たった今、184461684759 という知らない番号から着信があった。ネットで調べてみたら184は中国人の詐欺グループが使っているようだ。
 最近、私のSMSメールの半数が(宅配便を装う)詐欺番号からなので、知らない番号は、調べてから応答するようにしている。
 「オレオレ詐欺」の始まる前まで、詐欺犯罪など、ほとんど無縁の生活だったが、今は外部からのアプローチに、最初に詐欺を警戒しなければならなくなった。

 毎日ニュースを見ていると、「日本の治安が悪化している。昔はこんなではなかった」と感じる人が多いだろう。
 表向きの数字だが、統計上の犯罪数は減っているという。しかし、実感では明らかに増えている。それは犯罪として処理されない犯罪が増えているからだとの指摘がある。

 犯罪は減っているのに“体感治安”は悪化? メディア・ネットで増幅? 原因と対策は 「日本は“不審者に注意”と人に目を向けるがそうではない」10/22(日)
 https://news.yahoo.co.jp/articles/a17b4b26e5253a7319d079848d4512f8b4621e48

 今年は闇バイトで実行犯が集められたとみられる強盗や特殊詐欺事件が大きく報じられ、岸田総理の演説会場では爆発事件が起きた。長野では猟銃などで警官ら4人が殺害されるなど大きな事件が続発している。しかし、警察庁の統計によると、刑法犯の認知件数は2002年以降、減少傾向にある。
 https://www.youtube.com/watch?v=Wp9umYBK3jo&ab_channel=%E6%97%A5%E3%83%86%E3%83%ACNEWS

 では、なぜ治安の悪化を感じるのか? 数字に表れない主観的な治安を“体感治安”と言う。去年の警察庁『犯罪情勢』によると、「10年前と比べて治安が悪くなった」と答えた人は約67%。警察もこの漠然とした体感治安の悪化を懸念している。その原因と対策を『ABEMA Prime』で議論した。

■インターネットで“体感治安”悪化?  
 犯罪学が専門で警察の政策にも詳しい立正大学教授の小宮信夫氏は「大前提として、認知件数は犯罪件数ではない。あくまでも警察が把握できた件数、つまり被害届が出た数だ。実態に近い『犯罪被害実態(暗数)調査』を法務省が5年に1回程度やっているが、警察統計ほどは減っていない。犯罪の総数は認知件数の6倍起きているとされる」と話す。

 また、犯罪の多くは窃盗犯だと指摘。「一番多かったときは、“ピッキング団”と言われるような、各マンションが集団で被害に遭っていた。これは鍵の進歩もありガクッと減った。あとは自転車窃盗だが、あまり乗らなくなったことで減った。そもそも犯罪の半分ぐらいは少年が行っているが、少年人口が減っているので当然犯罪件数も減ってくる」。

 刑法犯の認知件数の推移
 体感治安が悪化した状況については、「インターネットの影響が大きいだろう。フィルターバブルやエコーチェンバーと言われているように、1つ事件が起きるとそれが増幅されて、さも多数起きているような感覚に陥ってしまう。

 これはマクロ的な要因だ。ミクロ的な要因はもっと身近な、特に子どもの犯罪被害で、性被害は非常に多い。法務省の調査によると、16歳以上の性被害は、警察が把握している件数の7倍起きている。16歳以上でそれだから、小学生や未就学児であれば多分20〜30倍。そういう空気から、“なんとなく怖いよね”で体感治安が悪化している」との見方を示した。

 フリーアナウンサーの柴田阿弥は「人々のリテラシーが上がってきたことで、これまでは見過ごされてたことに対する意識は高くなっている。暗数も減ってるんじゃないのか」と疑問を投げかけた。

 これに対し小宮氏は「小学生や未就学児は、そもそも自分が犯罪・性犯罪の被害に遭っているというのはなかなか意識できない。そして、親にも言わない。当然警察も知らないし、暗数調査をやってない」と応じた。

■「海外は人ではなく場所に目を向ける」
 作家・ジャーナリストの佐々木俊尚氏は「“世の中悪くなってるから事件が起きてるんだ。犯罪が多発してるんだ”という論調はこの2、30年メディアで言い続けられている。それが人に与えている影響はすごく大きい。さらに、チャンバーの中で“世の中悪くなってる”とみんなが言い出しているところの、マスコミとSNSの増幅効果は結構あるんじゃないか」と指摘する。

 柴田は「良いニュースはどうしても大きく報道されない。それが悪いわけではなくて、事件が社会問題になったり、こういう詐欺の手口があるんだと知らせることができる。ただ、大半が良くないニュースだから、世界が悪い方向に行っているように感じてしまう。
 すごく気持ちが揺れ動いたときに“世の中良いも悪いも決められない”“グレーなんだ”と。“自分は他人は”“男は女は”“日本人は何々人は”だと主語が大きすぎるので、犯罪白書や経済白書をきちんと見たりして、見極められる能力をつけないと現代を生きていくのは厳しいのではないか」と述べた。

 治安改善に必要なことは?

 小宮氏は「“犯罪が増えている”“事件がいっぱいある”まではいいと思う。その先間違った方向へとメディアが誘導してしまっているのは問題だ。海外では、犯罪機会論をちゃんとやっていて、犯罪が起きやすいのはエリアや地区の話ではなく、入りやすく見えにくい場所だということが分かっている。
 そこをきちんと分析して、改善しようと世界中でやっているが、日本だけやっていない」と主張。

 体感治安と地域の防犯意識の関係
 体感治安が良くなると治安も良くなるのか。小宮氏は「反対のベクトルがあり得てしまうのが問題だ。つまり、体感治安が悪いときに、今日本がやっているように、あの人危ないんじゃないの?とか、不審者に注意しましょう、不審者を見たら110番、と“人”に目がいってしまうと、差別や偏見、いろんなトラブル・対立を生んでしまって、逆に治安を悪化させる。海外は絶対人に目を向けない。

 入りやすい場所を入りにくくしよう、見えにくい場所を見えやすいようにしよう、そっちの方向に持っていけば治安は改善する。その分岐点が一番難しい」と述べた。(『ABEMA Prime』より)

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 引用以上

私から見れば、上の解説は、本質的な部分がまるで見えていなくて、小手先の解決法ばかり指摘しているので、ひどくピントが外れているように見える。
 犯罪の質量を定める基準ははっきりしている。「みんなが満足のゆく生活をできているか?」だ。
  満足できない生活水準だから、不足する分を非合法活動に頼ったり、また精神的な圧迫や焦りからDVや暴発、発散が起きることが明らかだ。

 私の若い頃、半世紀前の生活水準は、いまの若者より、はるかに良かった。
 私のような明らかな社会的落ちこぼれでさえ、1970年代にトラック運転手として月収40万円以上あり、給与で新車を購入し、日本中を旅することができた。
 いわゆる性欲充足の風俗も、月に数回行く余裕があった。
 まあ、真面目に働けば、誰でもそれなりの生活を楽しめる時代だったから、犯罪に走る必要のない社会だったのだ。

 だが、1990年前後のバブル崩壊以降は、あらゆる生活物資が値上がりしているのに、給与は上がらず、生活が苦しくなった。
 以来、30年以上、ずっと生活が苦しい傾向が続いている。
 欲望を煽るCMやメディアの刺激にあふれているのに、それを実現する懐があまりにも寂しいのだ。

 テレビを見ると、一個1000円もするおいしそうなスイーツをタレントが食べて食欲をそそるが、誰が1000円のスイーツを買えるだろう? ピヨリンだって買うのは裕福な高齢者ばかりで、若者は買えないのだ。
 だから、ネットの闇情報から詐欺や強盗に手を染めて、短絡的に欲求を満たそうとする若者が出てきても当然のことだ。
 
誰が、こんな日本にしたのだ!
 私は、一人の人物が真っ先に脳裏に浮かぶ。竹中平蔵だ。
 竹中平蔵が、小渕や小泉とともに経済相として日本政治に登場し、正規採用労働者を廃止して、日本の労働者の半数近くを、年収や待遇で大きく劣る臨時採用・派遣労働者に貶めたのである。
 若者たちがピヨリンに手を出せない、最大の理由が竹中平蔵による政策である。

 https://nikkan-spa.jp/1827561

 http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/5827943.html

 竹中平蔵が若者たちをルンペンプロレタリアートに貶めて、可処分所得を圧倒的に減らし、若者たちから消費を楽しむ生活を奪ったのだ。
 以来、若者たちは車を買うことさえできなくなった。
 代わりに、闇バイトで一儲けを狙う若者を増やした。だから、日本の治安が悪化した最大の犯人は、竹中平蔵であるといえる。

 竹中平蔵の正体は、最近のニュースでも自ら暴露している。
 http://hirukawamura.livedoor.blog/archives/6087333.html

 この中に、「下層大衆への施しは必要」という下りがあるが、これが竹中平蔵という人物の正体を余すところなく現している。

 若者たちを窮乏化させ、上から「施し」を与えることで、「為政者様(自民党様)、おありがとうごぜーますだ」という乞食根性の国民を大量生産しようというわけだ。
 私は、竹中のこのニュースを見て、この男を日本社会から人食い熊のように駆除しないかぎり、人々の幸福は訪れないと確信した。

 岸田文雄は竹中の子飼いだから、政策に一貫しているのは「国民に上から目線で施し、お情けを与えるから感謝しろ」という姿勢だ。
 大増税で国民を貧乏に陥れて、貧しくなった国民に「給付」という施しを与えることで権力に感謝しろというわけだ。
 こんな国民を奴隷としか思わないようなクズ政党を支持している連中は、正真正銘のアホなのか? ここまで人を馬鹿にされて、まだ自民党を支持したいのか!

 もうこうなれば暴力革命しかないだろう。
 実際には、竹中や岸田個人の責任というより、社会全体が、利他主義の人情社会を捨てて、利己主義の金儲けだけを求める風潮に支配されたことが治安悪化の本質である。

 私の子供時代、日本社会は利他主義の風土だった。
 日本国は、国として国威発揚や領土拡大という独裁的妄想ばかりで、国民を大切にするという発想が存在しなかった。
 国家はクズ同然の妄想集団だったが、代わりに、地域社会共同体、親族共同体が大きく発達し、本当の意味で助け合い社会だった。

 道ばたに倒れた人がいれば、放置する人などいなかった。みんなで寄ってたかって助けたが、それで利益を得ようなどと考える人もいなかった。
 ホンモノの善意が息づいた社会だったのだ。
 こうした互助=助け合い社会の風潮は、日本国民が戦争によって極限まで追い詰められた1945年の敗戦から1965年あたりまでだった。
 今、「日本人が親切」と世界で評価されているのは、当時の遺産ではないかと私は思う。

 当時、子供が路上で怪我でもしようものなら、近所の人々が駆けつけて、みんなで心配して手当をしてくれた。
 泥棒もいたのだが、道ばたに倒れている浮浪者に、そっと、おにぎりを手渡すことなど珍しくもなかった。国は貧しかったが、愛にあふれた社会だったのだ。
 今の若い人には想像もつかないかもしれない。

 私が千葉の友人の家の近くで、2009年頃の「派遣切り」で仕事も寮も追い出された若者が、雑木林にいるのを見つけて、懐にあった、ありったけの金と衣類などをカンパしたのだが、このとき、友人は「ホームレスは助けてはダメだ」と言った。
 私はがっくりときたのだが、竹中平蔵によって正社員の地位を奪われた若者たちが、リーマンショック後の人間疎外の時代、ひどい目に遭った彼らに冷たくあたることが、本当の意味で治安を悪化させる要因になったと考えている。

 あのとき、冷たい扱いに絶望した身分の保障されない若者たちは、闇仕事の犯罪に走る以外生き延びる術を持たなかったのではないかと思う。
 だから、その後の日本社会は、詐欺の時代に入ったのだが、その詐欺犯罪者を作り出した大本が竹中平蔵と自民党、すなわち新自由主義者だったと私は確信している。

 地域社会(集落)共同体というのは、西日本の弥生人社会で顕著だった。村八分というのは冠・婚・建築・病気・水害・旅行・出産・年忌の集落交際のなかで、火事と葬式以外のつきあいを断つという制裁なのだが、逆に言えば、ほぼ生活のすべてが、集落の互助によって成立していたことを意味している。

 西日本の、とりわけ「夜這い習慣」が残った瀬戸内沿いなどの集落では、多くの家庭で本当の父親がはっきりしなかった。だが、集落全体が一つの家族であり、「みんなは一人のために、一人はみんなのために」という利他主義の考え方が浸透していたので、本当の父親が誰なのか気にするような人はいなかった。
 実は、父親が不明だと、氏族は必ず母系氏族になるので、夜這い集落は母が圧倒的な力を持っている集落である。

 こんな社会では、全員が利他主義のなかで人生を送るのだ。他人の不幸は自分の不幸であり、他人の幸福は自分の幸福である。
 こうした社会では、犯罪が極端に少なくなり、治安も良かった。

 だが、岡山には部落差別があった。夜這いに来た若者に対し、娘が「身分の差」を理由に拒絶したのだ。
 若者は凄まじいショックを受けて暴発することになった。それは、とてつもないものだった。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B4%A5%E5%B1%B1%E4%B8%89%E5%8D%81%E4%BA%BA%E6%AE%BA%E3%81%97

 誰だって人を愛したい。だが、制度によって、それが拒絶されたとき、自分の心を表現するものは犯罪しか残らなくなってしまう。
 本当の治安というものは、人が人を差別しない利他主義のなかにしか生まれない。
 利己主義社会の行き着く先は地獄なのだ。竹中平蔵は地獄への案内人である。