福島第一原発事故の被害報道は今に至るまで、凄まじい隠蔽、矮小化に晒され続けている。

 あたかも東電の子会社であるかのように東電擁護報道を繰り返したのは、地元、福島民報(毎日系)・福島民友(読売系)で、福島県とともに、東電に都合の悪い報道は一切しない原子力産業への忖度一本槍メディアである。



 また、共同・時事通信も電通の事実上子会社であり、電通は原発広告の8割を担っているので、東電に都合の悪い報道は(上からの指示で)回避し、事故後一ヶ月に大熊町で千体の高濃度放射能汚染遺体が発見されたときも、わざわざ「死後被曝」と根拠のないデマ情報を付け加え、死者が、あたかも震災死者であるかのように、20000人の死者に紛れ込ませ、問題をすり替えてみせた。

 だが、大熊町の千名の遺体が放射能汚染事故による被曝死であることは、岩手県・宮城県の「震災関連死」割合と比較すれば一目瞭然であった。

 http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5827322.html



 産業界、経団連の機関紙を自負する日本経済新聞も、当然、原発運営に都合が悪くなる記事を一切書かなかった。事故への批判記事も存在しない。

 最大の戦犯は、なんといっても大本営発表を繰り返したNHKだろう。

 NHKは、原子炉工学最高権威と称する東大の関村直人を読んで、朝から出ずっぱりで、「絶対にメルトダウン事故は起きない」と大宣伝した。(実際には地震から数時間後にメルトダウンが始まっていた)

 https://ameblo.jp/syuukitano/entry-12359159993.html



 さらに、東大の原子力関係者、班目春樹(通称デタラメ春樹)や大橋弘忠(プルトニウム毒性は食塩程度)などが「原発権威者」として、大大的に「事故被害は存在しない」と決めつける発言が報道され、これらの安全デマ情報の結果として、安倍晋三による歴史的な凶悪犯罪政策である、「胎児、乳幼児を含めた一般大衆の放射能汚染による年間20ミリシーベルト被曝の容認」が実施されることになる。

 これは、1.2億国民が20ミリシーベルトを被曝させられたなら、実に最大30万人の被曝死者を出す「許容量?=受忍限度」なのであって、まさにジェノサイドなのだ。

 http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5870665.html



 メディア界全体が、電通の意図を受けて福島第一原発事故被害の隠蔽を図ってきたなかで、いくつかのメディアが電通による経営上の圧迫にめげずに真実の報道に気を吐いてきた。

 第一に、東京新聞(中日新聞系列)

 https://www.tokyo-np.co.jp/

 第二に、週刊アエラ (良心的と思われた浜田敬子編集長は「昇進」と銘打って2016年に追放された)

 https://dot.asahi.com/aera/



 フクイチ事故を一般大衆の立場から批判的に報道していた古舘一郎や金平茂紀、大越健介らも事実上、追放された。メディア界は、原子力産業に対する忖度一色に染まった。

 大越は、原発容認姿勢が評価されてか報道ステーションから復活することができたが、古舘と金平は、そのアナウンサーとしての圧倒的実力にもかかわらず第一線に復帰できないでいる。



 今回は、その東京新聞が、メディア界全体が放射能汚染問題をシカトして国民から目を逸らさせようとしているなか、福島の山菜汚染を取り上げてくれたので紹介する。



 山菜のセシウム汚染の現状は? 福島第一原発事故から12年 飯舘村、楢葉町で定点調査 2023年春【動画】 2023年6月5日

 https://www.tokyo-np.co.jp/article/254095



 除染されることもなく福島県浜通りの山野には、今も東京電力福島第一原発事故による放射能汚染の影響が残る。本紙は2017年以降に飯舘村と楢葉町で、山菜に含まれる放射性セシウムの定点調査を続けてきた。事故から12年後の現状を報告する。(山川剛史)

https://www.youtube.com/watch?v=BMVJUCBV8fg&ab_channel=%E3%81%93%E3%81%A1%E3%82%89%E5%8E%9F%E7%99%BA%E5%8F%96%E6%9D%90%E7%8F%AD%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E6%96%B0%E8%81%9E



 ◆徐々に濃度が下がる傾向

 これまでの調査結果の推移を見ると、徐々にセシウム濃度が下がる傾向にある。楢葉町では、セシウムをため込みやすいコシアブラを除けば、食品基準(1キログラム当たり100ベクレル)を下回る。飯舘村でも、タラの芽やシドキなど土壌は汚染されていても、セシウムの移行度合いは小さい山菜もある。



 ワラビやゼンマイなどは食べる前にあく抜きをするので、濃度はさらに低くなる。塩漬けした後に塩を抜けば、ほぼセシウムが抜けることは、本紙のこれまでの調査で確かめられている。

 ただし愛好者の多いコシアブラは、天ぷらやまぜご飯にすることが多く、セシウムはほとんど抜けない。本紙の採取中に出会った人たちが「最近はあまり気にせず食べている」と話していたのが気になった。

 記者は、30ベクレル程度までは受け入れて食しているが、いずれも測定して濃度を確かめた後。同じ地域でもセシウムは均一に分布しておらず、土壌の質で移行の度合いも大きく異なるためだ。



 ◆同じゼンマイ畑でも濃度に差

 山菜をこよなく愛し、本紙調査の協力者でもある飯舘村の伊藤延由のぶよしさん(79)は今年、ゼンマイ畑の所有者の好意で、ゼンマイ計86キロを収穫。



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 傾斜した畑を上、中、下段に分け、計20回以上に分けてセシウム濃度を測定した。その結果が上の表。

 畑上段の方が濃度は低めだが、これだけ大きな濃度差がある理由はよく分からない。伊藤さんは「表土ははぎ取っていない畑。『測ってみないと分からない』を再認識した」と話している。



【関連記事】山菜のセシウム汚染は今 2022年春 東京電力福島第一原発事故

 https://www.tokyo-np.co.jp/article/236675



 大型連休のころになると、福島県の浜通り地域は本格的な山菜シーズンを迎える。食文化と深く関わってきた山菜だが、東京電力福島第一原発事故で山野が汚染され、安心して食べられる状況ではなくなった。本紙は飯舘村と楢葉町で定点調査を続けてきた。事故から11年、山菜に含まれる放射性セシウム濃度の調査結果を報告する。(山川剛史)



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 調査は、地点を定め、茎の折る位置も同じようにして推移を観察し続けてきた。山菜は丹念に洗って水切りをし、調理する直前の状況を想定し、放射能測定器で最低4時間かけて測定した。

 経過をみると、徐々にではあるが年月とともに山菜の汚染度が下がってきていることがうかがえる。ただ、山中は除染などはほぼ手付かずで、放射能が半減するまで30年かかる放射性セシウム137が汚染のほとんどを占めるため、急速な改善は見込めない。

 安定的に食品基準(1キログラム当たり100ベクレル)を大幅に下回る山菜もあるが、大なり小なり汚染があり、食用にするには注意が必要だ。



 浜通りでは、切り刻まなくても15分ほどで結果の分かる非破壊式の放射能測定器の配備が住民向けに進められている。こうした機器を活用して汚染度合いを確認することが大切。本紙のこれまでの調査で、重曹水につけたり、ゆでたりすると、あくと一緒に何割かセシウムが抜ける。塩漬けにした後、水にさらして塩味がなくなるまで塩抜きをすると、ほとんどセシウムはなくなることも確認できている。天ぷらはほとんど低減効果がない。

山菜の採取や測定までの手順、紙面を紹介する動画です

 https://www.youtube.com/watch?v=zgJQXvXVqKo&ab_channel=%E3%81%93%E3%81%A1%E3%82%89%E5%8E%9F%E7%99%BA%E5%8F%96%E6%9D%90%E7%8F%AD%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E6%96%B0%E8%81%9E





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わずかな差で大きく異なる濃度 〜飯舘村の伊藤さんからの報告〜



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 山野のものは測ってみないと分からないー。あらためて認識させられるデータが、本紙調査の協力者である飯舘村の伊藤延由(のぶよし)さん=写真=から届いた。

 ゼンマイ(前田1〜7)は同じ畑だがセシウム濃度は54倍もの開きがある。コゴミも同じ場所だが、採取日が異なるだけ。移行度合いが小さいはずのシドキも、本紙の定点ポイントと1キロほどしか離れていないが10倍以上も濃度が高かった。

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 引用以上 (無断引用なので、東京新聞から抗議があれば削除します)



 私も、IFKR-ZIPという、上の記事に使用された放射能測定器より少し性能の良い(シンチレータが、NAIでなくCSI)測定器を保有(お借り)して、これまで数百を超える測定を行ってきた。また放射能取扱資格も取得している。

 事故後、福島に8回ほど訪れ、たくさんの土壌や植物サンプルを測定したが、2011年末に飯舘村を訪れたときは、持参した4台のGM計が、全部振り切れて使えなかったことに度肝を抜かれた。

 フクイチ事故の放射能は、飯舘村・伊達市方面に特異的に流れたのだ。伊達子供の村の土壌を測定してみたら、なんと平米3000万ベクレルを超えるものだった。これは、チェルノブイリ事故における原発付近と同等の値だった。



 当時のソ連政府は、セシウム汚染が、平米128万ベクレルを超える地域を「永久立入禁止区域」とし、近寄ることも禁止した。平米55万ベクレルを超える地域では、居住禁止として強制的に立ち退かせた。

 しかし、日本の安倍政権は、平米数百万ベクレルの土地を「安全」と決めつけ、避難住民を無理やり帰還させ、帰還しない住民の補助金を打ち切り、裁判で避難施設からの追い出し訴訟を行った。

 飯舘村も、私の測定で、キロあたり10万ベクレル、平米でも700万ベクレル以上の土地が大半だったが、安倍政権は、そこに胎児、乳幼児を含めた住民を強制的に帰還させた。帰還を拒否した避難住民は、補助を打ち切るどころか、強制退去命令まで出させた。

 https://www.at-s.com/news/article/national/1177676.html



 上の記事で、東京新聞記者は、「自分はキロ30ベクレルの山菜は許容する」と書いているが、日本政府やICRPがキロ100ベクレルを許容していても、欧州放射線リスク委員会(ECRR)の基準値は、子供の場合、キロ6ベクレルである。

 大人の食べるものは必ず子供も食べるので、子供(胎児も含む)の基準値こそが食品基準値にならなければならない。この意味では東京新聞も甘い。

 http://www.rri.kyoto-u.ac.jp/NSRG/seminar/No99/yamauchi041215b.pdf



上の測定結果では、飯舘村の山菜は、まだキロ数万ベクレルの汚染水準であり、日本政府のキロ100ベクレルでも、まったく食用絶対不可! である。

 こんなものを食べていたら、何が起きるのか? いずれ、まとめて報告したい。