高浜原発1号機が12年ぶり再稼働 「国内最古」運転開始48年 毎日新聞
https://mainichi.jp/articles/20230728/k00/00m/040/154000c
関西電力は28日、運転開始から48年を超えて国内で最も古い高浜原発1号機(福井県高浜町、82・6万キロワット)を再稼働させた。40年超原発の2号機(同)も9月中旬に再稼働される見通しで、いずれも2011年に定期検査に入って以来12年ぶりの運転再開になる。
原発の活用を巡っては5月、60年超の運転を可能にする「GX(グリーントランスフォーメーション)脱炭素電源法」が成立。政府は、東京電力福島第1原発事故後に導入された「原則40年、最長60年」とする運転期間の制限を緩めた。高浜1号機は国内初の60年超原発になる可能性がある。
関電によると、この日午後に1号機の原子炉を起動させ、8月2日に発電と送電を開始。同28日から本格運転を始める計画を立てている。2号機も予定通り9月中旬に運転を再開できれば、廃炉中を除く関電保有の全7基が稼働することになる。
1号機は2号機より1年早い1974年11月に運転を開始した。11年1月に定期検査で停止。原子力規制委員会が16年に40年超運転を認可し、21年に地元の福井県と高浜町が再稼働に同意していた。
関電は23年6月初旬の再稼働を目指していたが、規制委に火災対策工事の不備を指摘され、運転再開を延期していた。
国内では高浜1、2号機のほか、関電の美浜原発3号機(福井県美浜町)と日本原子力発電の東海第2原発(茨城県東海村)も40年超運転の認可を受けているが、これまで再稼働したのは美浜3号機のみだった。
一方で、関電は使用済み核燃料を一時保管する「中間貯蔵施設」について、福井県と約束している候補地を示していない。6月には、保有する使用済み核燃料の約5%にあたる200トンをフランスに搬出する計画を発表したが、根本的な解決には至っていない。今回の再稼働で一時保管される使用済み核燃料はさらに増えることになる。
福井知事「最大限の注意を」
福井県の杉本達治知事は「関電は最大限の注意を払い、これまで以上に慎重かつ安全な運転に努め、原子力に対する県民の信頼を得ていかなければならない。県としても、引き続き厳格に監視していく」とのコメントを発表した。
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引用以上
過去に若狭周辺の関西電力原発について、たくさんのブログを書いてきた。
今回の再稼働ニュースを聞いて、最初に思ったことは、高浜原発1号機は、設計耐用年数30年だったのに、その二倍以上の60年超運転が行われる可能性があるということだ。
運転60年超の原発、世界で実例なし 設計時の耐用年数は40年 配管破れ、腐食で穴...トラブル続発 2022年12月9日 東京新聞
https://www.tokyo-np.co.jp/article/218838
8日の経済産業省の有識者会議で議論を終えた原発活用の行動指針案は、運転期間の制限は維持した上で「最長60年」との現行規定を超える運転を可能にし、将来的な上限撤廃も視野に入れる。しかし、原発が60年を超えて運転した実例は、世界中に一つもない。国内では設備劣化によるトラブルが相次ぎ、原子力規制委員会も「未到の領域」の規制に手間取っている。(増井のぞみ)
【関連記事】原発「60年超」の行動指針案を了承 経産省の有識者会議 将来的な「上限なし」にも道
https://www.tokyo-np.co.jp/article/218827
国際原子力機関(IAEA)によると、既に廃炉になった原発を含め、世界最長の運転期間はインドのタラプール原発1、2号機の53年1カ月間。同原発から約1カ月遅れで運転を始めた米国のナインマイルポイント1号機とスイスのベツナウ1号機が続く。4基とも現役だ。
米国も日本と同じく運転期間を40年と規定するが、規制当局の審査をクリアすれば20年間の延長が可能で、延長回数に制限はない。80年運転を認められた原発も6基ある。英国とフランスは運転期間に上限はなく、10年ごとの審査が義務付けられている。
ただ、多くの原発は設計時、耐用年数を40年間と想定して造られた。老朽化が進むと維持管理コストも高くなり、事業者が長期運転よりも廃炉を選択するケースが多いとみられる。
国内では40年に満たない原発でも、劣化によるトラブルが起きている。
運転年数37年の関西電力高浜3、4号機(福井県)は2018年以降、原子炉につながる蒸気発生器内に長年の運転で鉄さびの薄片がたまり、配管に当たって傷つけるトラブルが相次ぐ。定期点検で6回も確認され、蒸気発生器を洗浄しても再発した。
高浜原発4号機の蒸気発生器内の配管(右下)に刺さった鉄さびの薄片(中央の三角形)=福井県で(関西電力提供)
高浜原発4号機の蒸気発生器内の配管(右下)に刺さった鉄さびの薄片(中央の三角形)=福井県で(関西電力提供)
さらに深刻なのは、点検漏れだ。原発の部品数は約1000万点に上るとされ、見落としのリスクはつきまとう。04年には、運転年数が30年に満たない美浜3号機で、点検リストから漏れて一度も確かめられなかった配管が経年劣化で薄くなって破れ、熱水と蒸気が噴出して5人が死亡、6人が重傷を負った。
東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)では、福島第一原発事故後まもなく停止した7号機タービン建屋の配管が11年間点検されず、腐食で穴が開いたことが今年10月に判明した。
井野博満・東京大名誉教授(金属材料学)は「劣化状況を調べる超音波検査は、配管の陰では測定が難しい。長期運転で劣化が進むと、点検漏れした時のリスクが増し、重大な事故につながる」と警鐘を鳴らす。
運転延長の可否を安全性の側面から審査する規制委は、60年超の原発をどのように規制するのかについて、具体策の検討を始められないでいる。
大きなハードルとなっているのは、原子炉が実際にどう劣化していくのか、データが不足していることだ。運転延長の審査で先行している米国とは、劣化具合のとらえ方が異なるという。山中伸介委員長は記者会見で「(60年超は)未知の領域。日本独自のルールをつくる必要がある」と、検討の難しさを認める。
規制が不透明なまま、60年超を可能にする仕組みだけが先行していく。井野氏は強調する。「日本は地震が多く、人口密度も高い。外国とは状況が違う。原発の運転は設計目安の40年を守るべきだ」
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引用以上
上の記事で、東京新聞は「当初の設計耐用年数は40年だった」と書いているが、これは事実ではない。40年は2011年フクイチ事故を踏まえて、規制庁が定めた指針であって、PWR加圧式原発を製造したGEは、当初、設計寿命を25〜30年としていた。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%A0%E5%9C%A7%E6%B0%B4%E5%9E%8B%E5%8E%9F%E5%AD%90%E7%82%89
以下のPDFに、1994年段階、日本原子力学会による耐用年数の考察が掲載されている。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jaesj1959/36/5/36_5_370/_pdf
この当時、まだ原発耐用年数は30年とすることが一般的で、その後、廃炉作業の凄まじいコスト拡大が考慮されて40年とする指針が提起された。
だが、それは安全性を前提にした議論ではなく、電力企業の廃炉コストの低減要求から生まれた寿命延伸だった。
加圧式原発の何が問題かというと、運用圧力がBWR沸騰水型が80気圧であることに対し、PWRは160気圧もあるため、炉心本体の耐圧強度を大きくしなければならず、高剛性の鍛鉄を炉心に用いることで、中性子や高温・超高圧による脆性劣化が起きやすいということだ。
このため、炉心劣化の程度と運用限界を知るために、必ず炉心に試験片を置いて、定期的に回収して劣化程度を調べることになっている。
https://www.jaea.go.jp/04/anzen/group/mwcrg/index.html
関西電力の原発は、敦賀1号機以外、すべてPWRであり、高浜や大飯、美浜の原発群の試験片を回収したところ、予想をはるかに上回る脆性劣化が起きていたことが分かった。とりわけ、今回再稼働された高浜1号機は危険性が高いと東大、井野博満名誉教授ら専門家が強く指摘している。
いつ巨大爆発を起こすか分からない高浜原発1号機 2019年07月08日
http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5827893.html
6月23日 恐怖の美浜原発が、中性子脆性劣化の限界40年を超えて、60年間にわたる予定の稼働を再開する 2021年06月22日
http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5827246.html
日本国内でフクイチに次いで巨大放射能事故を起こすとすれば、関西電力若狭原発群 2021年05月10日
http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5827264.html
金属の脆性劣化とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%84%86%E5%8C%96
実は、私は若い頃に、堀江邦夫さんの原発ジプシーの二番煎じ出版を狙って、関西電力の原発に検査技術者として潜り込む予定だったのだが、ゲートで止められ追い返された。理由は、若い頃、ベ平連のデモで逮捕された経歴があったからだという。
しかし、私は、原発関連の下請け企業で、配管などの非破壊検査に数年間、携わった。検査ライセンスも失効しているが20枚近く保有している。放射線管理資格もある。
基本的な金属疲労や溶接欠陥に関する知識は持っているので、原発の問題点が手に取るように分かる。
脆性劣化とは、金属が脆く堅くなることで、低温に晒されたとき、熱したガラスに水かけるのと同じ、脆性破壊が起きることであり、「脆性遷移温度」があって、脆くなる温度が低温から、どんどん上昇してゆく。劣化が進むことで、数十度の常温でもガラスのように脆くなる。
今回再稼働した高浜一号機は、まさに典型的な常温脆性破壊を引き起こす劣化領域に達していて、これが、どんな理由で再稼働を許可されたのか、極めて異常である。
具体的には、原子炉内部で、地震などにより計測ノズルや熱交換器の破損が起きて、そこから超高圧で一次冷却水が噴出すると、約2時間でメルトダウンが起きるのだが、冷却水喪失を検知すると、ECCS緊急炉心冷却システムが作動することになっている。
一次冷却水は300度程度あるが、ECCS水は常温である。この温度差で、原子炉圧力容器に脆性破壊が起きる可能性が非常に強いのである。熱したガラスに冷水を注ぐわけだから。
そうなると、圧力容器がバラバラになって爆発し、180気圧の炉心内容物も爆発的に環境に噴出し、核燃料も炉心にあるほぼ全部が超高圧で噴出することになり、フクイチ事故のBWRメルトダウン事故の数百倍の放射能の爆発的放出が起きるといわれている。PWR事故は、BWR事故の数百倍の恐ろしさがあるのだ。
なぜ、最悪、日本滅亡、人類滅亡をももたらしかねない超無謀な再稼働を関西電力は行おうとしているのか?
それは、若狭地方で11機(稼働は7機)の原子炉が寿命に達して、廃炉作業をするとなると、一機について1兆円を超える廃炉資金が必要になるのだが、関西電力にそんな資金を融通できる能力が存在しないからなのだ。
つまり、関電は原発がフクイチのような大事故を起こして強制停止する以外の選択肢が存在しないのである。
もはや「なるようになれ、関電と原発と、事故関係地域が一家心中するしかない」
というのが、関電にとって唯一の結論となっているのである。
そもそも関西電力という会社は、戦前のダム建設時代から、暴力団と一心同体の関係だった。私が、関電関連の仕事をしていたときも、最高幹部は入墨を入れて山口組の舎弟を名乗っていた。
ダム建設現場は、警察力の及ばぬ力の世界であり、暴力団の暴力を背景にしなければ仕事が進まなかった。
http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/1080797.html
それは戦後、原発時代になってからも変わらなかった。関電は、山口組の拠点だったのだ。
だから若狭界隈の原発で、関電の所長クラスは山口組の暴力団員でもあり、関係者に対して、金と暴力を使い分け、ときには原発反対町長を暗殺さえしようとした。
反原発町長を、はよ殺さんかい! 2019年10月01日
http://hirukawanakayama.seesaa.net/article/493727176.html?1690593003
(ライブドアブログを引用しようとしたら、上の記事が、無断削除されていることが分かった。これで三回目だ。不正アクセスされたのか、それともライブドア管理者がやったのか? アメブロも削除されていた。関電も必死に隠蔽しようとしているようだ)
https://lite-ra.com/2019/09/post-5002.html
【高浜原発の元警備会社が「反原発町長への襲撃指令」を受けたと告発
しかも、関西電力高浜原発と高浜町の間には、さらなる深い闇がある。10年ちょっと前、関西電力が原発反対派の高浜町長の「襲撃」、さらには「暗殺」を下請け業者に命じていたという告発をされたことがあるのだ。この告発が書かれているのは『関西電力「反原発町長」暗殺指令』(斉藤真/宝島社)なる本。証言しているのは、1999年から2007年頃までの間、福井県の高浜原発の警備を請け負い、その暗殺指令を受けたという警備会社の社長と従業員だ。
当時、関西電力内の高浜原発ではプルサーマル導入を進めていたが、これに高浜町の今井理一町長(当時)が強硬に反対。プルサーマル計画は頓挫し、そのまま数年にわたって導入が見送られ続けた。すると、ある時期、関西電力若狭支社(現・原子力事業本部に統合)の副支社長で、高浜原発を牛耳っていたKという幹部が、この警備会社の従業員のほうに町長の襲撃を依頼してきたのだと言う。しかも、具体的な殺害方法まで提案した上で、「はよ、殺さんかい」とくどいくらいに催促してきたという。
だが、結局、彼らは襲撃や殺人を実行に移すことができず、彼らの会社は関西電力から警備の仕事を打ち切られてしまう。そこで、2年後、2人は「週刊現代」(講談社、2008年3月29日号/4月5日号)にこの経緯を告白するのだが、しかし、摘発されたのはK副支社長でなく、告発した彼らのほうだった。立替金の返還をK副支社長に要求したことが恐喝にあたるとして、大阪府警に逮捕されてしまったのである。
にわかには信じがたい話かもしれないが、同書によると、告発した警備会社社長らはこの事実を認めた関西電力幹部との会話をおさめた録音テープなど複数の客観的証拠を提示しており、ターゲットになっていた今井町長も自分の暗殺計画があったことを認めている。また、当のK副支社長自身もこの警備会社社長らの裁判で、「高浜町長を襲うという話を冗談で一回話したことがある」と証言していた。
真相は今となっては藪の中だが、このK支社長が高浜町長の暗殺指令を発したとされる時期は、森山氏が原子力事業本部と抜き差しならぬ関係を深め、町長を超える力を築いた時期と重なる。高浜をめぐる闇は、想像以上に深いものがあるのではないか。】
関西電力の幹部社員である高浜支社長が、反原発の意思を表明した高浜町長を殺害するよう、指令を出したことが、上のリテラの記事に紹介されている。
こんな恐ろしいことを平気でできる企業なのだ。だから、脆性劣化で事故崩壊寸前の高浜一号機を再稼働させて、巨大事故を起こして、会社ぐるみ、地元民くるみの心中を図ったとしても、何の不思議もないのだ。
我々は、暴力団と結託した闇の世界の住人である、東電、関電によって生活と居住地を完全破壊され、放射能汚染から逃げるように世界中を彷徨い歩く民にさせられるのである。
福島汚染地の人々の運命は、我々全員の運命なのだ!
https://mainichi.jp/articles/20230728/k00/00m/040/154000c
関西電力は28日、運転開始から48年を超えて国内で最も古い高浜原発1号機(福井県高浜町、82・6万キロワット)を再稼働させた。40年超原発の2号機(同)も9月中旬に再稼働される見通しで、いずれも2011年に定期検査に入って以来12年ぶりの運転再開になる。
原発の活用を巡っては5月、60年超の運転を可能にする「GX(グリーントランスフォーメーション)脱炭素電源法」が成立。政府は、東京電力福島第1原発事故後に導入された「原則40年、最長60年」とする運転期間の制限を緩めた。高浜1号機は国内初の60年超原発になる可能性がある。
関電によると、この日午後に1号機の原子炉を起動させ、8月2日に発電と送電を開始。同28日から本格運転を始める計画を立てている。2号機も予定通り9月中旬に運転を再開できれば、廃炉中を除く関電保有の全7基が稼働することになる。
1号機は2号機より1年早い1974年11月に運転を開始した。11年1月に定期検査で停止。原子力規制委員会が16年に40年超運転を認可し、21年に地元の福井県と高浜町が再稼働に同意していた。
関電は23年6月初旬の再稼働を目指していたが、規制委に火災対策工事の不備を指摘され、運転再開を延期していた。
国内では高浜1、2号機のほか、関電の美浜原発3号機(福井県美浜町)と日本原子力発電の東海第2原発(茨城県東海村)も40年超運転の認可を受けているが、これまで再稼働したのは美浜3号機のみだった。
一方で、関電は使用済み核燃料を一時保管する「中間貯蔵施設」について、福井県と約束している候補地を示していない。6月には、保有する使用済み核燃料の約5%にあたる200トンをフランスに搬出する計画を発表したが、根本的な解決には至っていない。今回の再稼働で一時保管される使用済み核燃料はさらに増えることになる。
福井知事「最大限の注意を」
福井県の杉本達治知事は「関電は最大限の注意を払い、これまで以上に慎重かつ安全な運転に努め、原子力に対する県民の信頼を得ていかなければならない。県としても、引き続き厳格に監視していく」とのコメントを発表した。
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引用以上
過去に若狭周辺の関西電力原発について、たくさんのブログを書いてきた。
今回の再稼働ニュースを聞いて、最初に思ったことは、高浜原発1号機は、設計耐用年数30年だったのに、その二倍以上の60年超運転が行われる可能性があるということだ。
運転60年超の原発、世界で実例なし 設計時の耐用年数は40年 配管破れ、腐食で穴...トラブル続発 2022年12月9日 東京新聞
https://www.tokyo-np.co.jp/article/218838
8日の経済産業省の有識者会議で議論を終えた原発活用の行動指針案は、運転期間の制限は維持した上で「最長60年」との現行規定を超える運転を可能にし、将来的な上限撤廃も視野に入れる。しかし、原発が60年を超えて運転した実例は、世界中に一つもない。国内では設備劣化によるトラブルが相次ぎ、原子力規制委員会も「未到の領域」の規制に手間取っている。(増井のぞみ)
【関連記事】原発「60年超」の行動指針案を了承 経産省の有識者会議 将来的な「上限なし」にも道
https://www.tokyo-np.co.jp/article/218827
国際原子力機関(IAEA)によると、既に廃炉になった原発を含め、世界最長の運転期間はインドのタラプール原発1、2号機の53年1カ月間。同原発から約1カ月遅れで運転を始めた米国のナインマイルポイント1号機とスイスのベツナウ1号機が続く。4基とも現役だ。
米国も日本と同じく運転期間を40年と規定するが、規制当局の審査をクリアすれば20年間の延長が可能で、延長回数に制限はない。80年運転を認められた原発も6基ある。英国とフランスは運転期間に上限はなく、10年ごとの審査が義務付けられている。
ただ、多くの原発は設計時、耐用年数を40年間と想定して造られた。老朽化が進むと維持管理コストも高くなり、事業者が長期運転よりも廃炉を選択するケースが多いとみられる。
国内では40年に満たない原発でも、劣化によるトラブルが起きている。
運転年数37年の関西電力高浜3、4号機(福井県)は2018年以降、原子炉につながる蒸気発生器内に長年の運転で鉄さびの薄片がたまり、配管に当たって傷つけるトラブルが相次ぐ。定期点検で6回も確認され、蒸気発生器を洗浄しても再発した。
高浜原発4号機の蒸気発生器内の配管(右下)に刺さった鉄さびの薄片(中央の三角形)=福井県で(関西電力提供)
高浜原発4号機の蒸気発生器内の配管(右下)に刺さった鉄さびの薄片(中央の三角形)=福井県で(関西電力提供)
さらに深刻なのは、点検漏れだ。原発の部品数は約1000万点に上るとされ、見落としのリスクはつきまとう。04年には、運転年数が30年に満たない美浜3号機で、点検リストから漏れて一度も確かめられなかった配管が経年劣化で薄くなって破れ、熱水と蒸気が噴出して5人が死亡、6人が重傷を負った。
東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)では、福島第一原発事故後まもなく停止した7号機タービン建屋の配管が11年間点検されず、腐食で穴が開いたことが今年10月に判明した。
井野博満・東京大名誉教授(金属材料学)は「劣化状況を調べる超音波検査は、配管の陰では測定が難しい。長期運転で劣化が進むと、点検漏れした時のリスクが増し、重大な事故につながる」と警鐘を鳴らす。
運転延長の可否を安全性の側面から審査する規制委は、60年超の原発をどのように規制するのかについて、具体策の検討を始められないでいる。
大きなハードルとなっているのは、原子炉が実際にどう劣化していくのか、データが不足していることだ。運転延長の審査で先行している米国とは、劣化具合のとらえ方が異なるという。山中伸介委員長は記者会見で「(60年超は)未知の領域。日本独自のルールをつくる必要がある」と、検討の難しさを認める。
規制が不透明なまま、60年超を可能にする仕組みだけが先行していく。井野氏は強調する。「日本は地震が多く、人口密度も高い。外国とは状況が違う。原発の運転は設計目安の40年を守るべきだ」
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引用以上
上の記事で、東京新聞は「当初の設計耐用年数は40年だった」と書いているが、これは事実ではない。40年は2011年フクイチ事故を踏まえて、規制庁が定めた指針であって、PWR加圧式原発を製造したGEは、当初、設計寿命を25〜30年としていた。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8A%A0%E5%9C%A7%E6%B0%B4%E5%9E%8B%E5%8E%9F%E5%AD%90%E7%82%89
以下のPDFに、1994年段階、日本原子力学会による耐用年数の考察が掲載されている。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jaesj1959/36/5/36_5_370/_pdf
この当時、まだ原発耐用年数は30年とすることが一般的で、その後、廃炉作業の凄まじいコスト拡大が考慮されて40年とする指針が提起された。
だが、それは安全性を前提にした議論ではなく、電力企業の廃炉コストの低減要求から生まれた寿命延伸だった。
加圧式原発の何が問題かというと、運用圧力がBWR沸騰水型が80気圧であることに対し、PWRは160気圧もあるため、炉心本体の耐圧強度を大きくしなければならず、高剛性の鍛鉄を炉心に用いることで、中性子や高温・超高圧による脆性劣化が起きやすいということだ。
このため、炉心劣化の程度と運用限界を知るために、必ず炉心に試験片を置いて、定期的に回収して劣化程度を調べることになっている。
https://www.jaea.go.jp/04/anzen/group/mwcrg/index.html
関西電力の原発は、敦賀1号機以外、すべてPWRであり、高浜や大飯、美浜の原発群の試験片を回収したところ、予想をはるかに上回る脆性劣化が起きていたことが分かった。とりわけ、今回再稼働された高浜1号機は危険性が高いと東大、井野博満名誉教授ら専門家が強く指摘している。
いつ巨大爆発を起こすか分からない高浜原発1号機 2019年07月08日
http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5827893.html
6月23日 恐怖の美浜原発が、中性子脆性劣化の限界40年を超えて、60年間にわたる予定の稼働を再開する 2021年06月22日
http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5827246.html
日本国内でフクイチに次いで巨大放射能事故を起こすとすれば、関西電力若狭原発群 2021年05月10日
http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5827264.html
金属の脆性劣化とは?
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%84%86%E5%8C%96
実は、私は若い頃に、堀江邦夫さんの原発ジプシーの二番煎じ出版を狙って、関西電力の原発に検査技術者として潜り込む予定だったのだが、ゲートで止められ追い返された。理由は、若い頃、ベ平連のデモで逮捕された経歴があったからだという。
しかし、私は、原発関連の下請け企業で、配管などの非破壊検査に数年間、携わった。検査ライセンスも失効しているが20枚近く保有している。放射線管理資格もある。
基本的な金属疲労や溶接欠陥に関する知識は持っているので、原発の問題点が手に取るように分かる。
脆性劣化とは、金属が脆く堅くなることで、低温に晒されたとき、熱したガラスに水かけるのと同じ、脆性破壊が起きることであり、「脆性遷移温度」があって、脆くなる温度が低温から、どんどん上昇してゆく。劣化が進むことで、数十度の常温でもガラスのように脆くなる。
今回再稼働した高浜一号機は、まさに典型的な常温脆性破壊を引き起こす劣化領域に達していて、これが、どんな理由で再稼働を許可されたのか、極めて異常である。
具体的には、原子炉内部で、地震などにより計測ノズルや熱交換器の破損が起きて、そこから超高圧で一次冷却水が噴出すると、約2時間でメルトダウンが起きるのだが、冷却水喪失を検知すると、ECCS緊急炉心冷却システムが作動することになっている。
一次冷却水は300度程度あるが、ECCS水は常温である。この温度差で、原子炉圧力容器に脆性破壊が起きる可能性が非常に強いのである。熱したガラスに冷水を注ぐわけだから。
そうなると、圧力容器がバラバラになって爆発し、180気圧の炉心内容物も爆発的に環境に噴出し、核燃料も炉心にあるほぼ全部が超高圧で噴出することになり、フクイチ事故のBWRメルトダウン事故の数百倍の放射能の爆発的放出が起きるといわれている。PWR事故は、BWR事故の数百倍の恐ろしさがあるのだ。
なぜ、最悪、日本滅亡、人類滅亡をももたらしかねない超無謀な再稼働を関西電力は行おうとしているのか?
それは、若狭地方で11機(稼働は7機)の原子炉が寿命に達して、廃炉作業をするとなると、一機について1兆円を超える廃炉資金が必要になるのだが、関西電力にそんな資金を融通できる能力が存在しないからなのだ。
つまり、関電は原発がフクイチのような大事故を起こして強制停止する以外の選択肢が存在しないのである。
もはや「なるようになれ、関電と原発と、事故関係地域が一家心中するしかない」
というのが、関電にとって唯一の結論となっているのである。
そもそも関西電力という会社は、戦前のダム建設時代から、暴力団と一心同体の関係だった。私が、関電関連の仕事をしていたときも、最高幹部は入墨を入れて山口組の舎弟を名乗っていた。
ダム建設現場は、警察力の及ばぬ力の世界であり、暴力団の暴力を背景にしなければ仕事が進まなかった。
http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/1080797.html
それは戦後、原発時代になってからも変わらなかった。関電は、山口組の拠点だったのだ。
だから若狭界隈の原発で、関電の所長クラスは山口組の暴力団員でもあり、関係者に対して、金と暴力を使い分け、ときには原発反対町長を暗殺さえしようとした。
反原発町長を、はよ殺さんかい! 2019年10月01日
http://hirukawanakayama.seesaa.net/article/493727176.html?1690593003
(ライブドアブログを引用しようとしたら、上の記事が、無断削除されていることが分かった。これで三回目だ。不正アクセスされたのか、それともライブドア管理者がやったのか? アメブロも削除されていた。関電も必死に隠蔽しようとしているようだ)
https://lite-ra.com/2019/09/post-5002.html
【高浜原発の元警備会社が「反原発町長への襲撃指令」を受けたと告発
しかも、関西電力高浜原発と高浜町の間には、さらなる深い闇がある。10年ちょっと前、関西電力が原発反対派の高浜町長の「襲撃」、さらには「暗殺」を下請け業者に命じていたという告発をされたことがあるのだ。この告発が書かれているのは『関西電力「反原発町長」暗殺指令』(斉藤真/宝島社)なる本。証言しているのは、1999年から2007年頃までの間、福井県の高浜原発の警備を請け負い、その暗殺指令を受けたという警備会社の社長と従業員だ。
当時、関西電力内の高浜原発ではプルサーマル導入を進めていたが、これに高浜町の今井理一町長(当時)が強硬に反対。プルサーマル計画は頓挫し、そのまま数年にわたって導入が見送られ続けた。すると、ある時期、関西電力若狭支社(現・原子力事業本部に統合)の副支社長で、高浜原発を牛耳っていたKという幹部が、この警備会社の従業員のほうに町長の襲撃を依頼してきたのだと言う。しかも、具体的な殺害方法まで提案した上で、「はよ、殺さんかい」とくどいくらいに催促してきたという。
だが、結局、彼らは襲撃や殺人を実行に移すことができず、彼らの会社は関西電力から警備の仕事を打ち切られてしまう。そこで、2年後、2人は「週刊現代」(講談社、2008年3月29日号/4月5日号)にこの経緯を告白するのだが、しかし、摘発されたのはK副支社長でなく、告発した彼らのほうだった。立替金の返還をK副支社長に要求したことが恐喝にあたるとして、大阪府警に逮捕されてしまったのである。
にわかには信じがたい話かもしれないが、同書によると、告発した警備会社社長らはこの事実を認めた関西電力幹部との会話をおさめた録音テープなど複数の客観的証拠を提示しており、ターゲットになっていた今井町長も自分の暗殺計画があったことを認めている。また、当のK副支社長自身もこの警備会社社長らの裁判で、「高浜町長を襲うという話を冗談で一回話したことがある」と証言していた。
真相は今となっては藪の中だが、このK支社長が高浜町長の暗殺指令を発したとされる時期は、森山氏が原子力事業本部と抜き差しならぬ関係を深め、町長を超える力を築いた時期と重なる。高浜をめぐる闇は、想像以上に深いものがあるのではないか。】
関西電力の幹部社員である高浜支社長が、反原発の意思を表明した高浜町長を殺害するよう、指令を出したことが、上のリテラの記事に紹介されている。
こんな恐ろしいことを平気でできる企業なのだ。だから、脆性劣化で事故崩壊寸前の高浜一号機を再稼働させて、巨大事故を起こして、会社ぐるみ、地元民くるみの心中を図ったとしても、何の不思議もないのだ。
我々は、暴力団と結託した闇の世界の住人である、東電、関電によって生活と居住地を完全破壊され、放射能汚染から逃げるように世界中を彷徨い歩く民にさせられるのである。
福島汚染地の人々の運命は、我々全員の運命なのだ!

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