先に、福岡県飯塚事件を扱ったとき、小児性犯罪の場合は、特異な「常習性」があると書いた。今回は、犯罪における「常習性」を取り上げたい。
 私は、70年以上生きた経験・体験から、「すべての犯罪が常習犯である」という結論に達した。

 常習性のない犯罪は存在しない。その場限りの一過性の犯罪は存在しない。一過性に見えても、詳しくみてゆくと、一連の必然性、常習性の上にある問題だ。
 現代社会の論理・倫理からは盲目的に否定されているものの、実は、犯罪の本質はカルマであり、それは前世、過去生からつながった問題であり、來生にも持ち込まれる可能性のある課題だからだ。

 犯人として処刑された久間三千年さんには、小児性犯罪の記録が存在しなかった。別の視点からは、久間さんに小児性犯罪の加害者カルマは存在しなかった。
 したがって、犯人と決めつけられ処刑された久間三千年は無実である。
 それでは、福岡県警が、久間さんをなぜ犯人と疑ったかというと、久間さんが、事件当時、定職についていなかったからだ。
 https://www.nichibenren.or.jp/activity/criminal/deathpenalty/q12/enzaiiizuka.html

 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%AF%E5%A1%9A%E4%BA%8B%E4%BB%B6

 「定職につかず、ぶらぶらして女房に養ってもらっている怪しい人物」なら、何をするかわからない、と福岡県警捜査員は予断と偏見に囚われ、久間三千年犯人ありきの思い込みを前提に、各種の証拠を捏造していった。

 「事件現場で、久間さんの所有車であるボンゴと同じ車を見た」という森林組合員の証言を、弁護側が検証すると、1992年、2月20日の八丁峠は、花見客の車が行きかい、30秒に一台以上の交通量があって、特定の車を記憶するためには、よほど特別な事情が必要であり、捜査員による証言誘導が強く疑われた。
 後に「ボンゴがぶつかりそうになったから記憶した」と追加されたが、なぜか、運転者や内部にいたはずの幼女について、何一つ証言しなかった。
 
 2021年7月29日、第2次再審請求で、上の証言や、判決理由を否定する新証言が明らかにされた。
 久間の妻は、電気工事業の72歳男性Kが真犯人を目撃したとする証言を新証拠として福岡地方裁判所に2度目の再審請求を行なった。

 弁護団は、記者会見で「約30年前のことだが印象的な出来事で、男性の記憶ははっきりしている」と述べた。
 Kは、この記者会見にも同席し、その後も名前と顔を明かしてメディアの取材に応じている。

 Kの会見によると、事件当日(1992年2月20日)、集金帰りの午前11時頃(なお、2児の死亡推定時刻は胃の内容物から9時30分以前)、ワンボックスタイプの白色軽自動車を追い越した際、そこに2女児が乗っていたという。
 Kは、久間の第一審第1回公判を傍聴したとして、久間は明らかに自分が見た男と別人だったと主張し、運転していた男について、記者会見では「30〜40代」、テレビ局の取材では「30前後だったと思う」、裁判所の尋問では「35歳前後」と述べている。(久間は当時54歳)

 さらにKは、1992年2月26日か27日に警察に目撃情報を伝えたところ、(久間所有の)紺の車に決めつけるような言い方で、「『あなたが見たのは軽じゃなくて普通車の紺色じゃなかった?』と言われた気がする、「『紺色ではなかったか』とか『ボンゴではなかったか』と聞いてきました」と述べている(なお、警察に久間と同じ紺色ボンゴ車の情報が初めて寄せられたのは、Kへの聴取より後の1992年3月2日)。

 Kは、目撃した2人は間違いなく小学1年生であったと主張し、「女児と男の顔はしっかり見えた」、「とにかく女の子がうら寂しいというか悲しそうな顔が一番印象に残っています」と述た。
 2019年(令和元年)(裁判では2018年と証言)に記者から被害児の写真を見せられた際には「泣きそうな顔をしていた女の子と『そっくり』だった」、「仮に50人の写真を見せられても、私はこの写真の子があの子だと選び切れたと思います」と述べている(なお、2児の顔は、すでに遺体発見時に多くの全国紙で写真付きで報じられている)。
 また、裁判官から「女児のランドセルは見えなかったのでは」と問われている中、Kは自身の車が左ハンドルだったとしている。
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 事件直後、電気工事士のKさんが、「八丁峠で、女児を二人乗せた白い軽ワンボックス車を見た」と、事件から1週間後に警察に伝えたにもかかわらず、すでに、その段階で福岡県警捜査員は久間三千年犯人説に固執し、軽ではなくボンゴだろう決めつけた見解を持っていて、Kさんの証言を相手にしなかった。

 飯塚事件で、一番問題なのが、久間三千年さんに小児性的加害者としての加害情報、告発歴が皆無だったことだ。つまり、少なくとも常習者ではなかった。
 それでは久間さんは一過性の思いつき犯罪を犯したのか?
性犯罪において、一過性の犯罪は、ほぼ存在しない。どんな些細な性犯罪であっても必ず、加害者は、子供の頃から老いるまで似たような性癖を保持し、似たような性犯罪を繰り返す傾向がある。

 ほぼすべての性犯罪は、必ず常習者によって行われることがFBIプロファイリングにも描かれていて、それゆえ、欧米では性犯罪者の再犯の可能性を前提にして、位置情報システム装着を義務付けたりしている。
 したがって、八丁峠の白い軽ワゴンという情報を得た段階で、福岡県周辺の性犯罪者リストと車種の整合性を調べていれば、警察が真犯人にたどり着いていた可能性が大きいと思う。
 だが、警察は、自分たちの独善的な見解とメンツに執着し、「見立て」から外れた情報を相手にしようとしなかった。

 警察が、ひとたび自分たちの「見立て」を確立すると、その真偽の検証には目もくれず、自分たちの見立ての正当性のために、証拠さえも見立てに都合よく歪曲したり、捏造したり、隠蔽したりするのだ。

 性犯罪者の常習性という観点で、日本の犯罪史には、たくさんの情報が残されている。それらには、共通する部分が多いので、「プロファイリング」という手法で、これから起きること、過去の特性が明らかにされている。
 
犯罪捜査のプロファイリング 2025.04.02
 https://www.ginzataimei.com/knowledge/%E7%8A%AF%E7%BD%AA%E6%8D%9C%E6%9F%BB%E3%81%AE%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0/

 上のリンクのなかから、特異性のある犯罪者について転載する。
 【実例1】アメリカ・BTK殺人鬼(デニス・レイダー)
 1974〜1991年の間に10人を殺害した連続殺人犯。「BTK」という異名は、犯行手口である Bind(縛る)・Torture(拷問)・Kill(殺す) に由来。犯行後に警察やメディアに手紙を送り、挑発的な言動を繰り返した。

 プロファイリング内容(FBIの分析)
 犯人は 30代後半〜40代の白人男性
 犯行に 性的動機 がある
 高い知能 を持ち、規則正しい生活を送っている
 家庭や職業を持つ普通の市民 に見えるが、裏では欲望を秘めている
 犯行を コントロールすることで快感を得ている
 →最終的に、犯人は 地元の教会の役員かつ市の職員という超普通の中年男性・デニス・レイダーだった。FBIのプロファイルは、年齢・生活スタイル・性格までかなり的中していた。

【実例2】ロンドン・ジャック・ザ・リッパー(切り裂きジャック)
 1888年、ロンドンのホワイトチャペル地区で起きた連続殺人。被害者はいずれも売春婦で、非常に残虐な手口で殺害された。犯人は特定されておらず、未解決のまま。

 当時のプロファイリング(かなり初期の例)
 犯人は 男性で医療知識がある(解剖に慣れている)
 精神異常者で、性的異常傾向 を持つ可能性
 犯行現場の位置から、ホワイトチャペル周辺に住んでいる
 現代のプロファイラーが後年分析したところ、実際に当時の医者や肉屋、葬儀業者などが容疑者リストに挙がっていた。

 【日本の例】宮崎勤事件(1988〜1989)
 東京・埼玉で幼女を狙った連続誘拐殺人事件。4人の幼女を殺害。遺体の一部を家族に送り付けたり、ビデオテープを大量に所有していたことでも衝撃を与えた。

 プロファイリング視点
 犯人は 若年層の男性
 コミュニケーション能力が乏しい
 アニメやビデオに強い執着を持ち、現実逃避傾向
 犯行は計画的だが、表に出る性格ではない(内向的な傾向)
→ 実際に逮捕された宮崎勤は、社交性がなく引きこもりがちで、部屋には大量のビデオ・マンガが山積みだった。
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一部引用以上

 202109.09 犯罪者になりやすい性格傾向(パーソナリティ)とは?
 https://www.kuins.ac.jp/news/2021/09/post_309.html

 「はまりやすい人」(オタク傾向?)そして「依存症」が挙げられている。
 普通はパチンコなどギャンブル依存症が知られているが、性的快楽嗜好もまた「はまる」場合が多く、執着してしまう傾向が出てくる。

 それは、おそらく一過性ではなく、幼い頃から老人時代にまで続く、人生にわたる性癖である。共通するのは、宮崎勤のように社交性がなく、引きこもることによって、社会的情報から自分を是正する機会を失っていることだ。
 この場合「夢中になる」傾向が問題視される。
 (私の見解では、こんなカルマは、前世過去生から來世までつながる問題だ)

 「レイプ加害者」たちの意外な素顔と共通点 加害者の理解は性的暴行抑制につながる The New York Times 2017/11/17
 https://toyokeizai.net/articles/-/197841

 1976年、クレアモント大学院で博士課程を専攻していた研究者が、ロサンゼルスの新聞各紙に非常に変わった個人広告を出した。

 「あなたはレイプ加害者ですか? プライバシー保護のため匿名で電話にて調査を行います。213-XXX-XXXに電話をください。午前9時〜午後9時まで」
学生は電話の前に座りながら、これが鳴ることはないかもしれないと思っていた。現在72歳になり、南カリフォルニアで臨床心理士をしているサミュエル・スミサイマンは言う。「参加したい人がいるとは思っていなかった」。
 しかし、電話は鳴った。それも200回近くもだ。

 電話をかけてきたのは「ガールフレンドみたいな子」をレイプしたコンピュータプログラマー、知人の妻をレイプした画家、ビバリーヒルズの「金持ちども」に仕返しするために10〜15件やったと明かした学校の用務員もいた。

 その夏の終わりまでにスミサイマンは50人にインタビューを行い、それを基に博士論文「知られることのないレイプ加害者」を書き上げた。彼にとって驚きだったのは、話を聞いた男性たちが皆、まともそうだったことと、彼らの経歴や素性がばらばらだったことだ。一般化できることがほぼないと彼は結論づけた。

 中略
 「加害者を理解しなければ、性的暴行を理解することはできない」と、学術誌『サイコロジー・オブ・バイオレンス』の編集長シェリー・ハンビーは言う。それは当然ことのように思えるが、ハンビーによれば同誌に寄せられる論文では、加害者を題材にした論文は被害者を題材にしたものの10分の1程度だという。

 このことは、性的暴行は大抵は男性が犯しているのにもかかわらず、女性についての問題だとみなされがちなことと関係しているかもしれない。しかし、適切な研究対象者を見つけられるかどうかもまた問題とされている。
 初期の研究は主に有罪になった性犯罪者を対象にしており、それがデータを歪めたと、性的暴行の研究を長年行っているカリフォルニア大学ロサンゼルス校の心理学者ニール・マラムスは指摘する。

 マラムスによると、刑を受ける加害者は「ゼネラリスト」であることが多い。「彼らはテレビや時計、車も盗む。そして性を『盗む』こともある」とマラムスは言う。
 しかし、性的暴行を犯しながらも罪に問われていない加害者は「スペシャリスト」であることが多いという。つまり、性的暴行に特化して犯罪を行っている可能性が高い。

 犯行を始めるのは若いとき
 研究によれば、性的暴行の犯罪者は高校生のときや、大学に進学して数年目という若い時期に犯行を始め、相手は顔見知りのケースが多い。
 1度か2度の犯行で終わる者も中にはいる。具体的な割合は明らかではないが、犯行を続けたり、犯行の頻度が増したりする者もいる。
 性的暴行から抜け出せなくなるきっかけがあるのか、犯罪を繰り返す加害者の割合どれほどなのかは、専門家の間で激しい論争となっている。

 性的暴行を犯す頻度の低い加害者と高い加害者との間には明確な違いはないというのが、大半の専門家の見方だ。ジョージア州立大学のケビン・スワトウト教授(心理学・公衆衛生)が行った最近の研究では、犯罪の頻度の低い加害者はこれまで考えられていたよりも大学内で起きた事件に多いことが示された。

 研究者らが「リスク要因」と呼ぶものが、性的暴行の犯罪者には多いという(だが研究者らは、犯罪行為は加害者自身の責任であるとの認識だ)。
 アルコールの過剰摂取、セックスに対するプレッシャー、女性の「ノー」は「イエス」の意味だなどと、「レイプにまつわる誤った通念」を信じることなどが、性的暴行を犯すリスク要因となる。女性に対して攻撃的な言葉を使う仲間といることもそうだ。

 しかし、こうした要因がどう影響するかは個人によるところがあるようだ。リスク要因の1つであるレイプを題材にしたポルノによって性的興奮を激しく覚える男性は、高い共感を得られれば性的暴行をしにくいことがマラムスの研究で明らかになっている。
 その反対にナルシシズムは性的暴行やレイプを犯す可能性を高めるとみられている。
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 一部抜粋引用以上

 性犯罪者の特徴(コピー不可だった)
 https://www.joqr.co.jp/qr/article/91863/

 上のリンク内で語られているのは、性犯罪者は、まじめで実直、人が嫌がるような仕事も責任感をもってこなす人物とされている。
 ちょうど、先日、神戸のストーカ殺人で逮捕された谷本将志の実像にぴったりだ。
 https://www.ktv.jp/news/feature/250821-satujin/

 連続殺人犯の勝田清孝にせよ、谷本将志にせよ、共通するのは、勤務態度が優れていることだった。宮崎勤や奈良の小林薫にも、真面目さが共通している。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8B%9D%E7%94%B0%E6%B8%85%E5%AD%9D%E4%BA%8B%E4%BB%B6
 私事で恐縮だが、私がひどい目に会い続けてきた近所のAという80歳過ぎの人物も、人を騙す達人であり、極度の警戒心を見せる手練れの大泥棒であり、おそらく殺人歴も一人や二人ではないと思われる。だが、生活態度は私と違って、ひどく真面目で、家も清掃が行き届いている。
 私は、だらしのない生活をしていることが、逆に深刻な犯罪者でないことの証明なのだ。

 私はA老人が、ただの泥棒ではなく、過去に、強盗殺人を繰り返した超大物犯罪者と確信している。人を騙す能力が並大抵ではないのだ。
 中津川警察署員も、全員、軽く騙されて、Aの言いなりになっている。
 Aは日本犯罪史に残るであろう本当の犯罪者であり、過去に、どれほどの深刻な犯罪を重ねたのか見当もつかない。

 本物の犯罪者は、きちんとした生活をしていて、若い頃から老いるまで、狡猾な犯罪を繰り返すのだ。
 性犯罪も、必ず繰り返す。犯罪者は、全員が常習犯であり、一生のうち何度でも同じような犯罪を繰り返す。一過性の犯罪者など存在しない。
 谷本将志は、おそらく他にも、女性を殺しているだろう。ちょうど勝田清孝にそっくりなので、もしかしたら10人近い殺人をしているような気がする。

 性犯罪と窃盗犯罪は、犯罪者に「成功体験」をもたらすので、捕まって死刑になるまで、成功体験に対するナルシズムが衰えることはない。
 Aも、我が家に忍び込む成功体験を重ねているので、これからも我が家に侵入すると予想している。対策に数百万円投じたが、見事にすり抜けてきた。

 ところで、中津川警察は、私を誤認逮捕したとき、「保護」という名目であったため、家宅捜索ができなかったはずなのに、私を追放して、令状もないまま勝手に我が家に侵入して、警察が私を確保している場面の映像を、監視カメラから完全に削除していった。
 これで、警察が、どれほど平気で非合法活動、証拠の捏造、歪曲、改ざんを平然と行う組織なのか、思い知らされた。もう二度と警察を信用することはない。

 これも、彼らが、自分たちのメンツのために証拠を改ざん、破棄する常習犯であることに確信が持てた。警察官には法令を遵守する義務感など存在しない。自分たちのメンツのためなら、どんな非合法行為も許されると思い込んでいる。
 警察は、証拠捏造の常習犯だ。だから、袴田事件や飯塚事件という残酷な冤罪が止まらないのだ。

 私は、犯罪の常習性に関するフォーラム掲示板を立ち上げ、世に広く、この世に一過性の犯罪など存在しないことをアピールしてゆきたい。
 常習犯罪には、必ず共通点=法則がある。大量殺人を行うのは、谷本将志のような真面目な人物であり、我が家の近所に住むAという真面目な老人なのだ。
 そして彼らに共通するのは、異常なほどの警戒心であり、「完全主義」である。