ブログのアイデアを探していたら、物凄く面白いコメントをいただいた。

 【日本人の特性  権力距離指数(PDI):54  上下関係の序列を受け入れる文化。アメリカ40より14ポイント高い。
不確実性回避指数(UAI):92。 世界で最も不確実性を嫌う国、韓国85すら上回る世界最高レベル。
 ニーチェが警告した「畜群道徳」──大多数が安全を求めて群れをなし、異端者を排除する心理。
やはり日本人は世界で一番「家畜化」が進んだ国民のようですね。】

 私の子供の頃、日本中を騒がせた「家畜人ヤプー」という話題の小説があった。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%B6%E7%95%9C%E4%BA%BA%E3%83%A4%E3%83%97%E3%83%BC

 ややこしい小説なので、あらすじを書くことも困難だが、一種のSM奇譚小説で、日本人が白人女性の奴隷として肉体改造を受けるというような内容だ。
 面白かったのが、日本人の特性として、他人の奴隷になることを容易に受け入れる民族として描かれていることだ。
 日本人の受身性、主体性のなさが面白おかしく描かれていて、それは、容易に全体主義に馴致される受動的性質が、日本人らしさの描写として、うまく表現されている。

 私は、このブログで、何度も人々を盲目にする「全体主義」を警告している。太平洋戦争によって日本国民を地獄に墜とすことになった悲劇を招いた歴史的全体主義が、日清日露戦争の望外の戦勝と、凄まじい国民的満足感の共有から生まれたことを、神谷宗幣や高市早苗らに警告したかったのだ。
 そして、その本質は、日本人の歴史的な受動性・同調性であり、家畜人ヤプーに共通するものだ。

 「みんなの真似をしない、みんなに従わない」人を悪と決めつける「価値観の強要」は、「みんなに従うのが当然」という認知バイアスを社会的に生成してしまう。
 だから、日本社会では「人と違うことを行う」という意思を許さないとの暗黙の了解が非常に強い。これを「同調圧力」と呼んでいる。

 日本では、人のマネをしない独自性を主張すると、ひどく警戒され嫌われる。
 例えば、LGBTや女装家、オカマなどは嘲笑されることが多い。マツコやミツコの人気はテレビ画面だけのものだ。論理的正当性よりも、同調性が優先される社会なのだ。
 この同調圧力は、ときに暴走することがある。

 何度も繰り返し書いてきたが、戦後になってから社会党の一部議員が優生保護法を上程し、障害者の生殖能力を強制的に剥奪し、胎児も殺してしまう事態が、数万件も起きた。それを最高裁が違憲違法と断定し、政府が謝罪したのは、実に、まだ昨年のことだ。
 https://www.asahi.com/articles/ASS723F59S72UTFL00TM.html
 それまで、障害者の生きている胎児を殺して永久不妊手術を国家が強制することは、「お国のために当然」と考えていた者がいたのだ。

 ドイツでは1940~45年までに、40万人の、障害者、障害児童、精神病者、結核患者など、40万人が強制的にガス室に送られて殺害された。
 これが止められのは、甥が殺されたことをヒトラーが知ったことだった。

 「同調圧力」が、どれほど恐ろしいものか? 価値観の共有=強要が、善良な人々を、どれほど残酷な悪魔に変えてしまうのか? まさに人類史、民俗学の恐怖、驚愕の瞬間だった。
 我々は、ルワンダ内戦での、100万人を超える際限のない殺し合いに恐怖しながら、一方で、自分たちの手で数万人の同胞の命を奪っていたことに気づく必要がある。
 それは役人がやったのではない。日本人がやったのだ。
 全体主義は、人を盲目にする。それは人の心を悪魔に変えるのである。

 冒頭に紹介した、コメントを検索すると、以下のサイトが現れる。

 DOORS編集部 更新日2024.12.16 国民性の指標「ホフステッド指数」を分析する
  https://www.brainpad.co.jp/doors/contents/01_tech_2014-11-28-211728/

 以下、一部抜粋引用
 1. ホフステッド指数とは? 
 様々な国の文化(国民性)を定量的に測定し、指数化しようとしたのがヘールト・ホフステッドである。 ホフステッドは米IBMの世界40カ国11万人の従業員に行動様式と価値観に関するアンケート調査を行い、 1980年にはその国の文化と国民性を数値で表すことのできる「ホフステッド指数」を開発した。

 1.Power distance index (PDI) 上下関係の強さ
 2.Individualism (IDV) 個人主義傾向の強さ
 3.Uncertainty avoidance index (UAI) 不確実性の回避傾向の強さ
 4.Masculinity (MAS) 男らしさを求める強さ
 5.Long-term orientation (LTO) 長期主義的傾向の強さ(俗にいう、アリとキリギリスの話)
 6.Indulgence versus restraint (IVR) 快楽的か禁欲的か

 分析対象となるホフステッド指数のデータとしては、以下のページのものを使用しました。研究目的に限り使用できるとのことです。
The dimension scores in the Hofstede model of national culture can be downloaded here

 以下で、日本がどの順位に位置しているのか、各指標を見ていきます
 Power distance index (PDI) 上下関係の強さ
 順位:43位 (65ヶ国・地域中)  平均をやや下回る

 一般的に階級社会といわれるイギリスより、日本が上位なのは違和感を覚えますが、年上・年下を必要以上に気にしてしまうあたり、日本が上位にくる理由なのかもしれません。

 Individualism (IDV) 個人主義傾向の強さ
 順位:30位 (65ヶ国・地域中)  ほぼ平均
 一般的によく言われていることから、アメリカが1位なのは、納得感があります。
同じアジア圏にも関わらず、日本が中国・韓国といったほかのアジアの国々に比べ2倍以上値が高い結果になっています。外資系企業に勤める日本人を対象にしているからでしょうか。

 Uncertainty avoidance index (UAI) 不確実性の回避傾向の強さ
 順位:10位 (65ヶ国・地域中)  平均より高い

 Masculinity (MAS) 男らしさを求める強さ
 順位:2位 (65ヶ国・地域中)  かなり高い

 Long-term orientation (LTO) 長期主義的傾向の強さ
 順位:3位 (65ヶ国・地域中)  かなり高い

 Indulgence versus restraint (IVR) 快楽的か禁欲的か
 順位:3位 (65ヶ国・地域中)  平均よりやや低い

 3-3. 日本と似ている国は・・・
 1 ハンガリー
 2 ドイツ
 3 イタリア
 4 チェコ共和国
 5 ベルギー
 6 スイス
 7 ポーランド
 8 ギリシャ
 9 ルクセンブルク
 10 オーストリア
 11 台湾
 12 フランス
 13 韓国
 14 スペイン

 厄介なので以下省略
 ****************************************************************
 一部引用以上
 本文は、相当省略したので、興味のある方はリンクを見ていただきたい。

 上の最後のランキングで、特筆すべきは、日本に似ている国、上位がファッシズムを成立させた国家であるということだ。ドイツ・イタリアは当然として、ハンガリーもチャウシェスクの時代、一種のファッシズムあった。
 そして今、これらの国は安楽死先進国でもある。安楽死もまた全体主義だと私は思う。

 私がひどく面白いと思ったのは、
日本人の特性  権力距離指数(PDI):54  上下関係の序列を受け入れる文化。アメリカ40より14ポイント高い。
不確実性回避指数(UAI):92。 世界で最も不確実性を嫌う国、韓国85すら上回る世界最高レベル。
 ニーチェが警告した「畜群道徳」──大多数が安全を求めて群れをなし、異端者を排除する心理。

 という記述で、まさしく日本人が飼育され、馴致された家畜人(ヤプー→ヤーパン)であることを端的に示している。
 まさに沼正一の小説に描かれた日本人の特性が、見事に証明されている。
 これは私流に解釈すると、真面目な国民性を育てる「儒教文化」が浸透していることを意味する。

 儒教そのものは、奈良時代から頻繁に日本に届いていたが、全国民を本格的に馴致しはじめたのは、家康が新井白石に命じて武家社会に導入させた「朱子学」からだ。
 これは全国の藩校で、四書五経(主に論語)、十八史略(中国史学)などを教科書に主に武士に学ばせたのだが、やがて、算盤なども加えて、全国に寺子屋が作られ、庶民の子どもたちも学ぶようになった。

 全国に2万近く作られた寺子屋は、主に、「五人組」と「寺請制度」によって寺の和尚によって、儒教の基礎教養を教えられた。このため江戸時代の成人識字率は7割以上と世界一だった。
 しかし、この儒教教育が、馴致されやすい従順な日本人の受動的特性を作り出した可能性が強い。まあ、同時に鎌倉仏教がもたらした道徳観念、因果応報の世界観で全国民の価値観が統一された側面も大きいと思う。

 まさに、現代の「穏やかな日本人らしさ」を生み出した歴史的システムといえるかもしれない。
 【不確実性回避指数(UAI):92。 世界で最も不確実性を嫌う国】
 つまり、「いい加減なものはあかんでー!」の価値観であり、日本製品が世界一の耐久性、信頼性を評価されている根源でもある。
 これが同時に「同調圧力」の原理にもなっていて、「不確実なもの」を否定する根拠になっている。

 この意味で、LGBTが嫌悪される文化の源泉ともいえるだろう。自由よりも確実性、厳格性の方が日本人にとって大切なのだ。
 他方で、障害者の胎児が大虐殺された、日本の優生保護法の雰囲気を成立させた根源でもある。
 
「命を大切にする」という価値観よりも「優れた子供を産む」価値観の方が大切にされたわけだ。
 誰のために? 国のために、天皇のために…。こうした背景の上に、神谷宗幣や高市早苗が登場してくるのである。

 そして、最後の問題は、生きている我々が、そんな確実性を求める価値観、上意下達、序列を受け入れる価値観を後世に引き継ぐのか?
 という問題だ。
 別の言い方をすれば、日本流に進化した儒教文化を、否定するのか? 継承するのか? という問題でもある。

 日本をてっぺんに押し上げたい新首相もそうだが、「上を向いて歩こうよ」文化を、日本人は、今後も愛し続けるのだろうか?
 だとすれば、障害者を強制的に堕胎させ、強制不妊手術を国が行った文化を正当化することにならないか?