ジュリアン・アサンジは、ベネズエラの活動家、マチャドがノーベル平和賞を受賞したことで、スウェーデンで、ノーベル財団に対する刑事告発を行った。
 私は、ベネズエラ情勢について無知であり、マチャドについて報道されいる、いくつかのメディア情報しか知らなかったので、調べてみて驚いた。

 アサンジ氏、マチャド氏の平和賞受賞巡りノーベル財団を刑事告発 AFP 2025年12月19日
 https://www.afpbb.com/articles/-/3614771?cx_part=top_latest
 
「ウィキリークス」の創設者ジュリアン・アサンジ氏は、ベネズエラの野党指導者マリア・コリナ・マチャド氏がノーベル平和賞を受賞したことを受け、スウェーデンでノーベル財団に対する刑事告発を行った。
 ウィキリークスがSNSに投稿した告発状によれば、今年の受賞は「資金の重大な不正流用」であり、スウェーデン法に基づく「戦争犯罪の助長」にあたるとしている。

 ノーベル委員会は、民主的権利の推進と独裁から民主主義への公正で平和的な移行を実現するための闘いを理由に、マチャド氏に平和賞を授与した。
 アサンジ氏は、米国のドナルド・トランプ大統領が数か月にわたってベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領を攻撃していたことをマチャド氏が支持していたと指摘し、その受賞はノーベル賞創設者アルフレッド・ノーベルの1895年の遺言に反していると主張した。

 アサンジ氏はまた、マチャド氏に贈られる賞金1100万クローナ(約1億8500万円)の凍結も求めている。ウィキリークスによれば、その資金が「慈善目的から逸脱し、侵略や人道に対する罪、戦争犯罪を助長するために流用される現実的な危険」があるとしている。

 ノーベル平和賞はノルウェーの選考委員会によって授与されるが、アサンジ氏はストックホルムに拠点を置くノーベル財団が財政的責任を負うべきだと主張している。
 スウェーデン警察はAFPに対し、告発を受理したことを認めた。
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引用以上 さらに志葉玲の記事を追加する。

 反戦団体がノーベル平和賞を猛批判!?受賞者マチャド氏の「闇」
今年のノーベル平和賞は、南米ベネズエラの野党指導者マリア・コリナ・マチャド氏に授与される。ノーベル委員会は「勇敢な自由の擁護者」と称えたが、一部の反戦団体や中東系メディアはマチャド氏への平和賞授与に批判的であるなど、賛否が大きく分れている。志葉玲 2025.10.12
 https://reishiva.theletter.jp/posts/d65dc440-a758-11f0-8f9b-1d3e9ff9f178

 政権に批判的な人々への暗殺や恣意的な拘禁、拷問などの弾圧が続くベネズエラにおいて、「独裁政権から民主主義への平和的移行」を求め活動してきたマチャド氏は、一見、ノーベル平和賞に相応しいようにも思えます。
 しかし、米国の女性達による反戦団体「コード・ピンク」のラテンアメリカ地域キャンペーンコーディネーターであり、ベネズエラ出身のミシェル・エラーナー氏は、「マチャドのような右翼がノーベル賞を受賞したら、『平和』は意味を失ってしまう」と題した論考を発表。

 上述の論考の中でエラーナー氏は、「ベネズエラ系アメリカ人として、私はマチャドが何を象徴しているかを正確に知っている。それは、ワシントンの政権転覆工作組織の笑顔であり、民主主義を装った制裁、民営化、外国介入の洗練されたスポークスマンである」とマチャド氏を手厳しく批判。さらに、
 「マチャドは、民主的に選出された大統領を一時的に打倒した2002年のクーデターを主導し、憲法を抹消して全ての公的機関を一夜にして解散させたカルモナ法令に署名した」

 「マチャドは政権交代を正当化するために米国政府と手を組んでおり、自らの立場を利用して、武力でベネズエラを『解放』するための外国軍の介入を要求した。
 彼女はトランプ大統領の侵略の脅しとカリブ海への海軍派遣を歓迎した。これは『麻薬密売対策』を口実に地域紛争を巻き起こす危険性のある武力誇示だった」

「マチャドは、貧困者、病人、労働者階級が誰にその代償を払うことになるかを正確に知りながら、経済を締め付ける米国の制裁を推進した」
等として、「彼女は平和や進歩の象徴ではない」と断じています。
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 一部引用以上

 ベネズエラ=マドーロ政権は民衆を弾圧する独裁政権であり、麻薬をアメリカに持ち込んで犯罪を行っていると、現在、トランプが全力で糾弾し、国際法を無視して、ベネズエラの艦船を封鎖し、攻撃して撃沈し、乗組員を殺害し続けていると報道されている。

 「麻薬船」殺害計70人に トランプ政権、国際法違反疑われつつ強行 朝日新聞有料記事2025年11月8日
 https://www.asahi.com/articles/ASTC75T16TC7UHBI03ZM.html

 ところが、トランプ政権も米軍も、これが麻薬運搬船である証拠を一切示していない。撃沈後、船から麻薬が回収された例もなく、捜索もないまま、ただ一方的に麻薬船と決めつけ、ミサイルで木っ端微塵に破壊し、乗員の命を奪い続けている。
 明らかな国際法違反であり、海賊による戦争破壊行為そのものであり、合法性や正当性はまったく無視されたままだ。

 多くの識者が、トランプがエプスタイン事件で証拠を隠滅しようとしたことが暴露されて追い詰められていること。トランプ関税が米国憲法に正当性が認められず、最高裁段階で、すべての関税政策が違憲、違法とされて、米国議会でトランプが弾劾され、三分の二の議員賛成で解任追放される可能性が強まっている事態で、トランプに対する米国民の不信感を、ベネズエラへの不当な攻撃にすり替えて問題の隠蔽を図っていると指摘している。
 
 ベネズエラは、元々、南米屈指の豊かな産油国で、ちゃんとした流通経路が確保されるなら、国民には豊かな生活が約束されていた。
 ところが、左派であるチャベス政権成立後、アメリカを始めとする西側諸国は、ベネズエラのチャベス政権が毛沢東思想を自称するなどして、共産化するのを見て、一方的な制裁を加え始めた。
 それは、チャベスの後継と伝えられるマドーロ政権でも加速し、ベネズエラ政府は石油輸出を阻止されて、非常に苦しい運営を強いられている。

 トランプは、もっとも激しくベネズエラ政権を嫌悪し、最近では、地上侵攻を準備しているとされる。
  https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/900179196.html

 これも、エプスタイン事件疑惑が高まっている自分を正当化し、国民からトランプ自身の不正から目を逸らさせるための暴走と考える人が多い。
 トランプは、ベネズエラをテロ組織指定国にし、ベネズエラの生命線である石油輸出を封鎖した。
 
 トランプ氏、ベネズエラ政権の「外国テロ組織」指定を表明 タンカー「完全封鎖」指示 2025/12/17
 https://www.sankei.com/article/20251217-N7KLPMOO7FOQNH2TTQXSDDO7GI/

 だが、この戦争行為を指令するにあたって、ベネズエラが米国にテロ行為を働いた事実は、一切示されていない。また麻薬流通ルートと決めつけているが、これまで100名近いベネズエラ人を殺害しながら、彼らが麻薬を取り扱った証拠も一切明らかにしていない。ただ一方的に叫んでいるだけなのだ。

 それどころか、人権侵害の共産主義独裁政権と決めつけて宣伝している、ベネズエラ・マドーロ大統領が、具体的にどのような人権侵害と圧政を敷いているのかも、一切示されていない。
 そこで、マドーロ政権が、どのような独裁、人権侵害を行っているか? 情報を調べてみた。

 2019年2月22日(金) ベネズエラのマドゥロ政権による人権侵害の資料 赤旗
 https://www.jcp.or.jp/akahata/aik18/2019-02-22/2019022205_03_0.html

 ベネズエラふたたび政治の季節――権威主義体制下の選挙と国際的要因 坂口 安紀2024年2月
 https://www.ide.go.jp/Japanese/IDEsquare/Analysis/2024/ISQ202410_001.html

 ベネズエラ、マドゥロ政権下で人権状況が悪化の一途 2025/11/29
 https://world-netview.com/?p=62477

 こうした情報を見てみると、ベネズエラ、マドーロ政権は、イスラエル、ネタニヤフ政権のような先住民大虐殺こそ行っていないが、かなり深刻な殺戮を含む、強権による独裁支配体制を築いているのは事実のようだ。

 これをもって、トランプは鬼の首を取ったようにベネズエラ侵攻を正義であるかのように正当化しているが、実は、トランプこそ、イスラエル、ネタニヤフ政権を全面支持し、ガザ大虐殺を正当化し、後援している極悪勢力の一味にほかならない。

 日本で、トランプを救世主であるかのように勘違いして支持している、櫻井よしこやフィフィ、渡邉哲也などがいるが、彼女らはトランプを支持することが、ガザ大虐殺を支持し、ベネズエラへの軍事地上侵攻、米による侵略、ベネズエラ国民の不法虐殺に加担していることを、まるで理解していない。

 今回、ジュリアン・アサンジや、志葉玲が指摘している、マチャドの真実は、徹底した新自由主義者であり、サッチャー英首相を熱狂的に支持し、トランプを支持し、イスラエルによるガザ大虐殺を支持する姿だった。
 志葉玲の文章からは、マチャドがCIAのエージェントである姿が鮮明に見えてくる。

 CIAの手助けがなければ、どうしてノーベル平和賞の会場に五体満足で姿を現せるだろう? この人は、CIAエージェントだと断言してもいい。
 https://www.bbc.com/japanese/articles/c0edx2dzyvqo

 https://x.com/bistari_bistari/status/1999937187325063476

 マチャドは、CIAが計画している、トランプによる軍事的侵略によるマドーロ政権転覆後の、最大の大統領候補であり、CIAの計画に沿って次期大統領としての準備を行っている。
 彼女は、1.7兆ドル=250兆円のベネズエラ資源、資産を米国に転送すると表明している。つまり、トランプ政権の救済者でもある。

 アメリカの市民反戦団体の猛反対を押し切ってノーベル平和賞候補になった理由も不可解だ。マチャドは、ベネズエラの市民的自由にほとんど貢献した実績がなく、ただ金儲けと権力にしか興味のない女性だからだ。
 彼女の目指す姿は、強権をふるったサッチャー政権である。
 イスラエルを全面支持している以上、ガザの大虐殺をベネズエラでも行う可能性がある。