私は、かなり昔から、もしも自分が、自分を含めた底辺の人々の生活を救済できる立場なら、何をするのかと考えていた。
 私は、これからの先進国のあり方として、人類の未来を破壊することしかできない原発を廃止し、人々の健康に寄与しながら社会的エネルギーを節約する仕組みを、このブログで何回か書いたことがある。

 現代社会で何が本質的、根源的な問題なのかといえば、それは金儲けを人生の目的・価値に据えた資本主義=新自由主義が、この地球環境と子供たちの未来を破壊してまで、イノベーションを濫用し、自分だけの利権・蓄財を獲得しようとする姿勢が生み出している利己主義だと考える。

 それは、あたかも17世紀、欧州帝国主義各国が世界の未開地を侵略し、支配下に置いて、南北アメリカ大陸や太平洋諸国先住民の9割を皆殺しにして、資産を奪った歴史を、ビルゲイツのような資本家たちが別の形で再現しているように見える。

 だから、中世近世帝国主義を廃止させたように、現代資本主義を廃止させなければ、人類の未来はない。
 かといって、マルクス主義社会を建設しようなどというつもりはない。共産主義は、一党独裁というテーゼが、民主主義を根源的に破壊するシステムであり、民意が反映される統治システム=「みんなが幸せになる世界」には絶対にならないからだ。

 もしも、支配者ではなく、底辺の民衆を幸せにする生産手段があるとすれば、それはダーチャ式共同農業や、老人たちが施設ではなく、自らの意思で生産活動を続けられる共同施設、あるいは事業であると考えていた。
 老人たちが、施設に閉じ込められて能力を奪われ、認知症を強いられるような社会ではないのだ。

 現実問題として、最底辺の人々、冬の朝、大都会でホームレスが凍死している姿を見たくない。まだ余力のある老人たちが、終末施設に閉じ込められて命を失ってゆく姿を見たくない。
 しかし、行政は渋谷区の長谷部健区長のようにホームレスを邪魔者として排除する姿勢しか見せない自治体や、名古屋市のようにホームレスの生活手段として大切なアルミ缶集めを禁止し、ホームレスの生活を守る事業を縮小してゆく姿勢ばかりだ。

 住民「注意するのも怖い…」アルミ缶等の持ち去り禁止条例施行へ 異論唱える“持ち去る側”の事情「おまんま食えない」2025/12/14(日)
  https://news.yahoo.co.jp/articles/2c6b33eb6e4a0d49a100dd321db6a45dc47fbc4a

 名古屋では、私が住んでいたときの、30年くらい前だが、ある厳冬の朝、名古屋駅周辺で7名が凍死しているのが発見されたことがあった。
 これを機会に、年末年始だけ、港区の船見寮を開放し、ホームレスの越冬を支援する取り組みがなされたことがある。だが、それは2009年廃止されてしまった。
 http://www.asahi.com/special/08016/NGY200901070005.html

 船見寮は、年末年始を過ぎれば閉鎖されて追い出されたのだが、その後、河村市政でも、希望の光となるような組織的な取り組みはされなかった。
 2008年あたりに、リーマンショックが起きて、竹中平蔵がもたらした正規労働者の排除による臨時派遣雇用者が一斉に解雇され、路傍に放り出されたことがあった。
 私は、友人の住む千葉市の家の近所で、花見川の藪の中に佇む解雇された派遣者を見て心が傷んだ。持っていた有り金を全部カンパしたが、これは組織的に保護しなければ意味のないことだった。

 その後、ケインズ経済学を学んでいるうちに、社会の最底辺の需要こそが、社会全体を支えていて、大恐慌・大不況にあっても、結局、社会全体の経済流動性を回復するためには、底辺生活者の需要が基本でなければならないことを理解した。
 この代表的な実例が、第一次世界大戦後、戦後賠償の苦境のなかで、どん底に落ちた経済を回復させた、ドイツのヒャルマル・シャハト経済相によるアウトバーン建設である。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%8F%E3%83%88

 これは、ナチスの業績と間違われることが多いが、実は、ナチスの計画ではない。それ以前の、ドイツ民衆の生活経営を志したグループによるものだった。
 https://www.y-history.net/appendix/wh1504-089.html

 私が、「社会投資」の鏡のようなアウトバーン建設のなかで、シャハト経済相の政策が大成功を収めた最大の功績は、アウトバーン建設に携わった労働者たち、一人ひとりに、直接、国家機関が給与を手渡したことであることを知った。
 つまり、投資者や建設業者による搾取を防止したのだ。それは、シャハトが、経済を回復させるのは、企業や投資家ではなく、底辺の労働者の生活需要であることを明確に認識していたことを示す。

 竹中平蔵のような「中抜き野郎」の介在を許さない、役所からの給与手渡しシステムこそ、疲弊の極地だったドイツ経済を救済した本質だったのだ。
 したがって、今の凋落した日本経済を救うのも、底辺の生活者しかいない。600兆円溜め込んだ大企業や、経団連や、中抜きシステムでは決してない。

 生活者消費が世界経済の根底にあることは、一人の人間の消費量が、最底辺の人間であっても、世界一の大金持ちであるビルゲイツやバフェットであっても、ほとんど変わらないことで明らかだ。
 大金持ちが百人前食べられるわけではなく、100部屋で寝るわけでもなく、100の娯楽を同時に楽しめるわけではない。そして、その死は完全無欠の平等である。
 だから、底辺の消費需要こそ、平等に実体経済を支えているのである。

 私は、現在、本当に必要としている社会事業の筆頭に、自転車・歩行者専用道路を挙げてきた。自動車産業のための道路事業ではない。ダボス会議が化石燃料廃止を訴えてきたのだが、それはビルゲイツの原発によって達成されるのではなく、自動車、発電所の化石燃料抑制と代替手段によって達成されなければならないはずだ。

 実際には、CO2問題は、作り出された巨大利権=原発電気ビジネスの手段であって、地球に温暖化をもたらしている本質は、資本主義の無駄無益な浪費経済である。
 すなわち、人々の虚栄心や社会差別がもたらした見栄とメンツの浪費である。

 自転車・歩行者の自由な行動を抑制しているものこそ、自動車産業の利権と、交通事故の恐怖である。資本主義下の道路は民衆の安全を保証するのではなく、自動車を利用する利権のためのものなのだ。
 だから、浪費経済を抑制するために、安全に歩ける、安全に自転車で走れるインフラを構築することが最大の課題である。
 私は、かなり昔、人類最大の発明は、核開発ではなく自転車だと主張したことがあるが、ネットでは大笑いされた。しかし、今でも、その信念は変わらない。

 そして、もう一つ、暖房や炊事エネルギーは、石油よりも薪炭が優先されるべきだと確信している。
 原発やメタンハイドレードなど、もっての他だと思う。メタンハイドレード採掘を行えば、必ずCO2の数十倍の温室効果を持った有害ガスが排出され、さらに、地殻を構成、支持している物質なので、破壊によって巨大地震を連鎖させることになる。
 https://spaceshipearth.jp/methane-hydrate/

 日本が特異的に恵まれている森林の薪炭利用を推進すれば、森林資源が活性化し、きのこ類が激増する。森林帯の再生に大きな役割を果たすのだ。
 利用方法としては、放置された下刈り枝などを採取してチップ化し、圧縮して燃焼用ブロックにして販売すればいい。焼却灰は、そのままカリ肥料として散布可能である。
 これは、どんな雑木、下刈り残滓のクズ枝葉でも利用できる。

 森林から採取するには、底辺の生活者を3時間単位で雇用し、国が直接、賃金を支払うシステムを採用すれば、最底辺の生活レベルの引き上げと健康効果が得られる。
 高度な技術やシステムは必要なく、原始的な方法で採取し、チップ工場に送るだけの仕事だ。

 この燃焼用ブロックは、薪ストーブや、専用のコンロを普及開発すれば、石油、ガス、電気利用の代替となる。石油・ガス・原子力に依存したエネルギーに、古代から利用された資源を投入できる。
 原子力・核開発をやめさせるための、有力な代替エネルギー源として使えるのである。

 問題は、自転車・歩行者専用道の新設だ。大都会の開発された地域での新設は事実上、無理筋なので、郊外の農地や森林地帯に設置するしかないのだが、既得権の定着した土地利用は困難を伴うだろう。
 しかし、洪水対策を施して河川敷を有効利用すれば、可能性はある。
 河川敷に、2mほどの高さの高架道路を設置すれば有効だ。洪水に耐え、河川敷を利用する動物に配慮した設計にする必要があるが。

 河川敷や山岳地帯、過疎の原野地帯に、長距離の自転車道と、休憩メンテナンスの道の駅スポットを設置すれば、人々は健康増進のために、自転車に乗るようになり、国民の健康水準が劇的に上昇すると予想する。

 自転車歩行者道路の高架は、自動車ほどの強度を必要としないので、いわゆるプレハブ・キット工法を採用できる。
 全国一律の規格品としての高架、床材、側壁資材をプレハブ・パネルで大量生産しておき、迅速に組み立てることが可能だ。

 敷地の整備も、車衝突や洪水対策の強度さえ保てればよいので、整地し、地盤整備し、トラス脚を設置し、その上に床面キットを載せて、転倒安全対策として弾力素材の側壁をつければよい。
 仮に、橋脚に、落石・土砂崩壊や自動車事故が関与しても、床パネルが強固に接続されていれば、通行安全上の問題は軽減される。

 大規模で本格的整備は必要ない。運搬可能な大きさとして設計し、耐荷重が1.8m✕1.8mの床パネル(既製品の3・6規格を利用できる)あたり1トンもあれば十分だ。重量は200Kg程度。パネルどうしは、ボルトで接合し、破損に際して自在に入れ替え可能にしておく。重量工機は必要とせず、軽自動車クレーン程度の作業で十分だ。

 床材の厚みは、20センチ厚程度の一辺20センチ✕20センチのハニカム鉄板が良いと思う。地面に接しているとき、霜柱による損傷を防ぐことができる。鉄板厚を3ミリとれば数トンの強度が出る。
 床パネルを設置後、5センチ厚程度のアスファルト舗装をすればよい。寒冷地では凍結スリップ対策をする。
 バリアフリー出入口は、1Km毎程度に設置する。

 自転車道は、パネルを二枚並べ、幅が約3.6m、二車線の道を延伸する。側壁は柔軟資材を取り付ける。私の試算では、1mあたり5~10万円程度、1Kmあたり、脚部こみで数億円程度というところだろう。自動車道の数十分の一のコストだ。
 この作業なら、高度技術も重量機材も必要としないので、一般の慣れない人も労働者として加わることができる。

 労働者は、3時間単位程度の労働時間とし、連続3回程度、自由に労働時間を選択できるようにする。
 給与は、もちろん国家や自治体が、業務終了後、日払いで直接支払い、中抜きを防止する。これで、底辺市民やホームレスの雇用が確保できることになり、底辺労働者の生活者需要を飛躍的に高める「アウトバーン事業効果」が成立すると思う。
 
 現段階では、夢物語にすぎないが、この事業は、底辺生活者の消費需要を生み出し、社会全体を活性化させる。中抜防止の給与システムが、ミソということになる。
 私のような低所得者、ホームレス救済事業として価値が高いと思う。
 これが完成すれば、自動車事故の心配をしないですむ安全な長距離自転車道や歩行者道が成立し、原動機車の抑制や、利用者の健康効果を飛躍的に生み出すことができる。

 まあ、暇つぶしに考えてみた構想だが、安全な自転車歩行者専用道は急務だ。
 何度も書いているが、現在の糖尿病や腎障害などによる健保財政の悪化は、ひとえに自動車という便利道具に頼った結果、歩かなくなり、ホメオスタシスによる健康を失ったことにある。
 もしも、人々が自転車・歩行に依存したライフスタイルを構築できれば、健保財政の9割は消失すると予想している。そのためのインフラである。

 この自転車専用道が血管のように全国を網羅したなら、現在の自動車需要の半分くらいは削減可能である。みんな自転車を利用するようになる。
 そして、自動車利用の便利さと引き換えに失った健康を取り戻すことができる。
 健保財政の9割が削減できる可能性がある。

 何よりも、底辺生活者に莫大な生活資金を与える、社会投資事業になると予想する。
 事業に付帯するトリクルダウン効果も巨大なものになる可能性がある。
 全世界の若者たちが、日本の自然や温泉を満喫できる自転車ライフを謳歌することができる。