にしている自治体では、ストロンチウム90の汚染度が高まるにつれて、生物内部被曝への危険性が幾何級数的に高まってゆく可能性が強い。

 それは、事故から十年以上経てから始まり、数百年間続く可能性がある。