安楽死が国を救う? 簡単なことだ。年金を支払わずにすむからだ。
ベルギーとオランダ、スイス、カナダに続いて、イギリスで「安楽死法」が成立した。(フランスも追従している)
英下院、「安楽死」容認法案を可決 イングランドとウェールズ対象 6/20(金)
https://news.yahoo.co.jp/articles/78b717740d50efa9dd00a701586a3c296188fcd4
英下院は20日、終末期患者の「安楽死」を認める法案の最終採決を実施し、賛成多数で可決した。賛成314票、反対291票だった。今後、上院での審議で内容が修正される可能性もあるが、スイスやオランダ、カナダなどに続く安楽死の合法化に近づいた。
英メディアによると、合法化された場合に安楽死が認められるのは、イングランドとウェールズに居住し、余命6カ月未満と診断された成人(18歳以上)の患者。
医師2人の同意のほか、弁護士、精神科医、ソーシャルワーカーで構成する専門家パネルの承認が必要となる。命を絶つ方法は、医師が用意した薬物を患者自身が摂取するとしている。
法案は2024年11月の第1回採決で可決されて以降、下院での審議でさまざまな修正が加えられた。医師や薬剤師らが安楽死への関与を拒否できると明記されたほか、医療従事者が18歳未満の患者に対し、安楽死の話題を持ち出すことを禁じる条項も設けられた。
与党・労働党のレッドビーター下院議員が法案を提出し、党議拘束のない自由投票で採決された。
24年の第1回採決では賛成330票、反対275票だった。最終採決は賛否の差が縮まり、僅差となった。スターマー首相(労働党)やスナク前首相(保守党)は賛成した一方、保守党のベーデノック党首は反対票を投じた。3氏の投票行動は第1回と同じだった。
英議会では過去にも同様の法案が何度か審議されたが、否決されてきた。24年7月の総選挙で、安楽死を認める議員が比較的多い労働党が14年ぶりに与党に返り咲いたことが、可決に至った一因とみられる。
5月の英調査会社ユーガブの世論調査では、安楽死の合法化支持が75%で、不支持の14%を大きく上回った。
英国内ではスコットランドでも安楽死合法化の法案が議会で審議されている。北アイルランドでは議論は進んでいない。
欧米では、米国の一部の州、オランダ、ベルギー、スイス、カナダなどで医師の薬物投与などによる安楽死が合法化されている
。キリスト教徒の中で特に自殺をタブー視するカトリック信者が多いスペインでも、21年に法制化された。フランス下院も今年5月に安楽死を認める法案を可決し、上院で今後審議される。
一方、日本では刑事罰の対象で、自殺ほう助罪や嘱託殺人罪などに問われる可能性がある。【ロンドン福永方人】
【関連記事】
フランス下院、終末期患者への「死の援助」法案を可決
https://mainichi.jp/articles/20250528/k00/00m/030/030000c?inb=ys
「安楽死を合法化」主張は短絡的 立命大教授
https://mainichi.jp/articles/20201023/k00/00m/040/120000c?inb=ys
まだまだ知られていない緩和ケアの一つ「鎮静」 安楽死の前にできること
https://mainichi.jp/premier/health/articles/20241115/med/00m/100/009000c?inb=ys
「認知症になったら安楽死に」をどう考えるか
https://mainichi.jp/premier/health/articles/20230630/med/00m/100/022000c?inb=ys
ALS安楽死、SNSでも議論 「優生思想」「やまゆり園と同根」
https://mainichi.jp/articles/20200724/k00/00m/040/005000c?inb=ys
*********************************************************************
引用以上
これで、日本でも、安楽死問題がリアルに浮上してくることが避けられない。
財務省の「緊縮財政主義」から、安楽死が普及すれば、年金財源と健保財源が安泰になると考えているにちがいないからだ。
東大法学部出身者ばかりの財務省官僚の思想は、竹中平蔵がもたらした「新自由主義」に完全に洗脳されきっていて、民衆の税務、社会納付を極限まで拡大することで、民衆を徹底的に窮乏させ、大金持ち、特権階級を徹底的に優遇することで、極限の格差社会を作り出す。
民衆に上から「一時金のような施しを与える」ことはあっても、民衆生活を構造的に豊かにし、安定させることは絶対にさせない。
つまり、日本国民の収入を奪い、生活需要を矮小化、低下させることで、巨大な格差社会=差別社会を作り出すことが財務省官僚の戦略である。
自分たち(東大法学部出身官僚)は、特権階級として国家に君臨する仕組みである。
国民を貧しくすればするほど、人々は安楽死を望むようになる。まさに一石三鳥四鳥であるから、安楽死推進に向かう強力な必然性がある。
ところが、日本社会には、財務省官僚の陰謀を阻む歴史的な思想が普及していた。
日本の民衆思想は、仏教と神道が主導してきた。いずれも、儒教やヒンズー教などと異なり、差別を否定する思想だった。
釈迦は「みんな平等である」と教えた。カルマの前に格差などないと。
https://shimbun.kosei-shuppan.co.jp/kouenroku/12782/3/
人が自殺する理由の大半は、差別や格差がもたらすものである。他人に救いを求めても拒絶されるなら、自殺を選ぶことしか残されていない。
困窮や病気で鬱病になり自殺するケースがもっとも多いのだが、これも周囲が手を差し伸べないことに絶望するのだ。
しかし、周囲との支え合い、連帯があれば、人は自殺しない。
勝手に死んだら、仲間を悲しませるし、申し訳ないと思うからだ。
日本にも、家康が導入した儒教=朱子学に基づいて士農工商の身分差別はあった。しかし、民衆レベルでは、格差が非常に少なく、連帯感の強い社会だった。他人を支える「思いやり社会」だった。
これは、鎌倉仏教が日本に広めた価値観が大きく影響していると私は思う。
だから、日本では「自殺」を容認する文化が育っていなかった。
日本では、安楽死思想の普及が、世界でも一番遅れている。これは特権階級にとっては困ったものだ。民衆が早く死んでくれないと年金と健保に金がかかって仕方ないからだ。
かくして、東大法学部出身の官僚たちは、今後、大規模に安楽死推進思想を拡大する必然性があり、安楽死補助法案なども作り出すに違いない。
一番困るのは、人々の他人に対する思いやり思想であり、相互扶助と連帯の社会的価値観である。
だから、新自由主義による「カラスの勝手でしょ」格差大好き価値観を子供たちに洗脳してゆかねばならないのだ。
そのためには、人が人をさげすむような序列化、差別教育を推進するということになる。
きっと今夜も、財務省官僚たちは、ノーパンしゃぶしゃぶ店に集まって、思いやり社会=国民の連帯をどうやってぶち壊すか、知恵を絞るにちがいない。
「安楽死」を自国民淘汰の「優性保護思想」として利用した暗く重い歴史を持つドイツでは、安楽死をどうとらえているのだろう?
ドイツでは、自国民の障害者40万人をガス室で「安楽死」させたのだ。その遺体の表情は苦悶に満ちていて、これを「安楽死」と決めつけたナチズム思想は、いまだにドイツ国民の癒されない負の記憶として深い傷跡のように刻みつけられている。
安楽死プログラムと T4 作戦
https://encyclopedia.ushmm.org/content/ja/article/euthanasia-program
国家権力が弱者に「死」を無理強いする。ドイツの場合は、国家の足手まとい、お荷物を掃除して、合理化することで、国家の価値を高めることが理由にされた。
今では、こんなことが許されてはならないと誰もが思う。しかし1940年のドイツでは、多くの国民が、この発想を支持し、ユダヤ人600万人のホロコーストにも加担した。
実は、日本でも同じことが起きた。「優性保護法」の成立だった。1948年〜1996年だから、私の若いころも、この残酷な法律が実施されていた。
この問題が最高裁で違法と判決されたのは、まだ昨年、2024年のことだ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%84%AA%E7%94%9F%E4%BF%9D%E8%AD%B7%E6%B3%95
数万人に上る障害者が、本人の意思を無視して強制的に不妊手術を受けさせられたり、胎児殺害の中絶手術を受けさせられたのだ。この問題は、今でも完全解決には至っていない。
「子を殺された」中絶の悲しみ胸に傍聴へ きょう最後の強制不妊訴訟 2024年11月15日
https://www.asahi.com/articles/ASSCG5CJ2SCGOIPE00YM.html
この優性保護思想と、「安楽死」には、大きな共通点がある。
安楽死思想が普及することは、すなわち優性保護思想を普及することに直結するのである。
人の命を軽視する甚だしい思想的洗脳を生む。
「命が大切だから自殺や安楽死が間違っている」と、日本人は理解してきた。しかし、「どうせ安楽死するなら、いつ命を中断しても同じ」という、命を軽く扱う論理がもたらされることになる。
安楽死容認法案を作った国は、ベルギー、オランダ、カナダ、今回のイギリス、そして一部容認はフランス、アメリカのカリフォルニア、コロラド、ハワイ、メイン、モンタナ、ニュージャージー、ニューメキシコ、オレゴン、バーモント、ワシントン、そしてコロンビア特別区。
たぶんEUの大多数の国も事実上追従している。
これらの安楽死国家に共通するのは「新自由主義」である。
新自由主義は、社会経済に対する国家の関与を廃止し、グローバルスタンダードの市場競争原理を土台にした経済を組み立てる。
市場原理が導入されれば、「アダム・スミスの神の手」が作用して、自然な秩序が生まれる…というものだ。
自然な秩序「神の手」がもたらす社会とは何か?
それは、とてつもない弱肉強食の格差拡大社会である。金持ちはますます豊かになり、貧乏人はますます貧しくなる。
経済の国家による制約が撤廃されるなら、市場原理の勝者が一人勝ちになるのは当然のことだ。政治は、金儲け狂集団の便利な道具にしかならない。
こんな社会が何をもたらすのか? 底辺の人々は生きる希望を失ってしまい、死を望むようになる。そこに「安楽死補助法案」が登場すれば、生活に困窮し、未来に希望を持てない大衆は、安楽死を熱望するようになるのだ。
新自由主義社会は、安楽死をもたらす「天使」の顔を装った悪魔なのだ。
竹中平蔵が日本に新自由主義を持ち込んだのが2000年ころ。それから30年後には、市場原理社会が完全制覇し、金持ち、特権階級だけが人生を謳歌する社会がやってくる。
生きる希望を奪われた底辺の大衆は、続々と安楽死に向かうことだろう。
東大法学部卒の財務省官僚が、ノーパンしゃぶしゃぶ店で顔を寄せ合って計画しているのは、そんな社会なのだろう。
以下に、私がブログに取り上げてきた安楽死問題の記事を紹介する。
安楽死問題 2023年06月02日
https://hirukawamura.livedoor.blog/archives/6041940.html
自殺の時代 2023年08月06日
https://hirukawamura.livedoor.blog/archives/6059030.html
病院には行かない方がいい 2024年10月05日
https://hirukawamura.livedoor.blog/archives/6167199.html
医療・介護・老人・安楽死が最大産業になる日 2025年01月11日
https://hirukawamura.livedoor.blog/archives/6183373.html
ベルギーとオランダ、スイス、カナダに続いて、イギリスで「安楽死法」が成立した。(フランスも追従している)
英下院、「安楽死」容認法案を可決 イングランドとウェールズ対象 6/20(金)
https://news.yahoo.co.jp/articles/78b717740d50efa9dd00a701586a3c296188fcd4
英下院は20日、終末期患者の「安楽死」を認める法案の最終採決を実施し、賛成多数で可決した。賛成314票、反対291票だった。今後、上院での審議で内容が修正される可能性もあるが、スイスやオランダ、カナダなどに続く安楽死の合法化に近づいた。
英メディアによると、合法化された場合に安楽死が認められるのは、イングランドとウェールズに居住し、余命6カ月未満と診断された成人(18歳以上)の患者。
医師2人の同意のほか、弁護士、精神科医、ソーシャルワーカーで構成する専門家パネルの承認が必要となる。命を絶つ方法は、医師が用意した薬物を患者自身が摂取するとしている。
法案は2024年11月の第1回採決で可決されて以降、下院での審議でさまざまな修正が加えられた。医師や薬剤師らが安楽死への関与を拒否できると明記されたほか、医療従事者が18歳未満の患者に対し、安楽死の話題を持ち出すことを禁じる条項も設けられた。
与党・労働党のレッドビーター下院議員が法案を提出し、党議拘束のない自由投票で採決された。
24年の第1回採決では賛成330票、反対275票だった。最終採決は賛否の差が縮まり、僅差となった。スターマー首相(労働党)やスナク前首相(保守党)は賛成した一方、保守党のベーデノック党首は反対票を投じた。3氏の投票行動は第1回と同じだった。
英議会では過去にも同様の法案が何度か審議されたが、否決されてきた。24年7月の総選挙で、安楽死を認める議員が比較的多い労働党が14年ぶりに与党に返り咲いたことが、可決に至った一因とみられる。
5月の英調査会社ユーガブの世論調査では、安楽死の合法化支持が75%で、不支持の14%を大きく上回った。
英国内ではスコットランドでも安楽死合法化の法案が議会で審議されている。北アイルランドでは議論は進んでいない。
欧米では、米国の一部の州、オランダ、ベルギー、スイス、カナダなどで医師の薬物投与などによる安楽死が合法化されている
。キリスト教徒の中で特に自殺をタブー視するカトリック信者が多いスペインでも、21年に法制化された。フランス下院も今年5月に安楽死を認める法案を可決し、上院で今後審議される。
一方、日本では刑事罰の対象で、自殺ほう助罪や嘱託殺人罪などに問われる可能性がある。【ロンドン福永方人】
【関連記事】
フランス下院、終末期患者への「死の援助」法案を可決
https://mainichi.jp/articles/20250528/k00/00m/030/030000c?inb=ys
「安楽死を合法化」主張は短絡的 立命大教授
https://mainichi.jp/articles/20201023/k00/00m/040/120000c?inb=ys
まだまだ知られていない緩和ケアの一つ「鎮静」 安楽死の前にできること
https://mainichi.jp/premier/health/articles/20241115/med/00m/100/009000c?inb=ys
「認知症になったら安楽死に」をどう考えるか
https://mainichi.jp/premier/health/articles/20230630/med/00m/100/022000c?inb=ys
ALS安楽死、SNSでも議論 「優生思想」「やまゆり園と同根」
https://mainichi.jp/articles/20200724/k00/00m/040/005000c?inb=ys
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引用以上
これで、日本でも、安楽死問題がリアルに浮上してくることが避けられない。
財務省の「緊縮財政主義」から、安楽死が普及すれば、年金財源と健保財源が安泰になると考えているにちがいないからだ。
東大法学部出身者ばかりの財務省官僚の思想は、竹中平蔵がもたらした「新自由主義」に完全に洗脳されきっていて、民衆の税務、社会納付を極限まで拡大することで、民衆を徹底的に窮乏させ、大金持ち、特権階級を徹底的に優遇することで、極限の格差社会を作り出す。
民衆に上から「一時金のような施しを与える」ことはあっても、民衆生活を構造的に豊かにし、安定させることは絶対にさせない。
つまり、日本国民の収入を奪い、生活需要を矮小化、低下させることで、巨大な格差社会=差別社会を作り出すことが財務省官僚の戦略である。
自分たち(東大法学部出身官僚)は、特権階級として国家に君臨する仕組みである。
国民を貧しくすればするほど、人々は安楽死を望むようになる。まさに一石三鳥四鳥であるから、安楽死推進に向かう強力な必然性がある。
ところが、日本社会には、財務省官僚の陰謀を阻む歴史的な思想が普及していた。
日本の民衆思想は、仏教と神道が主導してきた。いずれも、儒教やヒンズー教などと異なり、差別を否定する思想だった。
釈迦は「みんな平等である」と教えた。カルマの前に格差などないと。
https://shimbun.kosei-shuppan.co.jp/kouenroku/12782/3/
人が自殺する理由の大半は、差別や格差がもたらすものである。他人に救いを求めても拒絶されるなら、自殺を選ぶことしか残されていない。
困窮や病気で鬱病になり自殺するケースがもっとも多いのだが、これも周囲が手を差し伸べないことに絶望するのだ。
しかし、周囲との支え合い、連帯があれば、人は自殺しない。
勝手に死んだら、仲間を悲しませるし、申し訳ないと思うからだ。
日本にも、家康が導入した儒教=朱子学に基づいて士農工商の身分差別はあった。しかし、民衆レベルでは、格差が非常に少なく、連帯感の強い社会だった。他人を支える「思いやり社会」だった。
これは、鎌倉仏教が日本に広めた価値観が大きく影響していると私は思う。
だから、日本では「自殺」を容認する文化が育っていなかった。
日本では、安楽死思想の普及が、世界でも一番遅れている。これは特権階級にとっては困ったものだ。民衆が早く死んでくれないと年金と健保に金がかかって仕方ないからだ。
かくして、東大法学部出身の官僚たちは、今後、大規模に安楽死推進思想を拡大する必然性があり、安楽死補助法案なども作り出すに違いない。
一番困るのは、人々の他人に対する思いやり思想であり、相互扶助と連帯の社会的価値観である。
だから、新自由主義による「カラスの勝手でしょ」格差大好き価値観を子供たちに洗脳してゆかねばならないのだ。
そのためには、人が人をさげすむような序列化、差別教育を推進するということになる。
きっと今夜も、財務省官僚たちは、ノーパンしゃぶしゃぶ店に集まって、思いやり社会=国民の連帯をどうやってぶち壊すか、知恵を絞るにちがいない。
「安楽死」を自国民淘汰の「優性保護思想」として利用した暗く重い歴史を持つドイツでは、安楽死をどうとらえているのだろう?
ドイツでは、自国民の障害者40万人をガス室で「安楽死」させたのだ。その遺体の表情は苦悶に満ちていて、これを「安楽死」と決めつけたナチズム思想は、いまだにドイツ国民の癒されない負の記憶として深い傷跡のように刻みつけられている。
安楽死プログラムと T4 作戦
https://encyclopedia.ushmm.org/content/ja/article/euthanasia-program
国家権力が弱者に「死」を無理強いする。ドイツの場合は、国家の足手まとい、お荷物を掃除して、合理化することで、国家の価値を高めることが理由にされた。
今では、こんなことが許されてはならないと誰もが思う。しかし1940年のドイツでは、多くの国民が、この発想を支持し、ユダヤ人600万人のホロコーストにも加担した。
実は、日本でも同じことが起きた。「優性保護法」の成立だった。1948年〜1996年だから、私の若いころも、この残酷な法律が実施されていた。
この問題が最高裁で違法と判決されたのは、まだ昨年、2024年のことだ。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%84%AA%E7%94%9F%E4%BF%9D%E8%AD%B7%E6%B3%95
数万人に上る障害者が、本人の意思を無視して強制的に不妊手術を受けさせられたり、胎児殺害の中絶手術を受けさせられたのだ。この問題は、今でも完全解決には至っていない。
「子を殺された」中絶の悲しみ胸に傍聴へ きょう最後の強制不妊訴訟 2024年11月15日
https://www.asahi.com/articles/ASSCG5CJ2SCGOIPE00YM.html
この優性保護思想と、「安楽死」には、大きな共通点がある。
安楽死思想が普及することは、すなわち優性保護思想を普及することに直結するのである。
人の命を軽視する甚だしい思想的洗脳を生む。
「命が大切だから自殺や安楽死が間違っている」と、日本人は理解してきた。しかし、「どうせ安楽死するなら、いつ命を中断しても同じ」という、命を軽く扱う論理がもたらされることになる。
安楽死容認法案を作った国は、ベルギー、オランダ、カナダ、今回のイギリス、そして一部容認はフランス、アメリカのカリフォルニア、コロラド、ハワイ、メイン、モンタナ、ニュージャージー、ニューメキシコ、オレゴン、バーモント、ワシントン、そしてコロンビア特別区。
たぶんEUの大多数の国も事実上追従している。
これらの安楽死国家に共通するのは「新自由主義」である。
新自由主義は、社会経済に対する国家の関与を廃止し、グローバルスタンダードの市場競争原理を土台にした経済を組み立てる。
市場原理が導入されれば、「アダム・スミスの神の手」が作用して、自然な秩序が生まれる…というものだ。
自然な秩序「神の手」がもたらす社会とは何か?
それは、とてつもない弱肉強食の格差拡大社会である。金持ちはますます豊かになり、貧乏人はますます貧しくなる。
経済の国家による制約が撤廃されるなら、市場原理の勝者が一人勝ちになるのは当然のことだ。政治は、金儲け狂集団の便利な道具にしかならない。
こんな社会が何をもたらすのか? 底辺の人々は生きる希望を失ってしまい、死を望むようになる。そこに「安楽死補助法案」が登場すれば、生活に困窮し、未来に希望を持てない大衆は、安楽死を熱望するようになるのだ。
新自由主義社会は、安楽死をもたらす「天使」の顔を装った悪魔なのだ。
竹中平蔵が日本に新自由主義を持ち込んだのが2000年ころ。それから30年後には、市場原理社会が完全制覇し、金持ち、特権階級だけが人生を謳歌する社会がやってくる。
生きる希望を奪われた底辺の大衆は、続々と安楽死に向かうことだろう。
東大法学部卒の財務省官僚が、ノーパンしゃぶしゃぶ店で顔を寄せ合って計画しているのは、そんな社会なのだろう。
以下に、私がブログに取り上げてきた安楽死問題の記事を紹介する。
安楽死問題 2023年06月02日
https://hirukawamura.livedoor.blog/archives/6041940.html
自殺の時代 2023年08月06日
https://hirukawamura.livedoor.blog/archives/6059030.html
病院には行かない方がいい 2024年10月05日
https://hirukawamura.livedoor.blog/archives/6167199.html
医療・介護・老人・安楽死が最大産業になる日 2025年01月11日
https://hirukawamura.livedoor.blog/archives/6183373.html
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