英国で、政権交代が確実になった。労働党が14年ぶりに政権を得た。アメリカでは、ほぼバイデンの凋落が確定し、トランプが大統領に復権するのか、それとも、新たな民主党プランB候補が登場するのかが、焦点になっている。

　民主党で人気があるのはオバマ妻のミシェルだが、本人は出馬を固辞している。
　しかし、米国民は、国民生活を肌身で理解している大統領の登場を熱望しているのだ。したがって、大金持ちのカマラではなく、中流ミシェルの出馬の可能性は小さくない。私には、嘘つきユダヤの金持ちトランプが再登場するとは思えない。

　（トランプが反グローバリズムの救世主であるかのように勘違いさせられている人がいるが、それは、彼がユダヤ教に改宗し、イスラエルやガザ大虐殺を支持することで、イスラエルから絶賛されて、ゴラン高原もトランプ高原と言い換えられている現実を知らないからだ。第一回シオニスト会議で、イスラエル建国が決議されてる。シオニストとグローバリストが同じであることを知らない人たちが、トランプを反グローバリストと思い込まされているのだ）

　プランB本命である副大統領のカマラ・ハリスは、共和党のプランB候補であるバラモン階級出身のインド人、ラマスワミと同じく、バラモン特権階級であり、ひどく大衆の人気がない。
　今回、英国総選挙で歴史的に敗退した、保守党党首リシ・スナクも、両親がバラモン出身のインド人特権階級の超大金持ちであり、本人もゴールドマンサックス出身として、ユダヤ金融資本の言いなり走狗であった。

　英国庶民が、電気代高騰やEV化などの誤った政策によって生活苦に喘いでいる現実を、まったく肌身で理解できない政治家と認識されていた。
　これは、日本の岸田文雄政権も同じであって、庶民の生活実感をまるで理解できないまま、口先だけのごまかしで増税を繰り返す姿勢に、日本の庶民は静かな怒りに満ちている。英米の政権転換が、そのまま日本にも反映されることは確実であろう。

　一言でいえば、英国政治転換は、大金持ち、特権階級が政治を支配する時代の終わりを告げている。日本でも、まるで同じで、大金持ちと巨大企業だけを擁護し続けてきた自民党政治が、本当に崩壊することを意味している。庶民の生活を食い荒らす大金持ちたちに対する不信感は、頂点に達しつつあるのではないだろか？

【イギリス総選挙2024】 労働党が単独過半数、14年ぶり政権交代　保守党は現職閣僚や元首相ら落選　7月5日
　https://www.bbc.com/japanese/articles/cn4vq965q1eo

　イギリスで4日にあった下院（定数650）の総選挙は開票が進められ、5日午前（日本時間同午後）の時点で、野党・労働党が大幅に議席を増やして単独過半数を獲得し、14年ぶりに政権を奪還した。
　キア・スターマー党首はこの結果を受けて5日午後、バッキンガム宮殿を訪問。国王から組閣を要請され、正式に新首相となった。惨敗した保守党は、現職閣僚や元首相ら有力議員の落選が相次いだ。

　宮殿から首相官邸のあるダウニング街に入ったスターマー新首相は、初めて首相官邸前で国民に向けて演説。新政権は「皆さんが労働党に投票したかどうかにかかわらず、むしろ特にそうしなかった皆さんに、直接申し上げます。私の政権は、あなたのために働きます」と約束した。

　選挙中から繰り返していたように、「国が第一で党は二の次」と強調した新首相は、「何百万人もの人の生活が不安へ悪化しているのに」あまりにずっと無視されてきたと主張。自分の政権はたとえテレビカメラが回っていない時でも、苦しむ国民のために働き続けると言明した。

　その一方で新首相は、「国を変えるのは、スイッチを入れるのとはわけが違う」とし、変化の実現には「しばらくかかる」ものの、そのための作業はすぐに始まると約束した。

　新首相は、自分の政府は「落ち着いた、忍耐強い再建」に注力していくと述べ、「敬意をこめて謙虚な気持ちで私は、国の再建というミッションのため、奉仕するこの政府に、皆さんが参加するよう呼びかけます」と述べ、「私たちの仕事は急務で、今日からそれを始めます」と表明した。

　スターマー氏はこれに先立ち5日朝、支持者らを前に勝利宣言し、「私たちはやった」、「労働党は変わった。国のために奉仕する準備ができている。イギリスを働く人たちのために仕える国に戻す」と語った。

　開票は5日午後1時半（日本時間同午後9時半）までにほとんど終了し、当選が決まっていないのは2議席を残すだけとなっている。労働党は412議席（211増）を獲得。保守党は121議席（250減）に落ち込んでいる。

　そのほか、自由民主党は71議席（63増）、スコットランド国民党（SNP）は9議席（38減）、シンフェイン党は7議席（増減なし）、民主統一党（DUP）は5議席（3減）、新党のリフォームUKは4議席、緑の党は4議席（3増）、ウェールズ党（プライド・カムリ）は4議席（2増）などとなっている。

　中道左派・労働党は2019年の前回総選挙で戦後最悪の大敗を喫しているため、今回は目覚ましい逆転となった。労働党の首相は2010年に退任したゴードン・ブラウン氏以来。
　今回の投票率は60％で、1885年以来の総選挙で2番目に低かった。今回より低かったのは、59％の2001年総選挙のみ。

　保守党は特に、2016年の国民投票で大勢がブレグジット（イギリスの欧州連合離脱）を指示した選挙区で得票率を減らした。有権者の60％以上が欧州連合（EU）離脱を指示した選挙区では、得票率を前回総選挙から27ポイント下げている。

　イングランドとウェールズで、有権者の多くが住宅ローンを抱えている選挙区では、保守党の得票率は24ポイント減で32％になった。これに対して労働党は、5ポイント増で28％になった。

　他方、イスラム教徒の住民が多い選挙区では、労働党の得票率が約23ポイント減の39％になり、保守党は得票率12ポイント減の約13％だった。ガザ地区での戦争に対する政策をめぐり、保守党政権や労働党の姿勢を批判する無所属候補が出馬したいくつかの選挙区では、労働党が議席を落とす事態となった。

　保守党の大敗は、自由民主党の復活と、右派のナイジェル・ファラージ氏率いるリフォームUKの議席獲得などが影響したとみられている。
　この結果を受けてスーナク氏は5日午前11時前、首相官邸の前で国民と保守党に謝罪した。国民に、「イギリスの政府は変わらなくてはならないと、皆さんは明確に意思表示しました。そして、判断として意味があるのは、皆さんによるものだけです」、「皆さんの怒りと落胆を聞きました。私はこの敗北の責任をとります」と述べた。

　そのうえで、スターマー氏が次の首相になると述べ、スターマー氏は「公共心のあるまっとうな人で、尊敬している」と話した。

保守党党首としては、後任を決める手はずが整うまで、自分は党首の立場にとどまると明らかにした。
　スーナク氏はさらに、自分の祖父母たちがイギリスに移民してから2世代目の自分が初のアジア系首相になったことに触れ、「この国で実に目覚ましいのは、実に淡々としているところだ」と話した。

　労働党のスターマー党首は開票が始まって間もない時点で、「この選挙で労働党のために選挙運動をしてくれたみなさん、私たちに投票してくれたみなさん、そして変革した労働党に信頼を寄せてくれたみなさん、ありがとうございます」とXに投稿した。

　自らの当選が発表された後の演説では、「今夜、この選挙区と国内各地で人々が声を上げた。パフォーマンスの政治を終わらせ、公共サービスとしての政治を取り戻すため、変革の準備ができていると」と述べた。

保守党を率いるスーナク首相もXに、「何百人もの保守党候補、何千人ものボランティア、何百万人もの有権者のみなさんへ。懸命に働いてくれてありがとうございます。応援してくれてありがとうございます。投票してくれてありがとうございます」と写真と共に投稿した。
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　以下省略

　スナクの敗因ははっきりしている。彼は、特権階級の超大金持ちボンボンであり、庶民の生活や苦しみをまったく理解できない人物として、すでに選挙の敗北は、選挙前に確定的だった。
　https://www.cnn.co.jp/world/35219451.html

｢金持ちすぎる｣英スナク首相に庶民が示す懸念　裕福な政治家に慣れている英民でさえ…The New York Times　2022/10/27
https://toyokeizai.net/articles/-/628666

　英国は歴史的な階級社会であり、超格差社会である。国は差別と反感に満ちている。
　保守党と労働党の二大政党制だが、これも庶民の不満のガス抜きシステムとして機能してきただけだった。かつて、階級差別を打ち破る本当の政治革命が起きたことなどなく、国中にやり場のない鬱憤が噴き出していた。

　英国が世界最大の帝国主義国家だった時代、国内の激しい差別への憤懣エネルギーを、他国への侵略、強奪に転化させていたという他はない。
　それができなくなって、英国内には閉塞感だけが残り、衰退していった。
　英国で本当の革命が起きるときは、国王や貴族階級が皆殺しにされて、全財産（土地）を没収されることしかありえない。

　アメリカや日本は、このガス抜き目的の二大政党制を、そのまま取り入れ、革新を標榜する米民主党や、日本の社会党→民主党→立憲も、革新の皮をかむった狸による政権安定システムと認識している人が少なくない。

　実は、今回、保守党から労働党に政権が移ったからといって、労働党が本当に庶民の味方として機能するかは分からない。
　スターマー新首相は、昨日、6つの新政策を公表した。
　
�　〃从儖堕蠕�を実現するため、公金支出について厳しいルールを維持
　公共のクリーン・エネルギー企業「グレート・ブリティッシュ・エナジー」を設立
　�◆仝�的医療を提供する国民健康サービス（NHS）の診察について、長期にわたる順番待ちが深刻な問題となっているため、イングランドで毎週4万件の予約診療を増やす。この資金源にするため、納税回避や非定住者の税優遇を取り締まる
　��　小型ボートを使った違法移民の密航を手配する犯罪組織を取り締まるため、国境警備の中心となる機関を新設
　�ぁ“深匆馘�行動を減らすため住宅地のパトロールに当たる警察官を増やし、違反者への罰則を強化する
　�ァゞ技佞鮨靴燭�6500人増員。私立学校への税優遇廃止を資金源とする
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　残念ながら、このビジョンを見る限り、やはり政権交代が目先を変えるガス抜きにすぎないことが分かる。本質的な部分が何もないのだ。まるで岸田文雄の少子化対策のように、何の結果ももたらさない小手先の無意味な改良の羅列にすぎない。
　特権階級による支配、格差の剥奪など、英国から差別をなくすビジョンは皆無だ。

　とりわけ、「反社会行動」の名の下に庶民の不満を国家権力で弾圧する、英国らしい強権発想が一歩も改善されていない。
　これでは、新政権になっても、英国庶民の苦悩は、何一つ改善しないだろう。
　それに、電気代、ガス代抑制も示されていない。これでは、見せかけのガス抜き政策にさえなっていない。結局、保守党と大差のない政権になってしまうだろう。

　これから日本で総選挙が行われ、自民党が撤退し、立憲や維新などの野合政権が登場するとしても、おそらく英国労働党と同じ結果になるだろう。
　庶民は、今の苛酷な生活苦から逃れて、普通の生活を回復し、子供を産んで育てられる生活環境を求めている。
　だが、自民党政権は大企業に、消費税を原資とした600兆円の内部留保を許容し、庶民の需要を増やす政策を拒絶し、若者たちは自家用車さえ買えなくなってしまった。

　竹中平蔵の新自由主義思想によって、とんでもない格差社会が成立し、まるで韓国財閥のような特権階級が登場しつつある。
　東京には、庶民の手の届かない超高級車が走り回っている。東京都心部は、中国から逃げ出した共産党員の富裕層に占拠されそうな有様だ。そして、学歴詐称の小池百合子は、東京庶民のささやかな誇り、心の故郷だった150年の大きな森を片っ端から伐採を始め、伊藤忠や三井不動産のマンションに、ひどい安値で売り飛ばしている。
　この悪質な汚職は、背後に森義郎らがいるといわれる。

　庶民は、岸田政権や小池百合子都政に、ふつふつと怒りを煮えたぎらせているのだ。
　だが、連坊が知事になったとしても、彼女は消費増税推進、原発推進の自民党と何一つ変わらない姿勢で、庶民の生活に寄り添えるような人間性ではない。
　本人は、自分に人気があると勘違いしているようだが、都知事の器ではない。
　石丸はもっとひどい。この男の選挙運動を行っているのは統一教会なのだ。
　https://lite-ra.com/2024/07/post-6338.html

　英国でも、日本でも、そしてアメリカでも、政権交代が起きる可能性は非常に高いが、庶民が生活苦から救われる可能性は非常に低い。
　それを主導してくれそうな人材が、どこにも見当たらないのである。

　自民党は、岸田が続投するなら100％敗退すると予測されているが、一方で上川陽子が登場すれば、政権維持ができると考えられている。
　上川は17名の死刑執行命令を下した冷血だが、日本版サッチャーともいわれ、中国の侵略行為に対しては、毅然と対峙すると表明し、実際武力行使にも進むだろう。

　だが、中国共産党は、在中日本人10万人を人質として確保しているのだ。もう日中戦争が目前に迫っているのに、トヨタやナショナルはじめ、邦人は逃げだそうとしていなくて、易々と「スパイに仕立てられ」法輪功のように、施設に監禁されることになるだろう。
　このことが足枷になって、日本はまともに戦うことができない。だから、尖閣戦争は長い長い戦いになり、たくさんの若者の命を吸い上げるのだ。

　尖閣諸島は、ユダヤ軍産企業と中国による新兵器の実験場になるだろう。これで、ウクライナに次いで、兵器の消耗更新の場が登場することになる。
　上川陽子は毅然とした姿勢で、日本国民の圧倒的な支持を受けるにちがいない。彼女は、自衛隊員に数万人の戦死者が出るとしても、人間感情としての興味はないだろう。
　だから17名の死刑執行を命令できた。

　私の、これからの社会に対する基本哲学は、竹中平蔵らがもたらした新自由主義＝市場原理社会に対して、「人情原理社会」の復活を提言しておく。
　人と人が金の有無で敵対する社会ではなく、助け合い、利他主義によって人情を大切にして、つつましく生き抜いてゆく社会を求める。

　市場原理主義は、人間を「金の亡者」に変えるだけで、人として何一つ魅力のない「拝金ゾンビ人間」を大量生産するだけだ。
　過疎の田舎で、汗をかきながら若者たちが集団で農作業する空間を拡大してゆけば、自然に人情原理社会が成立するだろうと考えている。
　昔は、日本中の田舎が「人情原理主義社会」だったのだ。みんなで助け合って暮らしてきた。それが本当の日本だ。