2021年、菅義偉首相が、「国民は国に頼らず、まず自助を優先させよ」という内容の発言を行った。これは菅義偉と一心同体ともいわれる竹中平蔵による新自由主義の思想を宣言するものだった。
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/80517

 この発言に次いで、竹中平蔵は、「日本国民は90歳まで働(け!)くようになる」と述べた。
 https://lite-ra.com/2019/10/post-5043.html

 竹中平蔵は「脱税王」として有名で、莫大な資産を脱税目的でケイマン諸島のタックスヘイブンに預けているとの噂が強い人物だが、彼が自民党政権の主役として登場した小泉政権では、それまで年収180万円以下は無税だったものを、年収162万円以下の基礎控除を55万円とし一律10%の課税を定めた。
 つまり、事実上無税枠を180万→100万円に引き下げる大増税を行った。
 http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5827943.html

 以来、安倍政権では、事実上、人頭税に等しい消費税5%→8%→10%に引き上げた。
 安倍晋三も菅義偉も、その経済思想は、竹中平蔵の新自由主義であり、それは、そっくり岸田文雄に引き継がれ、岸田は、「増税メガネ」と異名を取るほどの大増税路線を突っ走っている。
 だから、岸田の増税思想も、中身は竹中平蔵と考えてもよい。岸田は竹中のパシリなのだ。

 しかも、表だって増税だとわかりにくいような姑息な工作を行っている。事実上3000億円の貧困者に対する大増税となったインボイス制度も、増税という言葉を使わない事実上の人頭税的大増税で、退職者への退職金控除廃止も、「控除という名のお上からのお情けシステム」をやめるという形での大増税である。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/260987

 今回、岸田政権と厚労省・財務省の、底辺の生活者だけを狙い撃ちにした非人道的で悪質な金集めをする方針の下、生活保護世帯への子育て支援金を、そっくり回収して、びた一文、保護世帯に手渡さないという方針を示したことで、岸田政権と財務当局の極悪ぶりが浮き彫りにされて激しく批判されることになった。
 撤回したとはいえ、厚労省担当者の非人道性、鬼畜の所業が人々の目に晒された。

 「018サポート」を受けたら生活保護費をカットって…岸田政権の「こどもまんなか」は本気なのか? 東京新聞 2023年10月20日
  https://www.tokyo-np.co.jp/article/284763

 <取材ファイル>
 東京都が18歳以下の子ども1人に月5000円を支給し、子育てを支援する「018(ゼロイチハチ)サポート」。所得制限を設けず全ての子どもに支給されるにもかかわらず、当初、国の方針で生活保護(生保)世帯の子どもは事実上支援の外に置かれた。
 申請受け付け開始から1カ月以上が過ぎ、支援対象に切り替わったものの、生保利用者は不安の日々を強いられた。(中村真暁)

 ◆生活はギリギリ、制服はもらい物
 「もうこんなことはないようにしてほしい」
 新宿区で生保を利用するひとり親の女性(44)は方針変更を知り、ほっとしつつため息をついた。中学生の娘とアパート暮らし。夫による娘への虐待や家庭内暴力(DV)から逃れ、12年前に地元へ戻った。当時は心的外傷後ストレス障害(PTSD)があり働けず、生保利用を始めた。

 糖尿病の治療を続けながらコンビニで週5日働き、保護費は家賃を含め月4万円ほど。生活はギリギリで、娘の中学入学時には区から10万円の祝い金などが支給されたが足りず、制服はもらい物がほとんどだ。
 物価高もあり、スーパーで割引商品を物色し、バイト先でキャベツの外側の葉といった廃棄分をもらう。美容室へもほぼ行かず、娘の髪は自分で切っている。

 ◆「娘は残念そうだった。傷ついたと思う」
 018は「子ども一人一人の成長を支える」(都の担当者)と、全ての子どもを対象とうたう。女性は「好きな参考書を買ってあげられる」と期待していた。
 ところがケースワーカーに相談すると、給付金は世帯の収入と認定され、その分の保護費が減らされて実質的に生保世帯は1円も受け取れないと分かった。
 「娘は残念そうでした。他の人はもらえるのにと、傷ついたと思う。生保家庭の実態が理解されていないのかな」と振り返る。

 ◆「収入に算入しないで」都は伝えていたが
 生保世帯の収入とみなすかどうかは基本的に厚生労働省、つまり国が判断する。なぜ018は収入認定する方針だったのか。国や他の自治体による給付金には、収入認定しなかった実例があるにもかかわらずだ。

 生活保護の収入認定 生活保護は資産や能力などを活用しても生活に困窮する人に、必要な保護を行う制度。国が定める最低生活費に「収入」が満たない場合、差額を保護費として支給する。
 収入認定とは、最低生活費から差し引く収入を認定すること。児童手当も認定されるが、生活保護には子育て世帯向けの加算がある。入学や出産の祝い金、物価高騰を見舞う観点の給付金などは収入認定から除外する。東京都内の2021年度の生活保護世帯は23万世帯。うち18歳未満は1万8394人。

 都によると、認定除外を求める意向を、事業をつくる段階で厚労省に伝えていた。だが、厚労省は018を「生活費の支援」とみて収入と扱う方針を示した。都はこれを受け、利用者向けのウェブサイトやチラシにも、この旨を記載した。

 だが、いざ9月から申請受け付けが始まると、困窮者支援団体や都議会から疑問の声が大きくなり、都は9月半ばには厚労省に文書で要請。最後は10月11日、小池百合子都知事が武見敬三厚労相と面談し、一転方針変更が決まった。

 厚労省保護課の担当者は今回、給付金を収入認定しなくてよい要件となる「物価高騰対策」「子の自立にあてる性格」を都から改めて示され、「総合的に判断した」と説明する。
 しかし、018はもともとそうした目的が含まれていた。厚労省は生保の運用にとらわれすぎて、子どもを支援する理念を置き去りにしていたのではないか。

 ◆「貧困の連鎖を断ち切る必要があるのに、国は差別的だった」
 全国公的扶助研究会長で花園大の吉永純教授は「生保の子どもたちこそ貧困の連鎖を断ち切る必要があるのに、国の対応は差別的だった」と批判する。困窮する子育て家庭を支援する認定NPO法人「キッズドア」の渡辺由美子理事長も「どんな子も健やかに育つ社会に変えないと、少子化は進むばかりだ」と訴える。

 政府は今春、「こどもまんなか」の理念を掲げ、こども家庭庁を発足させたばかり。仏作って魂入れず、になってはいないか。018を巡る方針転換は、それを疑わせるに十分な出来事だった。

【関連記事】月額5000円「018サポート」受けても生活保護費は満額支給に 国は「収入に認定する」考えだった
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/283370

【関連記事】生活保護の減額処分を取り消し さいたま地裁 国敗訴8件目 政治判断で早期決着を
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/240945

【関連記事】「詐欺かと思った」…月5000円給付「018サポート」にくすぶる不満 開始1カ月で申請は3分の1
 https://www.tokyo-np.co.jp/article/282376
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当初、東京都による月5000円の給付金について、「収入」とみなし、生活保護世帯の支給金から減額する方針を定めたのは、厚労省大臣、武見敬三である。
 武見敬三は悪名高い日本医師会のドン、武見太郎の息子だが、この男は事実上、統一教会の幹部ではないかと思われるほど、統一教会との関係性が深い。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A6%E8%A6%8B%E6%95%AC%E4%B8%89

 また、福島での小児甲状腺ガン激発を受けて発足した健康管理に関与した福島医大教授にも就任し、「小児甲状腺ガン多発はフクイチ事故とは無関係、検査精度が上がっただけの、見つける必要のないガンだった」と決めつけた。
 さらに、世界でもっとも遅れている「緊急避妊薬」の処方を厳格化し、「医師の処方がなければ提供されない」という制度を維持している最高責任者である。

 つまり、性暴力被害を受けた女性について、医師の診断がなければ避妊薬を処方しないと定めているのだが、これは実は「妊娠中絶を拒絶する」統一教会の基本方針なのだ。
 性暴力被害を知られたくない女性の意思は完全に無視されたままだ。
 だから、生活保護世帯に支援金を渡さない方針も、統一教会の方針である可能性が高かった。
 これに対して、激しい批判が殺到し、武見敬三は結局、妥協せざるをえなかった。

「増税メガネ」岸田文雄の思想は、高額所得者を優遇し、底辺の国民への優遇策を廃止し、「取れるところから金を搾り取る」という新自由主義の思想である。
 菅義偉が発言した、「国民は政府に頼らず自助しろ」という政策をそのまま踏襲している。
 増税という言葉をできるだけ使わず、見えにくい形で大増税するのが岸田政権のやり方である。それがインボイスであり、退職金控除廃止であり、子育てという名の社会保険料増額である。

 岸田文雄は、「少子化対策」と称して新たに社会保険料を増額して年額6000円の増税をもくろんでいるのだが、その内容は、本当に少子化対策として実効性のあるものは皆無だ。安倍晋三を引き継いだ、中身空っぽの「やってる感」政策しか見えないのだ。
 https://www.sbbit.jp/article/fj/115680

 そもそも、少子化の本当の理由は、若者たちに子育てする経済的余裕がないからだとはっきりしている。
 http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/6040069.html

 私の若い頃、今から半世紀前には、現在と同じ金額であっても、その価値は数倍以上あった。底辺の生活者だった私でさえ、ライトエースという車を新車で購入し、全国を走り回って日本百名山を踏破する余裕があった。
 現在は、スズキアルトに乗るのが精一杯だが。

 今の若者たちは、同じ給与額であっても価値が低下していて、公共交通の確保された都内の青年たちは、負荷を嫌って車を私有する者は少ないという。
 だが田舎では車がなければ生きてゆけない。そんな切羽詰まった生活必要経費にさえ大増税が押し寄せ、車を私有することが非常に苦しくなっている。

 だが、こんな愚劣な自民党政権を支持する人々がいるのだ。
 その主役は、団塊世代の高齢者たちだ。彼らは生活基盤である年金さえ支払ってもらえれば、後は野となれ山となれで、なるべく新しい面倒くさいものを避けられればいいというわけだ。
 だが、さすがに問題の本質を見抜く能力のある若者ほど、岸田政権の国民の若者軽視=人権無視政策の愚かさに気づき始めた。
 
岸田内閣「若者の支持率」ついに10%! 安倍、菅内閣と真逆…大醜聞ないのにダダ下がりのナゼ 10/19
 https://news.yahoo.co.jp/articles/bc76264712af97d474f6f1950e71562a895557e1

 未来の主役である30歳以下の岸田政権支持率が、実に10%を割ろうとしているのだ。
 若者たちほど、岸田文雄の無能ぶりが鮮明に見えている。
 ほとんどの政権支持率が30%を割った今、次の選挙で自民党大敗の結果が明らかになっている。
 だが、岸田は、自分が無能であることを理解できないほど本当に無能な人物なので、今、自分が置かれている状況が理解できず、これまでの小手先「やってる感」政策を変えるつもりはないようだ。

 それはマイナ保険証への姿勢にはっきりと見えている。
  https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/330813

 無能コンビ、河野太郎と岸田文雄は、若者たちから完全に見放され、自分の愚かささえ理解できなまま底なしの泥沼に沈んでゆくのだろう。
 これほどの底なし馬鹿政権だと、次に登場する政権が、どんなにアホでも立派に見えてしまうことの方が心配になる。

 それにしても、これから登場する新政権は、とてつもない恐ろしい現実に対応させられることになるだろう。
 話は変わるのだが、私はガザの病院爆破が、ハマス戦闘員の失敗によって起きたとする説明について、強烈な違和感を抱いた。
証拠として提出された無線盗聴を聞いたのだが、あまりにも鮮明すぎて、こんなにわかりやすい説明がありうるのだろか? と思った。

 超緊迫した戦場の現場で、こんなにノイズのない、わかりやすい説明が可能だろか? と思うと、この録音を行ったのも、病院にミサイルを撃ち込んだのも、ハマスの戦闘員だとはいうが、それはハマスに入り込んだモサドの工作員なのだろうと思うしかなかった。
 イスラエル=モサドなら、この程度の偽旗工作は朝飯前だろう。

 ハマスによる最初の越境攻撃も、イスラエル側の防衛の手が抜かれていたことが、あまりにも絵に描いたような偽旗工作で、病院爆破と同じで、よくも、これほどわかりやすい偽旗作戦を行うものだと関心してしまう。

 これを見ていて、私は911テロで、WTCビルが崩壊したとき、周囲の6つのビルまで一斉に自家崩壊したビデオを見て、これが計画的爆破でなければ何なのだと思った。
 私も、少しだけ建築に携わった経験があり、計画的な基礎爆破以外で、外部攻撃によって、これほど見事な連鎖崩壊が起きるはずがないことは直感的に理解できた。
 おまけに崩壊は自由落下スピードであり、理論的にありえないことだった。

 モサドは世界最大最強の陰謀スパイ組織だが、その偽旗ぶりが、かなりわかりやすいのだ。
 それが偽旗であることさえ理解できない大多数のメディアにも驚かされるのだが、少しでも物理学の基本法則を理解していれば、偶然起こったことと、意図的に起こされたことの区別ができるはずだ。それすら理解できない報道とは何なのかと驚愕させられた。

 今回のハマス侵攻も同じだ。あの世界最強のパーフェクトなスパイ軍隊が、ハマスの大規模侵入を何一つ抵抗もないまま許したなどは、911WTCの崩壊と同じなのだ。
 これを理解できない人の知能を疑うしかない。

 私の感じていることは、第三次世界大戦が起きる前には、こういう事件が起きるだろうという必然性だ。
 もう世界は取り返しのつかない局面に向かって突っ走っていて、誰一人止めることはできない。
 我々は核戦争後を見据えて、新しい社会のビジョンを構築するしかないのだ。
 そのとき、私は確実にこの世にいないのだが……。